化血研
2015年12月4日(金)
「化血研」って、何とも薄気味悪い名前です。「血が化ける」訳ですから。もっとも、今回のことで、化けの皮が剥がれたというべきでしょうか。
化血研(化学及血清療法研究所)が、血液製剤やワクチンを国に承認された方法とは異なる方法で製造していて、その発覚を逃れるため虚偽の製造記録を作成していたというのです。しかも、40年前!から。この間HIV訴訟でこの化血研も当事者として「和解」したのですが、表向きは反省する素振りをしていて裏では「あかんべぇ」をしていた訳ですね。このような企業は即刻市場から退場処分が適当と思いますが、よく見ると、財団法人なんですね。何故だろうと思います。
日本の社会は、市場での自由で公平公正な競争が基本原則で成り立っていると思っていたのですが、おやおやですね。財団法人と言うと、税の優遇がありますので、公平公正な競争ということにはならないでしょう。仮に、化血研が営利を求める事業のウェイトが高いのであれば、公益法人として認可することに疑問が生じます。(まぁ、当初は研究を主体にしていたが、段々営利を求める部分のウェイトが高まったのかも知れません。)また、私なんかは、公益法人というと、連想ゲームとして「天下り」がどうしても浮かんできます。公益法人の認可は県か国か知りませんが、いずれにしても長年継続して県or国の役人が天下りしているのではなかろうかと推察します。仮に、役人が天下りしていて、この不正が行われていたとしたら、県とか国の省庁を巻き込んだ大スキャンダルになるのではないでしょうか。だって、仮に国の役人が天下って、不正を見て見ぬふりをして、それが何代も続いていたとしたら、公務員の倫理観は一体どうなっているのだろうかというのが大方の世間の見方になるでしょうから。
この方理事長です。「企業利益を優先したということでしょうか?」との質問に答えませんでした。この方当事者能力があるの?と思います。
記者会見をする意味を理解して臨んだのでしょうか?と思います。当然この程度の質問がでることは想定の範囲内でしょう。
安全性に問題があるとは考えていないという趣旨の発言を受けて、すかさず記者が尋ねたものです。
「絶句」です。絶句したいのは製剤を使った人達でしょう。
よくこんな方が理事長をしていましたね。人形の方がまだマシです。(嘘は言いませんから。)
凄い市場シェァです。
上から2段目ですが、ことし9月に厚労省は出荷の自粛を要請。
次の段では、10月出荷の再開を認めています。「品質や安全性に重大な影響を及ぼす可能性は低い」というのがその理由ですが、その根拠を知りたいものです。40年も不正を見抜けなかった厚労省にそのような判断能力があるとは思えません。
私は、いずれ厚労省を巻き込んだ大スキャンダルになると思います。