遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

原発再稼働へ 3紙社説が合唱

2012-03-24 23:46:28 | 新エネルギー
 大飯原子力発電所3、4号機の「ストレステスト一次評価」について、原子力安全委員会が結論をだしましたね。日経=「了承」、読売=「合格」、産経=「妥当」と、原子力委員会の評価(読売は検証結果)の表現には違いが観られますが、これを受けて、原発再稼働へ向け政府が主導的役割を示すよう求める論調は 3紙とも共通しています。

 
「原発検査」了承 政治が決断し再稼働を目指せ : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
 【主張】大飯原発 再稼働へ首相が動く番だ - MSN産経ニュース
 
耐性調査踏まえ原発再稼働へ判断を  :日本経済新聞

 原子力安全委員会が23日、関西電力の大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)のストレステスト(耐性調査)1次評価の結果を了承した。
 福島第1原発事故後に緊急の安全対策を講じたことによって、大飯3、4号機は設計時の想定に比べ1.8倍の地震の揺れ、高さ11.4メートルの津波に耐えうると、専門家が確認した。これは絶対的な安全を保証するものではないが、自然災害に対する安全の余裕がこれまでより大きくなった。
 野田佳彦首相と関係閣僚には、
再稼働に伴うリスクと、原発を停止し続けることが日本の経済などに及ぼすリスクの両方をしっかり踏まえたうえで再稼働の判断を下してもらいたい。足元の電力安定供給のためにも、中長期のエネルギー安全保障の観点からも一定数の原発は必要だ

 再稼働の理解を求める
地元の範囲は、福井県とおおい町に限るのが現時点では妥当
だ。県と町がそれぞれ関電と結んだ安全協定に運転再開時の事前協議が盛り込まれているからだ。
 政府は原発事故時に避難などが必要になる原子力防災地域を30キロ圏まで拡大する方針で、新たに防災対策を求められる滋賀県などが大飯原発の再稼働で国の説明を要求している。
 防災地域を拡大する時点で広い範囲の地元の意見を原発安全に反映する仕組みを新設する必要がある。自治体が個別に電力会社と協定を結ぶ従来のやり方では、意思決定が必要以上に煩雑になる。
 定期点検で止まった原発を対象にした1次評価に続き、全原発を改めて対象にする2次評価が実施される予定だ。原子力安全委の班目春樹委員長は「2次評価を速やかに実施し、安全性向上に向け継続的改善に努めることが重要だ」と述べたが、その通りだ。
 関電だけでなくすべての電力会社はより高い安全を常に目指す努力を怠ってはならない。そうした電力会社を監視する新しい安全規制機関がすぐにでも要る。与野党は原子力規制庁を新設する法案の審議を迅速に進めるべきだ。
 原子力安全委の23日の臨時会議はわずか5分間。再稼働に反対の傍聴者を避けるため抜き打ちに近い形で開いた。審査に後ろめたい点がないのなら、
意見の違いを恐れず、堂々と結論を出すべき
だ。逃げの姿勢は専門家の判断への不信を助長するばかりだ。


 再稼働に向けては、2次評価が必要と言われていますが、その場その場で保身の言い訳で言うことがコロコロ変わり、全電源喪失の検討をしなくてよいとした重大戦犯・班目がいうのは自分の責任逃れが主旨ですね。
 地元の説明はもちろん、国民や世界世論に納得を得るためには、福島第一の事故原因となった、地震の揺れや津波の高さ対策が、歴史を遡って値をクリアしているか、地震・津波発生時の、全電源喪失対策は出来ているか。説明・了承を得る地元の範囲は。原子力委員会に替わり変わり今後の規制の本山となる原子力規制庁の発足。といった課題の明確な説明や環境整備が、そして何よりも再稼働に伴うリスクと、原発を停止し続けることが日本の経済などに及ぼすリスクの両方を検証した結果の必然性に基づく説得が求められています。

 日経は「足元の電力安定供給のためにも、中長期のエネルギー安全保障の観点からも一定数の原発は必要」と、再稼働の必要性を断言し、「地元の範囲は、福井県とおおい町に限るのが現時点では妥当」と、ポピュリズムではない現実を見た批判を恐れない決断を示しています。
 産経は、これまで地元と電力会社任せにしていたものを、国が主導し主体的に責任を持つことを明確に示すとともに、地元の町や県に冷静で大局的な視野に立った対応を求めています。
 読売は、「合理的な理由もなしに、再稼働を先送りしている余裕はない。安全対策に問題がないと判断される原発は、再稼働すべきだ。」とし、「電源を喪失すると重大事故につながるという原発の最大の弱点を十分補強できた、ことを確認した。」としています。地元の為にも規制庁の発足を急ぐよう求めています。

 3紙の論旨に異存はありません。ひとつ付け加えると、示された数値が、震度や津波の高さの歴史を遡ったり、最新の調査見直しなどで解ってきた最大値と比べてどうなのかを追求していただければ、地元も世界世論も納得出来るようになるでしょう。
 3紙の、再稼働が必要との結論をはっきり打ち出した主張には、拍手を贈ります。


 # 冒頭の画像は、大飯原発 左から1,2,3,4号機




  冠雪したバイカオウレン   撮影場所; 六甲高山植物園

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