ゆきたんくが現在住んでいる所は、その昔水はけが悪く、洪水に見舞われたり、作物(稲)がとれなくなったりした所だそうだ。一枚目の写真は、松戸市博物館で学芸員さんの許しを得て撮った写真だ。下の写真は現在の様子。ほぼ同じ位置といってよいと思う。
話を戻そう、大雨の際には洪水になる要素がたくさんあるだろう。農業用の水路はあったが、藻や葦などで、川がせき止められ、水が溢れるのだという。
あの溢れた川は現在の坂川だ。逆さまに流れるので逆川というありがたくない名前も頂戴している。ここらの住民は、坂川の下流側の住民にお願いした。水が溢れた時のためにそれを流す樋門を作ったり、新たに川を掘ったりしたいと。
下流側の住民は大反対、自分達も上流側の人間と同じ思いをしたくないのは人情だ。また莫大な金と労働力がいるということで幕府に願い出ようとする者もいたが、江戸へ行くためには下流側の土地を通らねばならないので、邪魔をされたこともあるし、命を落とした者もいるという。
そんな様々な苦労を味わい、苦労、工夫して、現在の形になってきたのだ。
現在の様子
ゆきたんくは、ここに住んで15年目を迎えるが、すねの真ん中まで水が上がってきたことが2回ある。どちらも台風の時であった。翌日は水は引いていたが、水が運んできた物の始末に追われた。
道路も舗装されているので、しばらくすると元に戻ったが、あの当時はどのような状況だったのだろうか。
先人の苦労があって初めて、後につづく若者たちに近づくのだ。