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喰らう読書術 荒俣宏

著者に関しては、TVで時々みかける「ニコニコしたおじさん」というイメージと、著書を読んで感じるその「博覧強記」振りのギャップが大きすぎて、どうも実像がつかめないという気がしていた。本書を読むことにしたきっかけは、「読書術」について何か参考になることなないかということよりも、著者というのは一体何者なのかという好奇心の方が強かった。読んでみると、まさにその「ニコニコおじさん」と「博覧強記」が融合したような内容で、ユーモアを交えて自分の読書体験を語りつつ、読書というもの、書籍というものについて色々考えるきっかけを与えてくれる1冊だった。著者とは少し世代が違うと思うが、若いころに「松岡正剛」の知的な世界に触れて興奮したことなどはまさに共通の体験で、なんだかとても懐かしくなってしまった。(「喰らう読書術」 荒俣宏、PLUS新書)

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