息子は小さい頃から電車が好きで、
自閉症児(者)の特徴の一つ「限局化された興味」にまさに当てはまっていたが、
なるべく親として、その興味を支え、広がるように、務めてきた。
その一つが、旅行。
日本には、二年に一度里帰りし、アメリカもミズリー州に住んでいた時は、シカゴやセントルイスなどによく遊びにいった。
記憶に残っているのは、
ある年の里帰りの1日目。
千葉に住む妹の家に滞在させてもらったが、
その日は朝からいろいろな地下鉄線を乗りまわったのが楽しかったのか
「アメリカに帰りたくない」と夜大泣き。
到着したその日から、もう帰る日のことを考えていたのが、不憫だったけど、
日本はなんて楽しいところなんだと、思ったらしい。
またある時シカゴに3日間旅行に行った時も、
行く時は、「シカゴ、シカーゴ」と車の中で歌い、
帰りは、家に戻るのがショックで、「ボク、車から飛び降りて死ぬ」との大騒ぎ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
息子の列車への興味は、飛行機や旅行へと発展し、
今エンジニアとして就職したのも、航空機などを扱う会社。
それだけではなく、
就職してからは、1か月に1度の割合で「一人旅」に出かけ、
ディスカウント航空券をゲットし、
クレジットカードに加入して、その特典でカンクンの「オールインクルーシブ」(食事や飲み物、アクティビティ等が全て無料)のホテルに泊まったり、
その地域ごとの名所や有名なレストランをうまく見つけては、楽しんで帰ってくる。
旅を重ねるにつれて、ノウハウが分かってくるようになり、計画を立てるのも、うまくなってきた。
その息子に教えてもらって、
グローバルエントリーのパスを取得し、
去年末はものすごい格安でカンクンに行き、
行けるかどうか分からないが、一人往復で300ドルもかからないヨーロッパへの航空券も入手。
「限局化された興味」を職業や趣味に発展させるのは、やはり周りのサポートが大切だと思う。
テンプル・グランテンの講演、映画、著書と出会えたのも、そう思うようになったきっかけだったのかもしれない。
私も息子も乗り物が好きだったので、車で10分の距離をバス2本乗り換えて30分以上かけて行ったり、電車で出かけたり、レゴが好きなのでロボットを買ったりしたのですが、残念ながら息子はエンジニアにはあまり興味が育っていません…💦ただロボットを動かすコーディングが得意だったり、何かデザインするのが好きなようなので、ゲーム作りやコーディング、デザイン系の習い事やキャンプにいかせて様子を見ているところでです。何か将来に繋がるものが見つかるといいのですが。
息子さんは一人旅を楽しんでいるなんて、なんて青春なんでしょう。 いろいろな可能性にワクワクしてきます。
テンプル•グランディンの映画、キキさんのブログを読んで観ました!