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フィリップ・セイモア・ホフマン 衣装 カポーティー

映画「カポーティー」で主人公トゥルーマン・カポーティーを演じたフィリップ・セイモア・ホフマンが着用したジャケットのコレクティブル。ホフマンはこの役で、アカデミー主演男優賞を受賞している。但し、これも昨日紹介したコレクティブルと同様、表にも裏にもホフマンの写真は印刷されていない。
アメリカ人、特にNYなどに住むリベラルな知識人における「カポーティー」に対する畏敬の念は、我々には想像できないほど強いものがあるようだ。都会的でしゃれていて、それでいてアンニュイで、という文体と登場人物像が都会人の共感を生む。カポーティーは、まさにニューヨークタイムズを読むニューヨーカーのための小説家だと言われている。そうした存在を演じるのだから、さぞかし大変だったろうなぁと思う。アメリカのニューヨーカーにとっては、これは俳優ホフマンのメモラビラではなく、映画「カポーティー」のなかで「カポ-ティー」が着用していたメモラビラなのだろう。ホフマンについては、見た目はかなりの歳にみえるが、実年齢は41歳になったばかりだという。他の出演作としては、「ミッションインポッシブルⅢ」「レッド・ドラゴン」等があるが、本当に驚くのは、彼が上で述べたアカデミー主演男優賞をはじめ映画関連の賞を43も受賞していることだ(更にノミネートされた回数も25にのぼる)。これはいろいろな俳優の経歴を見ても傑出した数字だ。こうした事実を考えると、私としては、やはり彼の写真が印刷されていることが残念でならない。
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パラサイト日本人論 竹内久美子 文春文庫

世の中の生物学などに関する興味深い研究を判りやすく紹介しながら、その研究によって導き出される日本人観、生物に対する見方を説いている本書。作者の本は2冊目だが、着眼点の面白さがすべての根底にあるように思われるほど、話が面白い。「日本人の頭の長さと幅の比率が地域によって大きく違う」という研究から説き起こす日本人の起源に対する見解などは、作者独自の説かどうかは判らないが、こうした形で一般にも判りやすい形で紹介しているところに大きな価値があるのだと思う。(「パラサイト日本人論」竹内久美子、文春文庫)
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デンゼル・ワシントン 衣装 戦火の勇気

俳優デンゼル・ワシントンが映画「戦火の勇気」で使用した衣装をあしらったコレクティブルである。こうした映画の中で使われた衣装のコレクティブルのカードは、これまでの数多く紹介してきたが、それらには必ずその俳優の写真が載っていた。しかし、このカードを含むこのシリーズにはそれが見られない。裏面に、俳優名、使われた映画名、細かくされる前の衣装の全体像の画像が印刷されているのだが、肝心の俳優の写真はない。もしかしたら俳優の肖像権に関するネックがあるのかもしれない。あるいはこのカードのコンセプトが「俳優」ではなく「映画」なのだという考えかもしれない。ただ、こうしたコレクティブルで俳優の写真がないことの「是非」については意見がいろいろあるだろう。コレクターの中には「致命的」と思う人も多いのではないか。私としては、これまでにない俳優の物が手に入るという利点があるとすれば「是」だが、そうでなければ「非」だと思う。結局、それ以外にないから集めるということになる。それは少し悲しい。
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マルコム・シンクレア サイン 007カジノロワイヤル

007カジノロワイヤルで2重スパイ・ドライデン役を演じたマルコム・シンクレアのサイン。TVドラマ中心の俳優だが、イギリスの作品がほとんどのようで、見たことがある作品は数えるほどしかない。それでも時々見かける顔のような気がするのは不思議だ。彼のサインは、ペンにスピードが感じられ、しかもリズムカルで、さらにバランスがとても良く3拍子揃っている。「サイン」の名手といっても良い気がする。
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はい泳げません 高橋秀実

泳げない作者がスイミング・スクールに通った体験談。それだけの話で、ルポルタージュというにはあまりにも卑近な話なのだが、これがめちゃくちゃ面白い。「泳げない人」「泳ぎの下手な人」にとってはなぜか溜飲が下がる思いがする。一方、「泳げる人」「泳ぎのうまい人」もこれを読んで「泳げない人」「泳ぎが下手な人」の感覚や思いを是非理解して欲しいと思う。単なる不真面目な自虐ネタではない。ひたすらスイミングスクールに通い、遭遇した出来事を丁寧に綴った内容で、コーチや生徒仲間の言動に右往左往しながら作者が泳ぎの核心をつかんでいく様が感動的だ。それにしてもこの本に出てくる「桂コーチ」は只者ではない。矛盾だらけに思える教え方も、実は深い思索の結果から導き出された教え方だということがだんだん判ってくる。その深さには哲学的なものさえ感じる。「泳げません」という作者に「まずは泳いでみましょう」と平気で言う。「無理に浮こうと思うな」と言うあたりまでは良いが、教えはだんだん進化し「浮こうと思うな」「リラックスしようと思うな」「呼吸しようと思うな」となり、さらに「何も考えるな」となり、最後には「泳ごうとするな」となる。こうした哲学的な指導を受けながら、作者はすこしずつ何かを会得していく。この人にコーチしてもらったら、泳げるようになって、しかも水泳が楽しくなるのではないかと思う。そう思っていると、コーチから「泳げるようになりたいと思ってはいけません」「水泳はきらいです」と言われそうだ。作者もこのコーチのすごさが判っているのだろう。最後にこのコーチとの対談が収録されている。そこでようやく普通の人だということが確認できる。(「はい泳げません」高橋秀実、新潮文庫)
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播戸竜二 ユニフォーム サッカー日本代表

一昨日のFIFA・クラブ・ワールドカップでのガンバ大阪の戦いは、「篤姫」を見ながらのTV観戦だったが、はらはらしながらも大変楽しい試合だった。そのガンバ大阪のムード・メーカー播戸竜二のユニフォームをあしらったコレクティブル。一昨日の試合でも途中出場していた彼だが、彼の発する「気迫」はTVで観戦していても尋常ではない。強面の顔つきもそうだが、なんといってもその表情が飄々とした遠藤選手と対照的で面白い。「ガンバ大阪」というチームに特別な思い入れがあるわけではないが、遠藤・播戸の両選手をみているとなんだか応援したくなる。そんな雰囲気・スター性を持っているような気がする。
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レッド・マスカラの秋 永井するみ

「カカオ80%の夏」の続編ということでかなり期待して読んだ本書。インパクトはやや前作には及ばないものの、主人公の行動や思考を通して、現在の若者を描き出している点では、前作同様大変興味深く読むことができた。読んでいると、身の回りにあるものが我々の若い時と違う現代の若者の思考回路のようなものが自然と伝わってくる。主人公はどんな使命感を持って事件に首をつっこむのか、若者が感覚的にとらえる友人同士との「貸し借り」の感覚とはどのようなものか、そうした若者の内面が、前作・本作と2冊読んできてかなり見えてきたような気がする。「夏」「秋」ときたので、少なくともあと2冊「冬」「春」とシリーズが続くと期待される。前作に比べてやや事件の謎が小さくなった気がするが、その一方で主人公は「謎解き」の楽しさのようなものを感じ始めているだろうか、自分のことを「女探偵の卵?」と表現する場面がある。このままミステリー度が薄れていくのか、再度ミステリー度を増していくのか、今後が楽しみなシリーズである。(「レッド・マスカラの秋」永井するみ、理論社)
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デビッド・カルダー サイン 007ワールドイズノットイナフ

「007ワールドイズノットイナフ」で石油王ロバート・キング卿を演じたデビッド・カルダーのサイン。映画の最初の方で暗殺されてしまう役だ。こちらもイギリスの俳優だが、英米あわせて映画やTVドラマに100本近く出演しており、良く見る俳優のように思う。
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人くい鬼モーリス 松尾由美

我が家では昨年から理論社のカレンダーを壁に貼って使っている。デザインが楽しくて、毎日見ていても飽きない。昨年もそうだったが、年末になると、来年のカレンダー欲しさに同社の本をまとめて直接理論社に注文するようになった。本書もそうして入手した本の1冊なので、本屋さんで面白そうだったとか、書評を見て評判だったからというのとは少し違う理由で購入したものである。しかしそうした本書だが、読んでみるとなかなか面白いではないか。動物の死体を食べて生きている「モーリス」という怪物がいる。モーリスは自分から動物を殺しはしない。何らかの理由で死んでしまった動物の死体を食べるだけだ。それから、この「モーリス」は不思議なことに子供には見えるのだが大人には見えない。その「モーリス」が住んでいるところで、殺人事件が起きたらどうなるか。モーリスが見えない大人には、死体が突然消えてしまったようにみえる。そこで、大人達は「死体を隠すことができた人物」を探すことに捜査の主眼をおく。一方、「モーリス」が人間の死体を食べてしまったことを知っている「子供」達は、別の観点から犯人探しをする。主人公(子供の探偵)には登場人物の誰がモーリスが見えて誰が見えないのか判らないという要素もあって、結構複雑なミステリーなのだが、それが実に判りやすく面白くストーリーが展開されていく。「夜に大雨が降って道路が遮断され現場が陸の孤島になる」というミステリーの常套手段が使われていることや、そもそもの「モーリス」という生物の設定など、ある意味かなりご都合主義的な様々な設定が多いが、なんとなくそれが許せる文章の雰囲気がある。最後の謎解き部分がかなり駆け足なのが少し気になるが、作者の書きたかった部分は十分に書かれているのだろう。読者も作者も満足できる作品だ。(「人くい鬼モーリス」松尾由美、理論社)
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オバマのアメリカ 渡辺将人

大統領選でオバマ氏当選直後に真っ先に発売された本書。当然ながら、大半は選挙前に書かれたものだろう。もしかしたら少しだけ手直しした「マケインのアメリカ」という原稿も用意されていたのかもしれない、おざなりなトピックものかもしれない、などと思いながら読んだのだが、その予想は良い方に大きくはずれた。本書は大変すばらしいほんである。特に後半の太宗をしめる第4章<「物語」の政治>の部分は、オバマという政治家の経歴を分析しながら「アメリカ」の政治とは何かを教えてくれる第1級の「アメリカ政治論」として圧巻である。本書の内容は、題名から期待されるような、オバマ氏の政策がどうであるとか今後のアメリカの進む方向といった話ではなく、予備選を含めたアメリカの大統領選挙の内情について書かれたものである。本書の第1章から第3章で語られているアメリカの選挙のプロセスについての説明の面白さや緻密さは、類似の本ではお目にかかれなかったものだ。非常にアンフェアに思われるプロセスでありながら、そこに込められた思いがいろいろあることを教えてくれる。民主党と共和党の予備選挙や党大会の運営の違いなどもマニアックなまでに緻密で大変面白い。さらに「リアライン」といった独特の考え方や、そうした制度の深い意味が解説されていて興味津々で読むことができる。さらに、圧巻の第4章。日本ではほとんど報道されていない「ミシェル夫人」の存在の政治的な意味の大きさが、オバマ氏が拠点としている「シカゴ」という町の政治情勢を絡めて説明されているところなどは、実に面白い。また、オバマ氏のこれまで住んだところが全て「ハワイ」「インドネシア」「NY」など人種差別の少ない地域であったこと、そうした彼が「初の黒人大統領」ではなく「人種を超越した大統領」になっていった政治環境などの分析も、実に知的刺激に満ちている。題名からの期待とは全く違う内容であるにもかかわらず、これほどの満足感を味わえる新書というのは、本当に稀有だと思った。(「オバマのアメリカ」渡辺将人、幻冬舎新書)
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遠藤保仁 ユニフォーム サッカー日本代表

ガンバ大阪、全日本代表の遠藤選手のユニフォームをあしらったコレクティブル。
遠藤選手が時折みせる人を食ったようなプレーは、全日本の試合を格段に面白いものにしてくれる。ちょこんと当てるだけのPKなどは見ていてはらはらするが、そこが何とも言えず面白い。しかし、それでもすばらしい結果をだしてくれるのだからファンとしてはたまらない。
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リリアン・ギッシュ 衣装 国民の創生、イントレランス

サイレント時代を代表する名女優リリアン・ギッシュのコレクティブル。1970年には、往年の活躍を称えアカデミー名誉賞を受賞している。「映画の父」と呼ばれるサイレント時代の名監督D.W.グリフィスの代表作に数多く出演し、名声を高めた。代表作は、「国民の創生」「イントレランス」「散りゆく花」「東への道」等であるが、「国民の創生」はKKK、「イントレランス」は人種差別の不寛容さを扱った映画であり、単なる娯楽とは一線を画す社会的なテーマの映画である。全米映画協会の女優のオールタイムベスト100をみると、リリアン・ギッシュは、15位メイ・ウェスト、16位ヴィヴィアン・リーに次いで、17位にランクされている。全米映画協会のサイトをみると、彼女について「最もキャリアの長い伝説的女優」と紹介されている。そのキャリアは75年ということである。
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クリス・ドレーパー サイン NHL

NHLのデトロイト・レッドウィングスのセンター、クリス・ドレーパーのサイン。セカンド・ライン、サード・ラインのやや地味な選手だが、チームになくてはならない選手の1人だ。試合展開にもよるが、相手のファースト・ラインの失点を阻止する役割を担ったり、果敢に得点をねらってチームを勢いづかせたりというシーンを何度もみたように思う。最近のレッドウィングスの4度のスタンレーカップ優勝すべてにからみ、プレイオフで44ポイントをあげているのがそうした活躍の証とも言えよう。玄人受けする選手である。
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トーマス・バネック ジャージ NHL

オーストリア出身のNHLプレーヤー、バッファロー・セイバースのトーマス・バネックのジャージをあしらったコレクティブル。2005年のデビューだが、プロデビュー前のミネソタ大学在籍当時からの活躍は群を抜いてすごかった。NHLデビュー後も期待にたがわぬ目覚ましい活躍ぶりを見せている。これまでの3シーズンのル記録をみると、得点・アシストとも100ポイント前後を記録しており、これほど頼もしい新人・若手選手は滅多にいない。
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過去からの手紙 岸田るり子

軽い内容だが、謎も面白く、謎解きも子供だましではないしゃれたミステリーである。すいすい読める。登場人物の高校生は少し変わり者のように描かれているが、実は普遍的な若者像を体現したような存在で、それが内容にマッチしていてる。本書の難を言えば、話に「幽霊」が出てくることだ。この幽霊は、ストーリーのなかでどうしても登場させなければならないほどの活躍をしておらず、読み終わっても何故「幽霊」を登場させたのか、その理由がどうにも判らない。シリーズ物で他の作品で活躍するキャラクタ-なのかと思ったが、どうもそうでもないようだ。作者の「あとがき」を読んで初めてその理由は判っだ。ただ、作者が語る理由は心情的には理解できても、客観的にはこの作品の欠点であることに変わりはない。(「過去からの手紙」岸田るり子、理論社)
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