水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

3月18日

2014年03月18日 | 学年だよりなど

 午前中は、まず中島先生が指揮する3部の曲の合奏。
 さらに、夜のバンドレッスンにそなえて「ラッキードラゴン」の合奏。
 平行してフルートのレッスン。
 昼食をはさんで、二部の役者はステージで練習、バンドは小講堂で合奏。
 ダンスのレッスンの後、個人練や、製作作業など。
 夕飯(豚ショウガ焼き、ポテトサラダ、春巻き、もやし中華和え)を摂って、バンドレッスン。
 曲に対する姿勢の点で厳しいお言葉とご指導をいただき、反省しながら一日を終えた。

 あいまに、プリント「進路」に載せる原稿を書く。

 

 「転機」

「○○さんの、人生の転機はいつだったんでしょう?」
 功成り名を遂げた著名人に、インタビュアーが尋ねる。
 「今、思うと、あの日の、あの出来事が … 」
 そうして語られるエピソードは、決して大事件ではない。
 ちょっとした一言を耳にしたことであったり、たまたま見かけたショーウインドウの中の服だったり、道でものを拾ったり、立ち食いそばがおいしかったり、夕日がきれいであったり … 。
 それをきっかけに、何かを思い、ちょっとしたことをはじめる。
 その瞬間に「人生の転機」などという自覚はもちろんない。
 何十年か経ってはじめて、そう言えばあの時、あの言葉をきかなかったら … と思い返すことができる。人生とはそんなものだ。
 今年の成人式の日、サントリーの広告として新聞掲載された、伊集院静氏の文章を紹介したい。

 
 ~ カレンダーの日付がかわるように人はかわらない。
 それでも雪の下にフキノトウのように、オタマジャクシがカエルになるように、生きるということは、或る日、雲が切れて陽光が微笑むようにかわる。
 だがそんなまぶしい時は待っていてもやってこない。
 雪がとけたら葉を伸ばすぞ、いつか水から飛んでみせるぞ、という心の持ちようが変えてくれる。
 こころの持ちようとは、覚悟だ、決心だ。
 そこで提案だ。今日を境に何かひとつ決心し、それを胸の中に刻んで歩きはじめてみないか。何だっていい。やると決めるんだ。
 君には夢があるだろう。それにむかって進むのもいい。
 まだなければ夢に探す機会にすればいい。その決心に言っておきたいことがある。その夢は自分だけがしあわせになろうとしていないか。
 お金を得ることにこだわってないか。そういうものは卑しいんんだ。覚悟とは、品性の上にあるんだ。苦しい時、辛い時に、その覚悟と、誰かのために生きようとしたことが救ってくれる。
 生きるということは必ず、苦いものと悲しいものをともなう。それが人生だ。 (伊集院静「君の春に乾杯」) ~


 「成人の日」とか、誕生日とか、何々記念日とかでなくていい。
 決心したその日、小さくてもいいから一歩踏み出したその日が、何年、何十年も経ってから、人生の転機であったことに気づくのだ。(プリント「進路」)

コメント
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