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ミチルさん、今日も上機嫌 原田ひ香

バブル期を謳歌した世代の主人公が、20年前を振り返りながら今の自分を見つめ直す物語。自分よりも少し後の世代の話だし男女の違いもあるので、「そういう感じだったかなぁ」とうっすらと思う程度だが、過去の基準で今を否定するのではなく変化する世の中で自分らしく生きることの大切さを教えてくれる。主人公が偶然関わることになった「家賃交渉業」についてのお仕事小説的要素、過去の記憶と結びついた料理の味など著者らしい要素がストーリーに上手に生かされた一冊だなぁと感じた。(「ミチルさん、今日も上機嫌」 原田ひ香、集英社文庫)
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