のんびりぽつぽつ

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「スイッチを押すとき」

2005年08月27日 23時11分51秒 | ☆本☆
山田悠介 著 文芸社。

実質3時間?あっという間に読んでしまった。
うーん。
下の子には驚愕の目で見られてしまったが、362ページ。これは読めるよ。

今日の午前中、娘を通して近所の友人から借りた本。
私はまったく知らない作家さんで、加えてその友人が本の話題をすることが、(マンガに関してはいろいろと教えてもらったりしてるんだけれど)今まで10年のお付き合いで初めてだったため、興味を覚えて貸してもらったのだ。

久々に、ある意味、困ったなあー参ったなあーという本に出会ってしまった。。

設定はほぼ現代。ごく近い未来のお話。
若年層の自殺を食い止めたいがため、少数の犠牲は仕方ないと国が踏み切った、子どもの生体実験。5歳で心臓にキカイを埋め込まれ、10歳になると施設に強制的に収容され、初日に渡される「スイッチ」それを押すと自分の心臓が停止して死ぬことが出来るんだと教えられ、あとはひたすら死ぬことを前提に施設に隔離される。
自殺の心理を解明し、食い止めるためっていうのが大義名分か?

なんていうか、これを別の作家さんが書いたらもっと読み込むかもしれないんだけれど・・・
でもなあ。
スレてしまってるのかな。私。
こういう設定って、結局次ぎはこうなって最後は・・って先が読めてしまうんだよね。(で、実際、その通りにお話は進んでいったし。。)
で、加えて文章が。。

こういう、「ここでこの表現はあり?こうじゃないかなー」的に自分の頭の中で組み替えつつ読む作品は久しぶりだ。

おもしろくなかった訳ではないんだ。
多分、これでもう少し登場人物の心理を掘り下げた作品だったら、かなり面白いんじゃないかなあ。それぞれの単元で中心人物変えてみるとか、いっそ、二人の子どもを奪われた彼女を中心にしてみるとか。。
って、偉そうなこと考えてしまった。
だってー。それぞれみんな中途半端でどーも釈然としないんである。

若者層に圧倒的な支持って紹介があるけれど、今の若者はこれで満足しちゃうのかなあ。「だから?」ってつっこみたくならないのかなあ。。
あんまり否定を書きたくないし、貸してくれた友達に「ここが良かったね」っていいたいんだけれど、、、
困ったなあ。なんて感想をお話しよう。贔屓の作家さんの本を否定される気分の悪さは、私も常々感じていることで、だからそういうお話にはしたくないし。

昨日、恩田陸の作品で掘り下げすぎてすっきりしないとっても考え込む作品を読み終えたところだから、ちょっと一休みには良かったかな。
(考え込んじゃって感想書けずにいるのでした。。爆!)

って、ここでイイワケしてどーする!