ふと「俳句」でも一句ひねってと、「柿」を題材と思って季語を見ていたら「熟柿」と出てきた。
丁度、種村佐孝の『大本営機密日誌』を調べていたら、ドイツのソ連攻撃があって、日本はドイツに負けるソ連に攻め込もうと満州で80万人規模の大演習「関特演」をしてソ連がドイツに負けるのを待って、そこを攻め入ろうと姑息なコトを考えていた。
それを「熟柿主義」というのだそうだ。ふうん、何かタナボタ式で主義と付けるのがおこがましい、とすこし嗤った。結局、ソ連はなかなか負けないで、陸軍はソ連戦を諦めて海軍の南進策に同調し、あの太平洋戦争が生まれてしまう訳である。
どこか今の日本経済に似ていませんか。当時は帝国主義という名の戦争経済でした。どこにも発展するフロンティアがない、みんな口を開けて棚から牡丹餅を待っているような風景。
今の日本経済は、時に自民党に献金して熟れた柿を落としてもらう。それがコロナ禍のアベノマスクだったり、GO TOキャンペーンの旅行代理店だったり、コロナの助成金事務の電通中抜き事業だったり、まるでヒトの不幸を横目にしての火事場泥棒的事業展開だね。
戦前の日本陸軍も支那事変で行き詰ってしまい、何処かに突破口を求めていたんだ。それが北進論のソ連が駄目になって、南進することになり、米国とぶつかってしまった。
その惨憺たる敗戦以来、この国はオミクロン株が米軍基地から輩出されても何も言えない国になった。そればかりか、敵基地攻撃能力とカラの大声ばかりで、次は左翼のように「中国オリンピックをボイコットしろ」と言ってみたり、また他方では「思いやり予算」をアメリカにおもねって「同盟強靭化予算」と言うとか、そこまで自国を卑下する自民・公明政権には今後の経済のかじ取りができるのだろうか。
頼みの経産官僚も質が落ちてコロナ助成金を横領するとは、公務員の倫理、人格も地に落ちた。一九四〇、四一年の日本陸軍の泥沼に似ている。嫌な歴史は繰り返してくれぬな!コロナは今まで見えなかったコトを見せてくれるようだ。これからも、…。
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