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謎009 綾辻行人

1977~79年に書かれたミステリーのなかから、作家の綾辻行人がベスト作品を選んだというアンソロジー。8作品中3つが既読だったが、こういう機会にそうした作品を再読するのも良いかなと思って読むことにした。作品の選定はオーソドックスで既読のものも含めて大変楽しめた。本格物に偏ることなく、心理サスペンスや幻想的な作品もバランス良く選ばれているというのは、出版社の方針なのか本人の気配りなのか。選者のの好みをあまり前面に出さず、しかも書かれた時代の古さをほとんど感じさせない作品を通読し、意外な作品との出会いのようなものはなかったが、その分純粋に普遍的なミステリーを楽しむことが出来たような気がした。(「謎009」 綾辻行人、講談社文庫)

 

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