遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

平成24年版 防衛白書

2012-08-01 23:35:53 | 日本を護ろう
 平成24年版防衛白書が公表されました。(7/31日)
 読売が先行して、白書が中国共産党と人民解放軍の関係の変化として軍の影響力強化を指摘していることは、取り上げさせていただいていました。今日(8/1)は、社説でもその点を再度取り上げています。
 該当の記述は、「第I部 わが国を取り巻く安全保障環境」「第1章 諸外国の防衛政策など」「第3節 中国」「2 軍事」「2 軍事に関する透明性」にあります。
 遊爺は、「2 軍事」「1 国防政策」で「軍事や戦争に関して、物理的手段のみならず、非物理的手段も重視している」と指摘し「三戦」に触れている点は、先の農水省へのスパイの浸透が氷山の一角として露呈した脅威を認識している点、一安心しました。
 ただ、そうした指摘はされているものの、その対策について進展が見られないところに不満が残りますが、産経がそこを指摘してくれています。

 
「平成24年版防衛白書」「第1章 諸外国の防衛政策など」「第3節 中国」「2 軍事」
 防衛白書 中国軍の活動に警戒を怠るな : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
 防衛白書 人民解放軍の政治への影響力が増大していると - 遊爺雑記帳
 
防衛白書 対中、乏しい抑止力 オスプレイ記述わずか (8/1 産経)

 今回の防衛白書は中国の「不透明性」に警戒感を示したのが特徴だ。空母開発や海洋進出だけでなく、「党(政)軍関係」の変化も新たな要因として指摘し、東シナ海での挑発に警鐘を鳴らした。ただ、それへの備えとなると筆は鈍り、抑止力向上の目玉はゼロで、日本の対応の遅れを象徴する白書
となった。
 対中脅威認識でまず強調したのが空母開発の加速だ。中国は国産空母を海洋戦略の中核と位置づけ、2015年までの保有を目指しているとされる。白書はワリヤーグの試験航行、J15艦載機開発、パイロット育成などの動きを挙げた。
 海軍艦艇の太平洋進出に加え、海軍以外の公船が沖縄・尖閣諸島付近で日本領海に相次ぎ侵入した事案も列挙。今年7月には漁業監視船3隻が侵入し、防衛省幹部は「3隻の侵入は初めてで、挑発をエスカレートさせている」と話す。
 白書は、
人民解放軍の影響力の増大について「国家主権や海洋権益をめぐり軍が態度を表明する場面が近年増加」との見方を例示。自衛隊幹部は「党の統制が揺らげば、海軍の挑発や威嚇に歯止めが利かなくなる
恐れがある」と指摘する。

 これらを踏まえれば抑止力と対処能力の強化が不可欠。自衛隊OBは「スキージャンプ台方式の中国の空母は早期警戒機を艦載できないため、『超低高度』攻撃能力を強化すれば無力化できる」と断言する。
 だが、
白書は一昨年に策定した「防衛計画の大綱」のおさらいに終始実効的な対抗策を講じていないと自供
しているに等しい。
 日米安保体制でもお題目ばかり並べた。特に今年4月の日米共同発表で「動的防衛協力」を打ち出せたとアピールしたが、
自衛隊の「南西防衛」と米軍の空・海戦力一体運用「統合エアシーバトル」を対中シフトでどう融合させるのか道筋を提示できていない


 米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの沖縄配備も1ページに満たないコラムで触れただけ。「オスプレイ隠し」との批判は免れず、政権が1年近く抑止力の意義をいかに説明してこなかったかを如実に物語っている。(半沢尚久)



 自衛隊側では対策は練られ、やりたいことは山ほどあるはずです。政府や官僚が抑えているのでしょう。
 こんな内容でもキャンキャン吠えてくる中国、韓国に遠慮しているのでしょうか?
 「防衛白書」は「防衛計画」とは性格が異なるということなのでしょうか。だとしても、「防衛計画の大綱」の具体策への実践の進捗状況や新たな事態への対処策は報告されてしかるべきでしょう。
 
 とは言え、繰り返しになりますが、中国軍部の政治への関与に新たな動きとして着目し、言い古され忘れ去れそうになっているが静かに浸食されている「三戦」にも触れた点は評価できます。
 胡錦濤・共青団派に新政権の要職を次々と抑えられている習近平氏の残された味方はエリートの子息繋がりの軍の人脈で、胡錦濤・共青団に対抗するには、軍との繋がりを優位に進める戦術にでる可能性が否定できない状況があり、そうなると、ますます軍の政策への発言権が強まる情勢があり、軍の動きに注視が必要なのですね。

 都を対象とした防災訓練での区の施設立ち入りを拒否される現状があります。東日本大震災では多くの国民が自衛隊への評価を新たにしたはずですが、1年経ったらこんな現実です。防衛省の自衛隊の活動のPR、急迫する中国の脅威とその抑止力の必要性についての活動不足がなせる業です。

 防衛省=官僚と政府は、白書で指摘した内容を、白書を読めと言う姿勢ではなく、広く国民に、解りやすく伝える機会を増やし、国民の理解を増やすよう努力すべきでしょう。知ってもらうことで、世論を味方にする努力が必要です。




 この花の名前は、桃色大輪高砂唐松 (大輪の名とは異なる小さな花です)


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暴かれた中国の極秘戦略―2012年台湾乗っ取り、そして日本は…?




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