防衛省は2日、沖縄県の石垣島(石垣市)で陸上自衛隊石垣駐屯地の開設式を行いました。
石垣駐屯地の開設は、覇権主義的な行動を強める中国を抑止するための南西防衛強化の一環で、現行計画での南西の拠点整備は完了する事になったと読売朝刊。
「先島諸島は我が国防衛の最前線に位置する。南西地域における防衛体制の強化は、国を守り抜くという決意の表れで、隊員諸君はその先鋭でもある」
浜田防衛相は石垣駐屯地での開設式で訓示し、役割の重要性を強調。
この駐屯地には、島嶼(とうしょ)部への上陸などを狙う敵艦艇を撃破する「12式地対艦誘導弾」部隊や地対空ミサイル部隊」を中心に約570人が常駐。
沖縄の陸自の大規模拠点は、石垣島から約400キロ・メートル離れた那覇市にしかなかったため、先島諸島一帯は、かつては防衛の「空白地域」と称されていたと、読売。
「中国の民兵や武装漁民が上陸を企図したら、ひとたまりもない」(防衛相経験者)と懸念する向きもあったのだそうです。
対する中国は、尖閣諸島(石垣市)周辺海域での中国海警局の船の航行を常態化させるなど、強引な海洋進出を強化してきた。危機感を強めた日本政府は2013年閣議決定の防衛計画の大綱で、先島諸島を含む南西地域の防衛体制の強化を掲げ、拠点整備に乗り出した。
16年に与那国島に沿岸監視隊、19年に宮古島に警備隊を配備し、石垣島での拠点整備が残っていたのでした。
「与那国―宮古―石垣」の各拠点の整備により、南西諸島とフィリピンを結ぶ「第ー列島線」に沿う形での対艦ミサイル部隊の配備も可能となったのです。
第1列島線は、中国が有事に米軍を中国側に侵入させないラインとして重視していることは諸兄がご承知の通り。
日本側が、中国艦艇の動きをけん制する部隊配備ができれば、大きな抑止力となるのですね。
今後は、効果的な部隊運用に向け、有事における自衛隊や在日米軍の利用を見据えた民間の空港や港湾の整備や、弾薬庫設置などが重要となる。部隊や物資を迅速に南西方面に集積する輸送力の確保も急がれると、読売。
石垣駐屯地の井上雄一朗司令は「我々の駐屯は南西諸島の空白地を埋める最後のピースで、『力による現状変更は許さない』との意思を示すことにもなった」と語られたのだそうです。
防衛省は、拠点整備に加え、那覇市の陸自第15旅団を師団へと格上げする。離島有事に即応するため、米海兵隊が25年までに創設する「海兵沿岸連隊(MLR)」とも、共同訓練などを通じ連携を深めるのだと。
防衛相は、複数回にわたり住民説明会を実施したが引き続き説明を続ける。浜田氏は式典後、記者団に「島民と信頼関係を作り上げる努力が重要だ」と訴えたのだそうです。
ウクライナ侵略を続けるロシアの肩を持つ中国の対応を見ていると、台湾有事もありうるという危機感は、この記事に限らず米国も含め高まっていますね。
尖閣諸島の領有権を主張する中国が、台湾侵攻と同時に尖閣にも仕掛けてくる可能性についても多くの指摘がありますね。
陸上自衛隊の石垣駐屯地の開設によって、与那国島の部隊を後方支援でき、宮古島の部隊との相乗効果も高まる。南西諸島だけでなく、国全体の守りにもつながる。
尖閣諸島は、中国が台湾侵攻の拠点にする可能性も否定できず、そこから約170キロ・メートルの石垣島への射程が200キロ・メートル程度とされる地対艦誘導弾などの配備は抑止力となる。
現状の国際情勢や他国の軍事力をみた場合、反撃能力の手段となる長射程ミサイルの開発、保有は容認できる。ただ、石垣島への配備は、ミサイルの種類や配備の仕方などを聞いて判断したい。なぜ必痩なのかを明確にしてもらわなければ、市民の理解は得られないと、中山石垣市長。
# 冒頭の画像は、南西諸島の防衛力強化に向けた主な部隊配備
イロハモミジの花
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遊爺さんの写真素材 - PIXTA
石垣駐屯地の開設は、覇権主義的な行動を強める中国を抑止するための南西防衛強化の一環で、現行計画での南西の拠点整備は完了する事になったと読売朝刊。
開設式 石垣駐屯地南西防衛担う (4月 3日 読売朝刊)
防衛省は2日、沖縄県の石垣島(石垣市)で陸上自衛隊石垣駐屯地の開設式を行った。
覇権主義的な行動を強める中国を抑止するための南西防衛強化の一環で、現行計画での南
西の拠点整備は完了した。台湾有事が起きれば、石垣を含む先島諸島は最前線となる可能性
があり、効果的な運用に向けた体制整備が急務となる。
(天野雄介、栗山紘尚)
対中抑止へ拠点整備完了
■最前線
「先島諸島は我が国防衛の最前線に位置する。南西地域における防衛体制の強化は、国を
守り抜くという決意の表れで、隊員諸君はその先鋭でもある」
浜田防衛相は石垣駐屯地での開設式で訓示し、役割の重要性を強調した。この駐屯地には、
島嶼(とうしょ)部への上陸などを狙う敵艦艇を撃破する「12式地対艦誘導弾」部隊や地
対空ミサイル部隊」を中心に約570人が常駐する。駐屯地は3月16日に「開所し、以降、弾薬
搬入作業などが進められてきた。
先島諸島一帯は、かつては防衛の「空白地域」と称されていた。沖縄の陸自の大規模拠点は
石垣島から約400キロ・メートル離れた那覇市にしかなかったためで、「中国の民兵や武装漁
民が上陸を企図したら、ひとたまりもない」(防衛相経験者)と懸念する向きもあった。
■第1列島線
対する中国は、尖閣諸島(石垣市)周辺海域での中国海警局の船の航行を常態化させるなど、
強引な海洋進出を強化してきた。危機感を強めた日本政府は2013年閣議決定の防衛計画の大綱
で、先島諸島を含む南西地域の防衛体制の強化を掲げ、拠点整備に乗り出した。16年に与那国
島に沿岸監視隊、19年に宮古島に警備隊を配備し、石垣島での拠点整備が残っていた。
「与那国―宮古―石垣」の各拠点の整備により、南西諸島とフィリピンを結ぶ「第ー列島線」に沿う形での対艦ミサイル部隊の配備も可能となる。第1列島線は、中国が有事に米軍を中国側に侵入させないラインとして重視している。日本側が、中国艦艇の動きをけん制する部隊配備が
できれば、大きな抑止力となる。
今後は、効果的な部隊運用に向け、有事における自衛隊や在日米軍の利用を見据えた民間の
空港や港湾の整備や、弾薬庫設置などが重要となる。部隊や物資を迅速に南西方面に集積する
輸送力の確保も急がれる。
石垣駐屯地の井上雄一朗司令は「我々の駐屯は南西諸島の空白地を埋める最後のピースで、
『力による現状変更は許さない』との意思を示すことにもなった」と語る。
防衛省は、拠点整備に加え、那覇市の陸自第15旅団を師団へと格上げする。離島有事に即応
するため、米海兵隊が25年までに創設する「海兵沿岸連隊(MLR)」とも、共同訓練などを通じ
連携を深める。
■地元理解
南西防衛強化にあたっては地元理解を広げる取り組みも大切だ。石垣駐屯地の開設を巡っては、一部住民から「島が戦場になる」といった不安の声も上がる。防衛相は、複数回にわたり住民説明会を実施したが引き続き説明を続ける。浜田氏は式典後、記者団に「島民と信頼関係を作り上げる努力が重要だ」と訴えた。
台湾有事ありうる…中山義隆・石垣市長
ウクライナ侵略を続けるロシアの肩を持つ中国の対応を見ていると、台湾有事もありうると
いう危機感を持っている。尖閣諸島の領有権を主張する中国が、台湾侵攻と同時に尖閣にも
仕掛けてくる可能性はある。
陸上自衛隊の石垣駐屯地の開設によって、与那国島の部隊を後方支援でき、宮古島の部隊との相乗効果も高まる。南西諸島だけでなく、国全体の守りにもつながる。
石垣のミサイル部隊が使うのは、射程が200キロ・メートル程度とされる地対艦誘導弾などだ。
尖閣諸島は、中国が台湾侵攻の拠点にする可能性も否定できず、そこから約170キロ・メートルの石垣島への配備は抑止力となる。
南西諸島での米軍との連携については、日米安保体制の中で、日本の平和と安全が守られてお
り、否定するものではない。ただ、石垣島で訓練する際は、事前に訓練内容について説明してもらい、判断したい。市民感情を考えると、海岸を利用した離島奪還訓練のようなものは、行政としても認められない。
現状の国際情勢や他国の軍事力をみた場合、反撃能力の手段となる長射程ミサイルの開発、保有は容認できる。ただ、石垣島への配備は、ミサイルの種類や配備の仕方などを聞いて判断したい。なぜ必痩なのかを明確にしてもらわなければ、市民の理解は得られない。
(聞さ手・那覇支局今村知魔)
防衛省は2日、沖縄県の石垣島(石垣市)で陸上自衛隊石垣駐屯地の開設式を行った。
覇権主義的な行動を強める中国を抑止するための南西防衛強化の一環で、現行計画での南
西の拠点整備は完了した。台湾有事が起きれば、石垣を含む先島諸島は最前線となる可能性
があり、効果的な運用に向けた体制整備が急務となる。
(天野雄介、栗山紘尚)
対中抑止へ拠点整備完了
■最前線
「先島諸島は我が国防衛の最前線に位置する。南西地域における防衛体制の強化は、国を
守り抜くという決意の表れで、隊員諸君はその先鋭でもある」
浜田防衛相は石垣駐屯地での開設式で訓示し、役割の重要性を強調した。この駐屯地には、
島嶼(とうしょ)部への上陸などを狙う敵艦艇を撃破する「12式地対艦誘導弾」部隊や地
対空ミサイル部隊」を中心に約570人が常駐する。駐屯地は3月16日に「開所し、以降、弾薬
搬入作業などが進められてきた。
先島諸島一帯は、かつては防衛の「空白地域」と称されていた。沖縄の陸自の大規模拠点は
石垣島から約400キロ・メートル離れた那覇市にしかなかったためで、「中国の民兵や武装漁
民が上陸を企図したら、ひとたまりもない」(防衛相経験者)と懸念する向きもあった。
■第1列島線
対する中国は、尖閣諸島(石垣市)周辺海域での中国海警局の船の航行を常態化させるなど、
強引な海洋進出を強化してきた。危機感を強めた日本政府は2013年閣議決定の防衛計画の大綱
で、先島諸島を含む南西地域の防衛体制の強化を掲げ、拠点整備に乗り出した。16年に与那国
島に沿岸監視隊、19年に宮古島に警備隊を配備し、石垣島での拠点整備が残っていた。
「与那国―宮古―石垣」の各拠点の整備により、南西諸島とフィリピンを結ぶ「第ー列島線」に沿う形での対艦ミサイル部隊の配備も可能となる。第1列島線は、中国が有事に米軍を中国側に侵入させないラインとして重視している。日本側が、中国艦艇の動きをけん制する部隊配備が
できれば、大きな抑止力となる。
今後は、効果的な部隊運用に向け、有事における自衛隊や在日米軍の利用を見据えた民間の
空港や港湾の整備や、弾薬庫設置などが重要となる。部隊や物資を迅速に南西方面に集積する
輸送力の確保も急がれる。
石垣駐屯地の井上雄一朗司令は「我々の駐屯は南西諸島の空白地を埋める最後のピースで、
『力による現状変更は許さない』との意思を示すことにもなった」と語る。
防衛省は、拠点整備に加え、那覇市の陸自第15旅団を師団へと格上げする。離島有事に即応
するため、米海兵隊が25年までに創設する「海兵沿岸連隊(MLR)」とも、共同訓練などを通じ
連携を深める。
■地元理解
南西防衛強化にあたっては地元理解を広げる取り組みも大切だ。石垣駐屯地の開設を巡っては、一部住民から「島が戦場になる」といった不安の声も上がる。防衛相は、複数回にわたり住民説明会を実施したが引き続き説明を続ける。浜田氏は式典後、記者団に「島民と信頼関係を作り上げる努力が重要だ」と訴えた。
台湾有事ありうる…中山義隆・石垣市長
ウクライナ侵略を続けるロシアの肩を持つ中国の対応を見ていると、台湾有事もありうると
いう危機感を持っている。尖閣諸島の領有権を主張する中国が、台湾侵攻と同時に尖閣にも
仕掛けてくる可能性はある。
陸上自衛隊の石垣駐屯地の開設によって、与那国島の部隊を後方支援でき、宮古島の部隊との相乗効果も高まる。南西諸島だけでなく、国全体の守りにもつながる。
石垣のミサイル部隊が使うのは、射程が200キロ・メートル程度とされる地対艦誘導弾などだ。
尖閣諸島は、中国が台湾侵攻の拠点にする可能性も否定できず、そこから約170キロ・メートルの石垣島への配備は抑止力となる。
南西諸島での米軍との連携については、日米安保体制の中で、日本の平和と安全が守られてお
り、否定するものではない。ただ、石垣島で訓練する際は、事前に訓練内容について説明してもらい、判断したい。市民感情を考えると、海岸を利用した離島奪還訓練のようなものは、行政としても認められない。
現状の国際情勢や他国の軍事力をみた場合、反撃能力の手段となる長射程ミサイルの開発、保有は容認できる。ただ、石垣島への配備は、ミサイルの種類や配備の仕方などを聞いて判断したい。なぜ必痩なのかを明確にしてもらわなければ、市民の理解は得られない。
(聞さ手・那覇支局今村知魔)
「先島諸島は我が国防衛の最前線に位置する。南西地域における防衛体制の強化は、国を守り抜くという決意の表れで、隊員諸君はその先鋭でもある」
浜田防衛相は石垣駐屯地での開設式で訓示し、役割の重要性を強調。
この駐屯地には、島嶼(とうしょ)部への上陸などを狙う敵艦艇を撃破する「12式地対艦誘導弾」部隊や地対空ミサイル部隊」を中心に約570人が常駐。
沖縄の陸自の大規模拠点は、石垣島から約400キロ・メートル離れた那覇市にしかなかったため、先島諸島一帯は、かつては防衛の「空白地域」と称されていたと、読売。
「中国の民兵や武装漁民が上陸を企図したら、ひとたまりもない」(防衛相経験者)と懸念する向きもあったのだそうです。
対する中国は、尖閣諸島(石垣市)周辺海域での中国海警局の船の航行を常態化させるなど、強引な海洋進出を強化してきた。危機感を強めた日本政府は2013年閣議決定の防衛計画の大綱で、先島諸島を含む南西地域の防衛体制の強化を掲げ、拠点整備に乗り出した。
16年に与那国島に沿岸監視隊、19年に宮古島に警備隊を配備し、石垣島での拠点整備が残っていたのでした。
「与那国―宮古―石垣」の各拠点の整備により、南西諸島とフィリピンを結ぶ「第ー列島線」に沿う形での対艦ミサイル部隊の配備も可能となったのです。
第1列島線は、中国が有事に米軍を中国側に侵入させないラインとして重視していることは諸兄がご承知の通り。
日本側が、中国艦艇の動きをけん制する部隊配備ができれば、大きな抑止力となるのですね。
今後は、効果的な部隊運用に向け、有事における自衛隊や在日米軍の利用を見据えた民間の空港や港湾の整備や、弾薬庫設置などが重要となる。部隊や物資を迅速に南西方面に集積する輸送力の確保も急がれると、読売。
石垣駐屯地の井上雄一朗司令は「我々の駐屯は南西諸島の空白地を埋める最後のピースで、『力による現状変更は許さない』との意思を示すことにもなった」と語られたのだそうです。
防衛省は、拠点整備に加え、那覇市の陸自第15旅団を師団へと格上げする。離島有事に即応するため、米海兵隊が25年までに創設する「海兵沿岸連隊(MLR)」とも、共同訓練などを通じ連携を深めるのだと。
防衛相は、複数回にわたり住民説明会を実施したが引き続き説明を続ける。浜田氏は式典後、記者団に「島民と信頼関係を作り上げる努力が重要だ」と訴えたのだそうです。
ウクライナ侵略を続けるロシアの肩を持つ中国の対応を見ていると、台湾有事もありうるという危機感は、この記事に限らず米国も含め高まっていますね。
尖閣諸島の領有権を主張する中国が、台湾侵攻と同時に尖閣にも仕掛けてくる可能性についても多くの指摘がありますね。
陸上自衛隊の石垣駐屯地の開設によって、与那国島の部隊を後方支援でき、宮古島の部隊との相乗効果も高まる。南西諸島だけでなく、国全体の守りにもつながる。
尖閣諸島は、中国が台湾侵攻の拠点にする可能性も否定できず、そこから約170キロ・メートルの石垣島への射程が200キロ・メートル程度とされる地対艦誘導弾などの配備は抑止力となる。
現状の国際情勢や他国の軍事力をみた場合、反撃能力の手段となる長射程ミサイルの開発、保有は容認できる。ただ、石垣島への配備は、ミサイルの種類や配備の仕方などを聞いて判断したい。なぜ必痩なのかを明確にしてもらわなければ、市民の理解は得られないと、中山石垣市長。
# 冒頭の画像は、南西諸島の防衛力強化に向けた主な部隊配備
イロハモミジの花
↓よろしかったら、お願いします。
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