今、深刻な物価高になっている。
原油高騰の折、様々な物品の価格が上がってしまった。
写真はゆきたんくの、ラーメン店お気に入りナンバー1の「ラーメンハウス中島」のワンタンメンだ。醤油ラーメン店ではこの店の右に出る店があるだろうか。もちろん、ゆきたんくの舌がそう言っているのだから、別の意見は受け付けません。
まあ、ラーメンだけでなく店主もお気に入りである。ここの店主はいわゆる職人である。スープ作りにかける情熱は半端ではない。
ところがこの間(かん)、スープを捨てているという。
話はゆきたんくがカメラを出したところから始まった。なぜカメラを出したかというと、何か、この日のスープがいつもより綺麗に見えたからだ。「きれい」よりも漢字の「綺麗」が当てはまる琥珀色のスープである。
店主が「いつもと違うでしょ」と言うので、何かあると思っていたら、味を維持するためにせっかく出来たスープも煮過ぎると味が落ちるので捨てているのだそうだ。
価格高騰で、スープの原材料もガスも値上がりし、財布の紐が固くなった方々は外食を控えるからスープがさばけないのだ。
素人でも知っていると思うが、家庭の味と飲食店の料理の味が違うのは、その作る量にあるという。同じ材料で作るのしても、一度に沢山作った方が味が良い。ここ中島でも、それは同じだろう。つまり、現在お客が減った状態でもスープ作りは、今まで同様に行わなくては、中島の味が出ないということだ。
材料を減らし、現在の収入に見合った営業をすることで客足はますます遠ざかることはもとより、自分が作り上げた味を出せないことが嫌でたまらないという。
この職人気質がすごくいい。どんな状況のときでも生き方を変えないことは素晴らしい。もちろん、頑固一徹でなく店を存続させるための創意工夫は怠らないことを付け加えておこう。