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大泉エッセイ 大泉洋

「水曜どうでしょう」の「ベトナム縦断編」を見てからの大ファンで、そのあたりの裏話が読めるのではないかと期待して読んでみた。肝心の「ベトナム縦断」の話は一か所少しだけ触れているだけだったが、それでも著者の独特の感性に存分に触れることができて大満足の1冊だった。それにしても、20年近くにわたって書き綴った短いエッセイをこれだけ集めて一気に読むというのはかなり珍しい体験だ。しかしなぜか不思議なことにそうした時間の流れをあまり感じることなく読み終えてしまった。その時々の時事問題等とは無縁の内面を吐露した内容が多いためかもしれないが、そのあたりに不思議と著者の感性の普遍的な一面を見てしまったというのはひいきのしすぎか。なお、本書中盤の著者自身のイラスト入りの部分は、電車の中で読むのが恥ずかしくて困った。(「大泉エッセイ」 大泉洋、角川文庫)

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