5月4日。練習はオフだが、クラリネットの音が聞こえる。
連休明けに備えて、楽譜の準備や、授業の準備をする。時間の余裕があると、いつでも行けると思ってしまうせいか、映画をみていない。「ちはやふる 下の句」ぐらいは行こうとネットで検索すると、南古谷のくせにまあまあお客さんは入っているようだった。連休が終われば、夜の回ならおそらく多くて数名のお客さんにさんになるだろうから、あわてなくてもいいかという気もする。
今年から地元で中学校の教頭になった弟が、「ちはやふる」の舞台の一つでもあわら市に、監督さんが訪れるといっていた。サプライズですずちゃんを連れてくるに違いないと話してたが、ないだろうなあ。製作が決定した続編のエキストラに応募していいものかどうか、立場上悩んでいるようだったが。
広瀬すずちゃんが、福井商業高校のチア部をモデルにした映画のヒロインになるというニュースもあった。ここまできたら、今後のキャリアを福井がらみの作品ばかりにしぼればいいのに。故郷の人々は喜ぶにちがいない。おろしそば生涯食べ放題ぐらいの特典は得られるだろう。ソースカツ丼もつくかもしれない。
高校生を主役にすえた映画って、ほんとに多いな。大学生だと、もう大人と変わらないストーリーになってしまうし、中学生だと、知名度の高い役者さんでは演じられなくなる。
何より、心もからだも「はばたき」といっていいほど成長していこうとする時期でありながら、社会的にはあまりにも多くの制約のある環境で、生きていかねばならない姿に胸がしめつけられるような思いを抱くからではないだろうか。
いい年したおっさん、おばさんは、若い子たちの思い悩む姿を見れば、そんなの別になんでもないんだけどねとわかってはいるものの、つい昔の自分を投影して共感したり、せつながったりしてしまう。
映画でもお芝居でも、演じるのは若者でいいのだが、作り手は大人である方が、より高みに達することができるのもそのバランス感覚のせいだろう。