福島県の猪苗代湖から南西に23km、下郷町に「塔のへつり」はある。
へつりとはこの地方の方言で危険な崖のことだ。
友人に連れられてきたのだが、何の予備知識もない。旅慣れていなかった頃のゆきたんくにとっては、無機質の味気ない風景であった。
逆に子供に近い視線で楽しみを探していた自分がいた。
へつりの中で、平らで丸い岩があった。底に降りてみたい。でも怖い。
と思いながら降りていった。女房は止めたが、聞くゆきたんくではない。
崩れたどうしよう(そう簡単に崩れるものではない)と思いながら岩の上に立ち、ポーズを取った。恐々やっているのが分るだろう。
そしてその時、ゆきたんくと同じようにつまらなそうにしていた息子のおーちゃんが反応した。
父親の馬鹿さ加減に反応したおーちゃん
大人しくしていたのに、急に岩に降りようとしてきたのである。興味関心がどうレベルであることが分るだろう。また、その瞬間を見逃さなかった女房ののりたんのカメラもなかなかの腕前である。
こんな馬鹿をやる親子(息子は関係ない、あんただっつーの…陰の声)の舞台になったのは、100万年の侵食・風化の歴史を持つ「塔のへつり」である。
調べたリンクによると、ゆきたんくが立っているのは土俵岩と呼ばれるところらしい。肝心の塔の写真は、予備知識がなかったために残っていないのであります。リベンジが必要な場所ですな。
へんに記憶に残っているのは、崖の抉れた部分に砂地があり、そこに積み石がされていたことだ。観光客がやったのであろうか。それとも地元の曰くがあるのだろうか。そんなことを考えさせられる場所だった。