のんびりぽつぽつ

日常のこと、本のこと、大好きなこと・・・
いろいろ、と。
のんびりと。

火事場の馬鹿力を信じよう。

2005年08月02日 22時01分19秒 | Weblog
ひさびさに、TB練習版のお題を頂戴することにしました。(困ったときの~ですね

地震のとき持って逃げるものってお題だったんですが、その、「持って逃げる」ことにちょっと反応してしまったんです。
と、いうのは。

過去、一回だけ私は自然災害から本気で逃げる経験をしております。この時期だったんですけれど、学生時代の夏休み、うちに帰宅しているときに災害にあってしまったのでした。
もう、今は昔の自然災害。山が地すべりを起こしたんですね。
それはもう、スプーンでアイスクリームの山を崩していくように、目の前で山が崩れていくんです。緑の木々もまるでおもちゃのようにどんどん倒れ、変貌していく。小学校一年生で引っ越してきて、見慣れていた変わらないハズの山の風景。それがあっという間に無残な姿に変わって行き、あたり一面、土ぼこりと異様な『音』の世界。
消せない記憶のひとつになっているのですが。

そんな緊急事態のとき。

なんだか現実離れしたハイテンションで避難した母の実家で、母がしっかりと抱えていた物は風呂敷包みでした。
一体なんだろう?と、中身を開くと。

私の成人式の振袖の着物。

母と二人で選びに行って、散々迷って選んだお気に入り。
数えのお正月にやった成人式の(中身はオイトイテ)晴れ姿。
着物が大好きな私がその日一日中着ていたもの。

ほかに、もっともっと大切なものがあるハズなのに、母が抱えていたのがこれでした。
なんだかねぇ。その時はみんなで笑ってしまいましたけれど。
母も「何でこれをもって出たかねぇ」なんて笑ってましたけど。

娘としては非常にうれしかったのを覚えています。

んで、そんな経験を踏まえて(??)
今、思うのは。

緊急時に持ち出すものは、「アルバム」
誰がなんと言おうと、どんなに重くても持ち出したいもの。です。
火事場の馬鹿力っていうでしょう?

あの災害で家をなくした同級生がいってました。(彼は家が崩れる中を逃げたので、何ひとつ持ち出すことができなかった避難状況だったのですが。)
「お金や先の生活はなんとかなるけれど、思い出の記録は戻ってこない。家族のアルバムを持ち出したかった」と。

あ、でも。今はみんなPCの中??
え?じゃ、このPCを抱えて逃げろって~~!??