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ヴァレンヌ逃亡 中野京子

著者の本領と言えば「西洋絵画謎解き」ということになるが、最近著者の新しい本が出ていないように思う。たまに新しい本かなと思って入手すると、これまでに書かれたものを再構成したものだったということが2度3度とあった。そうした中で本屋さんで本書を発見、この手のものは未読であることが明らかだったので、とにかく読むことにした。自分としては、特段この時代の歴史に興味があったという訳ではなく、まさに著者の名前だけで読んだ1冊ということになる。内容は、フランス革命の後のルイ16世とマリーアントアネットのパリ逃亡の1日をドキュメンタリー風に記述した内容。ルイ16世の優柔不断さには読んでいる読者もイライラさせられるが、現実にそういう場面に直面したら誰でもそうなるかもしれないなぁと思ってしまう。それにしても、フランス革命からルイ16世処刑まで数年間もあったというのにはびっくりした。(「ヴァレンヌ逃亡」 中野京子、文春文庫)

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