学年だより「神頼み(3)」
どんな競技でも、一試合ごとに力をつけていくチームがある。
前評判ではそれほどでもなかったのに、大会が始まり、初戦をぎりぎり勝ち上がったあと、試合を重ねるごとに強くなっていくチームだ。
そういうチームを間近に見た人も多いだろうし、この春、夏の大会においては、みなさん自身がそうだったと言える部活もあったはずだ。
戦いながら力をつけていく姿は、現役生受験生の戦い方と似ている。
だから、受験日程自体も、合格可能性の高い大学から、ほどよく難しい大学に向かってすすんでいくような、それなりに長いスパンで組んでおく方がいいだろう。
少しでも自分の立てた受験プランに不安があったら、学年の先生に相談してみよう。
後は、地道にやるべきことをつぶしていく。
焦りから頑張りすぎて睡眠不足になったり、その結果風邪をひいたりすることのデメリットは意識しておかなければならない
~ 太平洋戦争の時、日本軍のパイロットには休みがありませんでした。
寝ていないのです。
ところが、アメリカ軍のパイロットには休みがありました。
休むことで疲労回復すると、視力と判断力が上がります。
パイロットは瞬時の判断力の勝負です。
航空機の能力や操縦のうまさ以上に、休養をどれだけとっているかが勝負の分かれ目になります。
アメリカ空軍が最も強い日は、休みの前日です。
「今日頑張ったら、明日、明後日、連休だ」と思って戦うからです。
一方で、「未来永劫休みはない」と思っているところが戦えば、負けるのは当然です。
「こっちは休みもとらずに頑張っているんだ」と言う人は、クオリティーの低いものを出します。
休みをとっている人は、クオリティーの高いものを出します。
(中谷彰宏『頑張らない人は、うまくいく』Gakken) ~
勉強が進んで気分がよくなり、勢いに乗って夜更かしし、ランナーズハイ状態で勉強しても、深夜をすぎた脳は実は機能していない。
それでもはかどっているように感じてしまうのは、脳が酩酊状態になっているからだ。
酩酊のなかで二時間かけてこなす内容など、熟睡した翌朝の15分で終わる。
プロのスポーツ選手にとって、睡眠もマッサージも食事も仕事のうちだ。
体のメンテナンスは、そのまま気持ちのメンテにもなる。
気持ちが整っていれば免疫力も上がる。