子どもの貧困
2015年12月21日(月)
これは、19日の朝日新聞一面のトップ記事です。私は目を疑いました。
・白飯、サラダ油、しょうゆ。2年前生活保護を受けるまで、・・女性(30)の食卓に、しょっちゅう並んだ献立だ。ざっくり混ぜて食べると、油のコクで空腹が満たされる気がした。・・長女(9)と次女(8)は「おいしい」と食べた。
おなかをすかせた2人は当時、女性に隠れてティッシュペーパーを口にした。二女は塩をふってかみしめた。「ティッシュって甘いのもあるんだよ」。後になって長女が教えてくれた。
これが、先進国と言われる日本の現実だろうか・・。もちろん、このようなケースは多くはないと思いますが、少数者といえでも、行政がきちんと手を差し伸べる手立てをしなければなりません。
滋賀県のある市だったと思うのですが、国保料の滞納をしている世帯には生活相談に応じ、場合によっては生活保護の支給を決定する仕組みにしているということでした。
このケースでも、この市に住んでいたら、「白飯、サラダ油、しょうゆ」となる前に生活保護が適用されていたはずです。9歳と8歳の子どもが、(白飯、サラダ油、しょうゆを混ぜたものを食べて)「おいしい」という話を、可哀想だなどということで終わらせては、絶対にいけません。
生活保護の「水際作戦」といって、生活保護の適用を忌避しようとする自治体が多いです。生活保護費が財政を圧迫しているので、「適正実施」をしようという発想です。生活保護費は扶助費ですので、優先的に支給しなければならない経費です。そもそも、生活保護の適用を財政と天秤にかけるという発想が貧しいです。このような、貧しい発想しかできない自治体には、生活保護特区を設けて、国が直接責任をとる態勢にしたらどうかと思います。
沖縄では、翁長知事が言うことを聞かないからと言って、直轄でやろうとしている訳です。生活保護も国の指針を守っていない自治体には、そうすれば良いではないですか。