水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

漢文最終チェック〈漢詩〉

2021年01月12日 | 国語のお勉強(漢文)
漢文最終チェック〈漢詩〉

1 形式

a 絶句……四句から成る詩 五言絶句or七言絶句
 起句→承句→転句→結句

b 律詩……八句から成る詩 五言律詩or七言律詩
         2句ずつのひとまとまり……聯(れん)
          首聯→頷聯→頸聯→尾聯 ※覚えなくていい
c 古詩……十句以上の偶数句(主に4の倍数)で成る詩


2 意味(リズム)の切れ目 
  五言詩 … 2+3  
  七言詩 … 2+2+3
     → スラッシュ(/)で切って読む

3 押韻 … 一定の句末の語の響きをそろえること
        五言詩 … 偶数句末
        七言詩 … 第一句末+偶数句末 ※一句目はないこともある
    → つまり2句ずつが意味的にもひとまとまりだということ
    → 空欄補充はまず押韻が最優先
    → 古詩の場合は途中で韻が変わる

4 対句 … 意味・構造面から、セットになっている二句のこと

5 内容のまとまり

 絶句 12句……叙景(風景) 
    34句……叙情(心情) となる場合が多い(もとは律詩の一部)

 律詩 12、34、56句……叙景(風景)
    78句……叙情(心情) となる場合が多い

6 テーマ
 表面上 旅情・懐旧・友情・自然・戦争etc
  ↓
 意識下 思うようにならない人生・自分の不遇を嘆く・世の中への不満
    ※ 直接書いてなくても、旅、異郷に地にいる原因は基本的に左遷
    ※ 本質は評論と同じ。古代中国の知識人による、体制批判がベースにある
    ※ 漢詩では男女の色恋は詠われない(日本の和歌はそれのみ・うまくいかない恋を嘆く)
       → 誰かを「思う」場合、対象は友人か家族
    ※ 美しい自然・悠久の自然は、はかない人事・人為と対比されている
※ 具体物には意味がある → 象徴
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受験の朝の10の心得(2)

2021年01月11日 | 学年だよりなど
3学年だより「受験の朝の10の心得(2)」


「 ⑧ ここまでにしようかなと思ったら、もう少し勉強してみる」
 みんなの情報処理能力は、いま人生で一番あがっている(大学に入るとほとんどの人は落ちてしまうものだが)。
 追加でちょっと勉強した30分が、高1の10時間分ぐらいに相当してしまうことが、今ならある。
 時間の濃さが全くちがっているのだ。五日間、12時間ずつ勉強したら、高1の三ヶ月分ぐらいはこなせる脳に変わっている。

「 ⑩ 1社落ちたら、3枚履歴書を書いて新しい会社に出せ 」
 一校落ちても、ヘコんでいるひまない。次にできる最善のことにすぐ取り組め。

「 ② 自己紹介と志望動機は、毎日練り上げて成長させよ 」
 大学に合格すること自体が目標なのではなく、大学で何をやりたいのか、どんな人間になりたくて今がんばっているのかを意識しよう。自分の大きな目標のためには、今やっていることは通過点だ。将来のためにひたすら努力し続けられる今の幸せをかみしめながら勉強しよう。


~ 試合が始まってあれこれしてもしょうがない。実は勝負なんて試合前にだいたい決まっていたりするものです。普段、問題意識を持って練習できているかどうかが最大のポイントですよね。これって仕事でも何でも同じですけど。
 大事なのは、まずはモチベーション。ヤル気。生きる気力。
 その上で反復的なトレーニング。今日3時間やっても明日はゼロではダメです。それなら今日1時間、明日1時間、明後日1時間のほうがいい。
 結局は野球も英語もダイエットも仕事も何もかも同じですね。(「キムタツブログ」より) ~


「 ⑨ 在学生のふりをして大学に潜り込み、トイレで用をたしてこい 」
 通常なら、大学の構内へは、ふりをしなくても普通に入れる。今はさすがに厳しいかな。
 下見のときには、警備員さんにあいさつをしようも、入試当日は、駅、道路に立っているスタッフさんにあいさつしよう。
 「おはようございます!」と声を出すだけで、人間のからだはスイッチが入る。
 私大、国立二次のときは、共通テストとは異なり、知らない人ばかりの空間で受験する。
 たまたま同じ机になった隣の生徒さんに「おはよう」と言ってみよう。
 「どこ高?」と聞いてもいい。それだけでアウェイでなくなる。万が一のとき助けてもらえる。
 「おれに話しかけるなオーラ」を放っていると、自分だけアウェイ感が増してきて、周囲の人の何でもないことが気に障ったりして、集中を欠くことになる。
 不機嫌は百害あって一利無し。あいさつほど「攻撃力」のあるふるまいは他にない。
 共通テストの日、ふだん声をかけない地元の駅員さんにも「行ってきます」と目で合図してみよう。当然、電気大や大東文化大のスタッフの方に明るくあいさつだ。
 あいさつは世界を味方につける。やるだけやったら、あとはスマイル!
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受験の朝の10の心得

2021年01月10日 | 学年だよりなど
3学年だより「受験の朝の10の心得」


 将来、みなさんが就職活動を始めるときに必ず手にすることになる『面接の達人』(中谷彰宏著・ダイヤモンド社)という本に、こういう教えが載っている。


~ ~ 面接の朝の10の心得 ~
 ① 受ける会社の場所と所要時間を確認せよ
 ② 自己紹介と志望動機は、毎日練り上げて成長させよ
 ③ 今日聞かれたことを、次に聞かれたらどう答えるかノートを作れ
 ④ 第一志望の会社を受けるまでに、10社落ちて練習せよ
 ⑤ 第一志望の会社を受けるまでに、内定をとっておけ
 ⑥ どんどん書き込みをして、自分だけの「面接の達人」を作れ
 ⑦ 最終的な内定が出るまで、他者を回るのをやめるな
 ⑧ 帰ろうかなと思ったら、もう1社回ってみる
 ⑨ 社員のふりをして会社に潜り込み、トイレで用をたしてこい
 ⑩ 1社落ちたら、3枚履歴書を書いて新しい会社に出せ       ~


 「会社」を「大学」におきかえると、そのまま大学入試に通用する有効な教えだ。

「 ① 受ける大学の場所と所要時間を確認せよ 」
 東武東上線の高坂駅への乗り換えや、スクールバスの乗り場は確認してきたかな?

「 ③ 今日聞かれたことを、次に聞かれたらどう答えるかノートを作れ 」
 間違えた問題を出来るようにしていくことが勉強だ。「共通テスト」で問題の形式が変わるとはいえ、変わるのは形式であって、本質ではない。例年以上に徹底して問題作成の精度をあげている今年は、まちがいなくちゃんと実力が測れるテストになっている。

「 ④ 第一志望の大学を受けるまでに、10社落ちて練習せよ 」
「 ⑤ 第一志望の大学を受けるまでに、内定をとっておけ 」
 共通テストで解けなかった問題を復習しておくと、それが私大に出題されることは普通にある。その日の入試に出て解けなかった問題が、次に受ける大学に出る場合がある。神様のプレゼントだ。 現役生は最後まで伸び続ける。第一志望の入試の前に、確実に一校合格しておくようにスケジューリングしておくのが理想だ。

「 ⑥ どんどん書き込みをして、自分だけの『合格ノート』を作れ 」
 日頃からつくっている自分だけ重要ノート、暗記ノートをたえず更新し続けよう。
 これこそ「お守り」であり、「バイブル」である。

「 ⑦ 最終的な合格が出るまで、勉強し続ける 」
 最後の入試が終わった時点で終わりではない。第一志望の合格が確定するまでは、勉強をやめてはいけない。国立の後期までをイメージするなら、まだまだ相当の勉強時間が残されている。
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何のため(4)

2021年01月07日 | 学年だよりなど
3学年だより(35期生)「何のため(4)」


 志望校に合格して、はれて大学生になれたとする。
「辛かった」受験勉強からは開放される。
 辛い? 今の勉強は辛いですか。だとしたらその理由はなんだろう。
 本当はやりたくないことだから? 結果が出るかどうかわからないから?
 そもそも大学に行こうとする以上、勉強そのものが100%嫌いという人は少ないはずだ。
 やらずにすむならそうしたいと思う人もいるかもしれないが、何らかの努力をして自分を変えていく、できなかったことができるようになる、といった営みそのものを、100%嫌いという人はそうはいないのではないだろうか。
 受験勉強は、微視的に見れば、努力して点数をあげるだけの行為だが、それを積み重ねることで、努力すれば報われるという経験を体にしみこませることができる。 
 努力できる自分に気づければ、自分で自分の人生を切り拓いていけると思えるようになる。
 将来、なにがしかの人間になりたい、なにごとかを成し遂げたいという希望を叶えるために必要なのは、努力できる体質だ。
 そのような体質変化のための営みがスポーツであってもいいし、文化的活動であってもいいが、勉強は極めて有効だ。


~ 小さな目標であっても、何かを達成できたら嬉しいですし、次もまた挑戦してみたくなります。
そして、その経験が積み重なると、頑張れた自分に自信がついてきます。充実した感覚をもつには、達成しやすい目標、つまり今の自分にとっては少し難しいけれど頑張れば達成できるかもしれない目標を設定することが大切なのです。
 たとえば、体育の跳び箱も1段ずつ高くしていきますよね。3段が跳べたら4段というように、ちょっとずつ目標を上げていけばいいのです。
 何の努力もせずに勉強ができる人はいないと私は思っています。
 天才アインシュタインでさえ「天才とは努力する凡才のことである」という名言を残しているのに、私達が努力もせずに何かを達成することは不可能であると思うのです。
 私も、今でこそ1日に10時間程度は勉強できるようになりましたが、最初から長時間机に向かうことができたわけではありません。小学校、中学校、高校と徐々に勉強時間を増やして慣れていったのです。自分のペースで、少しずつ負荷を強めて着実に勉強する訓練をしていけば、必ず長い時間できるようになるはずです。 (鈴木光『夢を叶えるための勉強法』KADOKAWA) ~


 クイズ東大王で有名な鈴木光さんは、国際弁護士になるための勉強に日々時間を費やしている。
 弁護士や医師を目指すなら、学生時代に一日10時間ぐらい勉強するのは普通だ。
 今のみなさんは、一日に10時間勉強することに苦痛を感じなくなっている。
 せっかく得られたその体質は、今後も維持していくといい。
 万が一入試がなくなっても、かりに明日地球が滅亡すると言われても「とりあえず勉強するかな」というメンタルの人は強い。
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漢文最終チェック⑥

2021年01月05日 | 国語のお勉強(漢文)
漢文最終チェック⑥ 名詞・文学史

 ☆ 意味が問われる・Sをつかむ・話題を予想する・設定を理解する
  → 注がつかないレベルの語は、左のとおり(知っていた方がいい)
  → 既習の問題文を見返してチェックする
  → 読むときには必ず○・□で囲む

【人に関する語】
 天「てん」… 万物を支配するもの・造物主
 天子「てんし」… 天に代わり天下を治める人・王
 人主「じんしゅ」… 君主
 諸侯「しょこう」… 国・封土の統治者
 卿「けい」… 大臣
 大夫「たいふ」… 卿の下、士の上の官位
 士「し」… 大夫に次ぐ役人・人材
 官「かん」 …(わりと格上の)役人
 吏「り」…(下級の)役人
 先王「せんお(の)う」… 古代の聖天子
 上「しょう」… 陛下
 相「しょう」… 宰相・大臣
 左右「さゆう」… 側近
 士大夫「したいふ」… 知識人階級
 君子「くんし」… 徳のある人・人格者
 夫子「ふうし」… 先生・孔子
 大人「たいじん」… 立派な人物
 小人「しょうじん」… つまらない人物
 匹夫「ひっぷ」… つまらない人物
 器「うつわ」… 才能ある人物
 丈夫「じょうふ」… 立派な男子・一人前の男
 学者「がくしゃ」… 学生
 包丁「ほうてい」… 料理人
 少年「しょうねん」… 若者
 百姓「ひゃくせい」… 人民
 布衣「ふい」… 一般庶民
 市井「しせい」… 一般庶民
 下「しも」… 下々の人々
 舎人「しゃじん」… 召使い・舎弟
 食客「しょっかく」… 王侯の客分・いそうろう
 故人「こじん」… 旧友・親友
 古人「こじん」… 昔のすぐれた人物
 豎子「じゅし」… 小僧・召使い
 客「かく」… 旅人・客人
 行人「こうじん」… 旅人
 鄙人「ひじん」… 身分の卑しい人物。
 鬼「き」… 死者・亡霊
 為人「ひととなり」… 人柄
 不肖「ふしょう」… 愚か者
 字「あざな」… (成人後の)実名以外のよび名

【会話文中の人称代名詞】
 吾・我「われ」… 私(気さくに)
 余・予「よ」… 私(あらたまって)
 寡人「かじん」… 私(君主の謙称・徳が寡(すく)ない人の意)
 孤「こ」… 私(君主の謙称)
 臣「しん」… (主君に対して)私
 妾「しょう」… 私(女性の謙称)
 公「こう」… そなた
 卿「けい」… きみ・そなた
 子「し」… あなた・先生
 夫子「ふうし」… あなた・先生
 吾子「ごし」… あなた・君(フレンドリーに)
 汝・爾・若・女「なんじ」… おまえ・そなた
 或「あるヒト」… ある人
 其「そノ」… 彼・彼ら

【時を表す語】
 刹那「せつな」… 一瞬
 須臾「しゅゆ」… 少しのあいだ・しばらくして
 一日「いちじつ」… ある日
 他日「たじつ」… 後日
 旬日「じゅんじつ」… 十日間
 期年「きねん」… 一年
 旦「たん」… 朝
 晩「ばん」… 夕暮れ
 光陰「こういん」… 歳月・時間
 古「いにしへ」… 昔
 春秋「しゅんじゅう」… 年齢・歴史

【空間を表す語】
 造物「ぞうぶつ」… 天・自然・造物主
 乾坤「けんこん」 … 天地
 社稷「しゃしょく」… 国家
 海内「かいだい」… 天下
 人間「じんかん」… 世間
 朝「ちょう」… 朝廷
 朝野「ちょうや」… 朝廷と在野(民間)
 城「しろ・じょう」… 街を囲む城壁・街
 邑「ゆう」… 村
 京師「けいし」… 都
 陋巷「ろうこう」… 路地裏
 堂「どう」… 表座敷
 室「しつ」… 奥座敷
 閨「けい」… 女性の部屋・寝室
 房「ぼう」… 小部屋

【物・詩語・概念etc】
 兵「へい」… 武器・軍備・戦争
 師「し」… 先生・軍隊・都
 火器「かき」… 兵器
 辺塞「へんさい」… 国境のとりで
 隙「げき」… すき間・仲違い
 璧「へき」… 環状の宝玉
 珠「たま」 … 宝石・すぐれたもの
 石「いし」 … 石・ありふれたもの
 空山「くうざん」… 人気のない山
 時雨「じう」… ほどよい季節に降る雨
 烟花「えんか」… かすみに包まれた春の花
 置酒「ちしゅ」… 酒盛り
 逆旅「げきりょ」… 旅館
 家書「かしょ」… 家族からの手紙
 雁信「がんしん」… 手紙
 糟糠「そうこう」… 酒かすと米ぬか・粗末な食事
 多少「たしょう」… どれほど
 是非「ぜひ」… 善と悪・正と不正
 仁「じん」… 深い人間愛
 義「ぎ」… 人として行うべき道
 孝「こう」… 祖先を大切にする心
 忠「ちゅう」… 主君を大切にする心
 恕「じょ」… 思いやり

【文学史】
〈儒家〉
 孔子「こうし」… 儒教の祖・徳治主義
 四書「ししょ」… 儒家の四つの基本書。「論語」「孟子」「大学」「中庸(ちゅうよう)」
 五経「ごきょう」… 儒家の五つの経典。「詩経」「書経」「易経(えききょう)」「春秋」「礼記(らいき)」
 性善説… 人の本質は善であるとする孟子の考え
 性悪説… 人の本質は悪であるとする荀子(じゅんし)の考え
 堯・舜「ぎょう・しゅん」… 古代の聖天子
 桀・紂「けつ・ちゅう」… 古代の暴君
〈道家〉
 老子「ろうし」…道家の祖。「無為自然」「無用の用」
 荘子「そうし」…老子を嗣ぐ道家の思想家
〈法家〉
 韓非子「かんぴし」… 法家の思想家・法治主義「信賞必罰」
〈漢詩〉
 詩仙「しせん」…盛唐の詩人李白のこと
 詩聖「しせい」…盛唐の詩人杜甫のこと
 白氏文集「はくしもんじゅう」
  … 中唐の詩人白居易(白楽天)の詩文集
 絶句「ぜっく」… 四句から為る近体詩の形式
 律詩「りっし」… 八句から為る近体詩の形式
 古詩「こし」… 近体詩が成立する前の詩
〈文章〉
 唐宋八大家「とうそうはちたいか」… 唐・宋代を代表する文筆家
  韓愈(かんゆ)・柳宋元(りゅうそうげん)・蘇洵(そじゅん)
 ・蘇軾(そしょく)・蘇轍(そてつ)・欧陽脩(おうようしゅう)
 ・王安石(おうあんせき)・曾鞏(そうきょう)
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かっこよくなる方法

2021年01月04日 | 学年だよりなど
3学年だより「かっこよくなる方法」


 今年は、「かっこよくなる!」を目標に掲げてみるのはどうだろう。
 ピンチのとき、不安なとき、追い込まれたときに、「ここを乗り越えられたら、かっこいいよね」と想像してみるのだ。
 「このパス通したらかっこいいよな」「ここで一本打てたらスターだな」と咄嗟にイメージしたとき、自然とうまくいくことを経験してきた人もいるはずだ。
 逆に、「ここでミスったら恥ずかしい」と考えた時点で、マイナスイメージが想起されている。
 考えること自体にタイムロスが生じ、ますます失敗の確率を高める。
 うまくいくときは、むしろ考える前に、からだは動き出している。
 たとえば女子との会話一つにしても、うまくいくかどうかは、とっさに声をかけたかどうかだけだろう。ここで話しかけるのは変かなとか、いきなりこんなこと聞いたらひかれるかななどと考えているうちにタイミングは失われる。後悔だけが残る。
 やってみて失敗しても後悔は生まれるが、逃げなかった自分への誇りが得られる。
 やってみること自体は何でもないという自信が生まれる。失敗こそが成功への道だ。


~ 人気映画『オーシャンズ13』で、主人公が警備も厳重でコンピューターによるセキュリティも高いカジノの金庫破りを計画するシーンがあります。
 ハッカー「コンピューターは、難攻不落だ。遮断するのは難しい」
 主人公「もし、遮断ができたら……」
 ハッカー「“もし”はありえない。遮断は絶対不可能だ! 神業か天災でも起これば話は別だが」
 主人公「もし、メインコンピューターを倒せたら……」
 ハッカー「無理だ」
 主人公「でも、あんたなら……。できるよ」
 ハッカー「おだてるな。よし、俺のパソコンを持ってきてくれ」
 この短い会話の中に、不可能を可能にするミラクルクエッションがちりばめられています。「もし~できたとしたら」というのは、心理学で「As Ifフレーム」と言います。ハッカーは、はじめメインコンピューターの遮断は絶対不可能だと決め込んでいました。これは、「無理。不可能」という色眼鏡(フレーム)をかけて見ていたのです。人が実現できることは、自分がイメージできることだけです。だから、「無理。不可能」という眼鏡をかけている以上、このハッカーがコンピューターを遮断することは不可能です。でも、主人公が何度も、「もし、できたとしたら?」という成功をイメージする眼鏡にかけかえていたのです。
 そう、無理だと思い込んで、失敗するイメージばかり抱いていては、問題を解決することはできません。主人公が「なぜ、できないんだ?」「もし、失敗した場合どうなるんだ?」と問題志向の質問に終始しても、この計画は失敗したでしょう。
   (藤本梨恵子『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』アスカ) ~


 「最後の最後に脳内のパズルがうまくつながったなら」「ここから逆転できたら」……
 駅伝で最後に抜いた駒澤大学も、涙の創価大学も本当にかっこよかったではないか。
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漢文最終チェック⑤

2021年01月03日 | 国語のお勉強(漢文)
漢文最終チェック⑤ 確認しておきたい句法

 ☆ 読み方、書き下し、訳が問われる。
  → 読めるかどうかチェックし、読めなかったものは抜き出して覚えておこう
  → 過去に解いた問題から該当するものを抜き出し、書き下しと訳を書いておこう
  → ④・⑤は、筆者の言いたいことが強く表れている表現という意識をもつことが大事


〈詠嘆〉 ☆一般人の気づかない価値を述べる
 嗚 呼~哉~也「嗚呼(ああ)~かな、~や」… ああ~だなあ、~は
 何 A 之 V 也「何ぞAのVするや」… なんとAのVすることよ
 豈~乎「豈に~か」… なんと~であることよ
 豈 不レ ~乎「豈に~ならずや」… なんと~ではないか
 不(二)亦~(一)乎「亦~ならずや」… なんと~ではないか

〈累加〉 ☆ … 違いを述べ、価値を強調する
 不(二)唯 V(一)「唯だにVするのみならず」… たんにVするだけではなく、
 非(二)唯 V(一)「唯だにVするのみにあらず」… たんにVするだけではなく、
 不(二)独 V(一)「独りVするのみならず」… たんにVするだけではなく、
 非(二)独 V(一)「独りVするのみにあらず」… たんにVするだけではなく、
 豈 唯~乎「豈に唯だに~のみならんや」… どうして~だけであろうか、いや~だけではない・~だけのはずがない(さらに~だ)
 豈 独~乎「豈に独り~のみならんや」… どうして~だけであろうか、いや~だけではない・~だけのはずがない(さらに~だ)

〈比較〉 ☆比較しながら一般論と反対のことを述べる
 A 不レ 如レ B「AはBに如(し)かず」… AはBに及ばない(AよりBの方がいい)〈比較級〉
 莫レ 如レ B「Bに如くは莫し」… Bの及ぶものはない(Bが一番いい)〈最上級〉
 寧 V1、不レ V2「寧ろV1すとも、V2せず」… V1しても、V2したくない〈選択〉
 寧 V1、勿レ V2「寧ろV1すとも、V2するなかれ」… V1しても、V2してはいけない〈選択〉
 A 何 異レ B「A何ぞBに異ならんや」… AはどうしてBと異なっていようか、同じだ〈同級〉
 豈 如レ ~「豈に~に如(し)かんや」… どうして~及ぶだろうか、いや及ぶはずがない

〈所〉名詞・名詞句をつくる
 所レ V「Vする所」… Vすること・Vしたこと
 S 所レ V「SのVする所」… SがVしたこと
 S 所レ V 者「SのVする所の者」… SがVしたもの ☆ 者=名詞化
S 所レ V N「SのVする所のN」… SがVしたN
 S 所以 V(一)「SのVする所以(ゆゑん)」… SがVした理由
 所 謂 N「所謂(いはゆる)N」… いわゆるN

〈読み・意味〉
 未レ 幾「いまダいくばくナラず」… どれほどもたたないうちに
 不レ 覚「おぼエず」… 思わず・知らず知らず
 此 之 謂 也「これヲこレいフなり」… まさしくこのことを言っているのである
 S 之 V 也「SのVスルや」 … ~が~するにあたって
 如レ 故「もとノごとシ」… 昔と同じだ・普段と同じだ
 良 久「ややひさシクシテ」… しばらくして
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漢文最終チェック④

2021年01月02日 | 国語のお勉強(漢文)
漢文最終チェック④ 特に大事な句法

 ☆ 読み方、書き下し、訳が問われる。
  → 読めるかどうかチェックし、読めなかったものは抜き出して覚えておこう
  → 過去に解いた問題から該当するものを抜き出し、書き下しと訳を書いておこう

〈以〉
 以レ ~V「~を以てVす」… ~でVする・~によってVする・~をVする
 V 以レ ~「Vするに~を以てす」… ~でVする・~によってVする・~をVする レ
 所(ハイフン二)以 V(一)一「Vスルゆゑんハ」… Vするわけは 
 所(ハイフン二)以 V(一)也「Vスルゆゑんなり」… だからVしたのだ
 以レ A 為レ B「Aを以てBと為す」… AをBだと思う
 以 為~「以為(おも)へらく~と」… ~だと思う

〈疑問〉
 如 何・若 何・奈 何「いかんセン」… どうしたらいいか〈手段/方法〉
 幾 何「いくばくゾ」… どれくらい〈量〉
 V 不。・V 否。「Vするや、いなや」… Vするのか、しないのか。〈付加疑問〉
 V 未。「Vせしや、いまだしや」… Vしたのか、まだなのか。
 何 以「何を以てか」… どうして・何で
 何 為「何為(なんす)れぞ」… どうして・どのように
 何 也「何ぞや」… いったいどういうことか〈強い疑問・批判〉
 何 謂 也「何の謂(い)ひぞや」… いったいどういうことか・どういういわれか
 無(二)乃 ~(一)乎「乃ち~無からんや」… やはり~ではなかろうか〈推測〉
 得レ 無レ ~ 乎「~無きを得んや」 … やはり~ではなかろうか

〈二重否定〉 ☆ 筆者の主張が述べられる表現
 無レ 不レ V「Vせざるは無し」… Vしないことはない(必ずVする)
 莫レ 不レ V「Vせざるは莫し」… Vしない者はいない(誰もがVする)
 非レ 不レ V「Vせざるに非ず」… Vしないわけではない・Vしない者ではない
 不レ 未(二)嘗 V(一)「未だ嘗てVせずんばあらず」… これまでVしなかったことはない
 不レ 未(二)必 V(一)「未だ必ずしもVせずんばあらず」… 必ずしも~しないわけではない〈一般論の否定に用いる〉
 不(二)敢 不(一レ)V「敢へてVせずんばあらず」… Vしないわけにはいかない(必ずVする)
 不レ 可レ 不レ V「Vせざるべからず」… Vしてはいけない
 不レ 得レ 不レ V「Vせざるを得ず」… Vしないわけにはいかない

〈強い否定〉
 不(二)敢 V(一)「敢へてVせず」… わざわざVしない
 不レ 可(二)勝~(一)「あゲテ~べからず」… すべてをVできない・Vできないほど多い
 不(二)復 V(一)「復たVせず」… 二度とVしない

〈反語〉☆ 筆者の主張が述べられる表現
a =Vしない!
 豈 V 哉「豈(あ)にVせんや」… どうしてVしようか、いやVしない。
 何 可レ V~「何ぞVすべけんや」… どうしてVできようか、いやVできない
 可レ V 乎「Vすべけんや」… Vできようか、いやVできない
 得レ V 乎「Vするを得んや」… Vできようか、いやVできない
 豈 如レ V「豈にVするに如(し)かんや」… どうしてVするに及ぶだろうか、いや及ばない(Vする方がいい)
b =Vする!
 敢 不レ V「敢へてVせざらんや」… どうしてVせずにいられようか、しないわけにはいかない
 豈 不レ V 哉「豈にVせざらんや」…どうしてVしないことがあろうか、いやVするにきまってる
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自己投資力

2021年01月01日 | 学年だよりなど
3学年だより「自己投資力」

 新年おめでとうございます!
 共通テストまで残り少ない日々だが、不安や焦りを感じるのは、がんばっている証拠だ。
 例年のお正月と比べて、今年は世間の空気感が異なるのは、幸せなのかもしれない。
 不安を自信にかえていくには、いつも通りの毎日を淡々と積み重ねることしかない。
 どんな問題が出るのか、点がとれそうか、答えがないものを考えることほど時間のムダはない。
 自分が覚えていないことを覚え、できない問題をできるようにしていくという勉強の根本を忘れずに、目の前のことに集中していこう。


~ 経験を踏まえた上で本音を述べると、人生の壁を突破する方法には共通点があったように思う。
 それはいつも「これ以上準備できなかった」という状態で本番に臨むことである。
 換言すれば試合終了後に言い訳ができるようでは壁を突破できないということである。
 もしこれで敗れたら自分としては遺伝子格差以外に敗因が見つからないという状態で挑むと、学べるものが途轍もなく大きい。
 悔しいとか後悔するという感情が芽生えるのは、どこかにサボった気持ちがあるから
である。
 努力不足ではなく才能不足だと認めれば、人生の駒を次に進めることができる。
 もしあなたがこの先受験や就活、さらには出世や独立開業などで敗れたとしても、言い訳できないまで打ち込んだのであれば次に進める。 ~


 とはいえ、寝る時間を惜しんで勉強することが愚の骨頂であることは言うまでもない。


~ すでに医師や脳科学者たちが満場一致で主張するのは、記憶は睡眠中に脳に刻み込まれるということだ。
 つまり寝る間を惜しんで勉強しても記憶が定着しないから効率が悪いのである。
 もしあなたがこの先も勉強に没頭したければ、睡眠を削るのではなく睡眠以外はすべて勉強に充てればいいのだ。
 現在の私がそんな人生を歩んでいるが、睡眠を一切妥協しないと本当に記憶はよく定着する。
 ご存じのように睡眠中に夢を見るのは記憶の編集作業であり、私たちの脳はいつも働いてくれているのだ。
 勉強も運動も勝負で勝つためには、睡眠は必要経費ではなく明日への投資だと考えることだ。
          (千田拓哉『本当に「頭が良くなる」ためにやるべきこと』徳間書店) ~


 食べる時間を惜しんで、ジャンクなものを流し込んでおわりというのも違う。
 脳も身体の一部なのだから、スポーツ選手が筋肉を大事にするように、脳も大事にしなければならない。十分な栄養と休養があってはじめて脳力は発揮される。
 自分で自分に十分に投資しながら勉強していこう。
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新年おめでとうございます

2021年01月01日 | 日々のあれこれ
新年おめでとうございます

 こうして新年のごあいさつができることに感謝したい気持ちです。
 いろいろ模索しながら、やりたいこと、やるべきことにしっかり取り組む1年にしていきます。
 今年も川越東高校吹奏楽部への応援、よろしくお願いします!!


2021年 演奏予定

  埼玉県吹奏楽新人戦
  2月23日(祝)@さいたま市文化センター
  3月20日(祝)@サンシティ越谷市民ホール

 第28回定期演奏会
  3月27日(土)@ウエスタ川越
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