キキ便り

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子育て、自閉症児育てのタイマーのチカラ

2007-12-21 02:13:45 | 専門家が語るアメリカの育児事情
仕事や家事の能率アップの一案として、よくタイマーを使って「10分で冷蔵庫をキレイにする」という風にすると、仕事がはかどるって紹介してありますよね。

子育ても、タイマーを使ってやると、うまくいく場合があるのです。たとえば、お友達のお家に遊びに行ってまだ帰りたくない、とか遊びに夢中になってお昼寝したくない、っていう時、タイマーを使って「あと5分よ」という風にすると、子どもも見通しが持てるし、気持ちの切り替えがしやすいということです。

そういう私もタイマー派。小学生二人の子どもに「早くしなさ~い」「部屋片付けなさい~」って叱ってばかりいると、自分も自己嫌悪に陥ってしまうので、「10分以内に部屋片付けなさい」ってタイマーをセットするんです。そうすると挑戦意欲になっているみたいで、結構機敏に動いてくれますね。

このタイマーのアイディアを取り入れるようになったのは、自閉症の親子訓練のチカラが大きいかもしれないです。息子が就学する直前の夏、3週間の集中トレーニングに申し込んで、1日8時間、自閉症の知識やかかわり方などの指導を受けました。費用でいうと、30万円以上もかかったんですが、幸い州政府が出してくれたんです。大感謝ですよね。

このプログラム機関が親の指導に使っていたのは、Applied Behavior Analysis (ABA) をもじった行動主義に基づいた方法で、自閉症児が各種能力を出来るだけ効率よく獲得できるように考えられています。セッションと呼ばれる短い親子の訓練の時間(あそび、訓練、あそび、訓練、あそび)に、タイマーを使って、「あと5分。。。3分。。。1分」という風に伝達していって、自己統制力や見通しを持つ力を育てていくようです。

タイマーを使ってばかりいると、生活が味気なくなってしまうカンジもするけど、上手に使えば、不必要な親子のいざこざが減るかもしれないですよね。だらだらしてしまいそうな私も、今日はタイマー使って仕事しようかな?
コメント (4)
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