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老〜いどん 樋口恵子

著者の本は2冊目。前に読んだ本同様、70歳を過ぎたあたりから身辺に襲いかかる「老い」をありのままにかつ冷静に教えてくれる。内容は前作とカブるところもあるが、それでも次は何が書かれているのか楽しみながらページをめくることができるほど面白い一冊だ。本書では、ユーモアのあるちょっとした造語が満載で、自分が楽しく生きる、周りを不幸にさせないためにはユーモアが大切という考えを自ら実践されているという感じだ。一番心に残ったのは、人間の寿命の伸びが建築物の耐用年数の伸びを上回った結果、これまでの人生70年時代は「家は一生の買い物」「家を建てれば何とか一生持つ」と言われていたが、そうでなくなってしまっているという指摘。何気なく書かれているところにも、それぞれがそれぞれの体験から色々気づかされるんだろうなぁと思える読書だった。(「老〜いどん」 樋口恵子、婦人之友社)
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