水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

論理的思考力

2015年09月01日 | 日々のあれこれ

 

 ~ 日本の有権者数は1億人。国会前のデモはそのうちの何パーセントなんだ? ほぼ数字にならないくらいだろう。こんな人数のデモで国家の意思が決定されるなら、サザンのコンサートで意思決定する方がよほど民主主義だ。 (橋下徹Twitter) ~

 ほんとだよ。新聞とかテレビとか、なぜすぐに「これこそ民意」とか言うのだろう。
 やっぱ、橋下さんは、ここというときに一言発するのだけは天才的だ。
 メディアをうのみにしたり、思慮の伴わない行動に走ったりするだけの若者をつくってはいけない。
 そのためには、とにかく書いてあることをちゃんと読み取る力をつけること、読み取ったことがほんとに正しいかどうか疑う姿勢をもたせることだ。それこそが国語で学ばせるべき論理的思考力だ。
 世の中を変えたいなら、熟成していない感情にまかせてやみくも行動するより、しっかり勉強してひとかどの人間になることの方が、志は形になりやすい。
 若者がやみくもに行動するとやたら賞賛するメディアの方々は、むしろ若者たちには「おバカ」のままでいてほしいと考えているのだ。

 あ、埼玉県民ならば、「サザンのコンサート」より、「埼スタでのガンバ戦に集まったレッズサポに決めてもらう方が民主的」とか言うべきかもしれない。そう言えば、「MF原口元気がアナと結婚発表」というYahooニュースの見出しをみて、小林アナと結婚? まさか、と思ってしまったではないか。論理的思考力が、まだ足りない。

 

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将来とは

2015年09月01日 | 学年だよりなど

 

  学年だより「将来とは」


 二学期の後半には、文系・理系の決定という一つの大切な選択をする時期を迎える。
 漠然と目の前の勉強をするだけでなく、将来を見据えて何をするべきかを考える気持ちもこれからは必要だ。
 たしかに、10年後、20年後の自分の姿を想像するのは難しい。
 10年後、20年後の世の中をイメージするのも同様に難しい。
 将来像とは、あくまでも現時点の自分たちの能力のワク組のなかでしか想像できないもので、しかもそうなるかどうかの確信をもつことが誰にもできない、不確かなものだ。
 でもそれは、将来像を思い描く必要はないということは意味しない。
 明日のこと、一週間後のこと、一年後のこと、つまり、強い確かさをもって想像できる身近な未来の積み重ねのうえに、将来は成立するものだからだ。
 たとえば明日の自分がどう生きているかは、かなり正確に想像できるのではないだろうか。
 朝、登校し、「やべ宿題まだいっこ終わってねえよ」などと会話しているうちに担任の先生がきて、「試験がんばれ」と言われて「試験だっけ?」と思ったりし、「あ~あ全然できなかった」と思いながら、「ま、いっか部活行こ」と言っている自分。
 一週間後はどうか。「もう文化祭終わってしまったなあ、少し勉強しなきゃ」と考えていながら、友だちに誘われて代休の日にがっつり遊ぶ計画をしてしまう自分。
 一ヶ月後はどうか。来年の今頃は?
 来年、再来年の話なら、つまり高校生2年、3年の自分については、こうなっているだろうという自分を想定することができるのではないだろうか。
 それを考えたとき、今の自分の過ごし方も正しいのかどうか、見えてくる。
 「ジュースを飲もう」と言った人が、パンの自動販売機前に立っている。
 新宿に出かけようとしている人が、南古谷の1番線で電車を待っている。
 次の試合までに減量しなければならない人が、ミスドをどか食いしている … 。
 こんな友人を見かけると、「あいつ、頭があぶなくないか … 」という感想を抱いてしまう。
 パンが食べたいならパンの自販機に向かうべきだし、川越へ行こうとして下り電車を待つのは正しいことは誰でもわかるのだが、こと人生のスパンになると、人はおバカになる。


 ~ 頭のいい人とは、自分の人生に向かって最短距離を歩んでいる人。
   頭の悪い人とは、自分の人生目標に対して遠まわりしている人。
「頭の悪い人々」も大きな二種類のタイプに分けられるような気がします。それは、
   人生目標そのものを持っていない人。
   人生目標を持ってはいても、遠まわりしている人。
 いずれにしろ、人間がバカか利口かを判断する基準は、その人の人生目標に照らしてあわせて考えなければならない相対的なものであり、絶対的なものではありません。 (藤沢晃治『頭の悪い人』三笠書房) ~

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