おおい町時岡忍町長 原発再稼働容認へ 政府は日仏共同宣言発表

　福島第一原発の事故後、調整運転中の原発で、泊原発3号機が営業運転に移行ましたが、同じ調整運転中だった大飯 1号機はトラブル発生で停止したり、定期検査終了の原発の再稼働は、菅の突然のストレステスト発言でストップしたままとなっています。
　このままでは日本の全ての原発が、廃止とか継続とかの議論には関係なく自動的に止まることは周知のことですね。一方では、今冬の節電の必要性が叫ばれ、火力発電燃料輸入増により貿易収支の赤字発生や、電力コストの上昇が発生しており、産業活動の6重苦は強まる一方です。
　そんな状況下、報じているのが産経しか見つからないのですが、大飯原発 3,4号機の再稼働を容認すると、おおい町の時岡忍町長が表明したのだそうです。
　

大飯原発、再稼働容認へ　３、４号機で町長表明　（10/25 産経）

　福井県おおい町の時岡忍町長は２４日までに、定期検査で停止中の関西電力大飯（おおい）原発３、４号機の再稼働について、「関西のエネルギー事情を考えるとやむを得ない」と述べ、容認する考えを表明した。産経新聞の取材に答えた。
　再稼働は、実施中のストレステスト（耐性検査）で安全性が確認されれば、野田佳彦首相らが政治判断をするとしているが、最終的には、地元自治体の同意が必要。テスト後の再稼働について、立地自治体の首長が容認方針を明確にするのは初めて。
　時岡町長は「大飯３、４号機は原子炉が（平成３、５年の稼働で）比較的新しい」と述べ、安全対策を条件に容認する考えを示した。町としての最終判断は議会で協議した後に出すとした。ただ、運転開始から３０年を超えている大飯１、２号機については、「住民の理解を得ることは難しく、再稼働は絶対に反対」とした。
　これに対し、福井県の西川一誠知事は、福島原発事故を踏まえた安全基準の策定を国に求めており、「県の要請に応えなければ、再稼働はできない」として、ストレステストに合格しても再稼働を認めない考えを示している。

　今夏の節電結果については、東京電力管内で、家庭＝6%、大口需要家＝29％、中部電力で、家庭＝22%、大口需要家＝18％、関西電力管内で、家庭＝14%、大口需要家＝9％でした。
　関電管内今夏節電　家庭＝14% 大口＝9%　東西で逆転現象 - 遊爺雑記帳

　冬の節電はピークが2度にわたることや、家庭での節電のウェイトが高くなるとのことで、まだ具体的な節電必要数値が示されていませんが、東京電力管内の家庭、関西電力管内の大口需要家で今夏より厳しい節電が求められることが想定されます。

　原発依存度の高い関西電力管内での苦しい状況を配慮いただいた時岡町長のご判断とのことですが、記事に書かれている、西川福井県知事の反対や、半径20キロ圏内に約 8万 8千人が居住することから、関西電力に安全協定締結締結をもとめている、京都府の動向が注目されます。
　　京都府と関西電力　原発再稼働で２０日に協議 - MSN産経ニュース

　一方、政府の姿勢に眼を転じると、ベトナムの原発受注は東電を日本原子力発電に切り替えて交渉を再開していますし、来日したフィヨン仏首相とは、原子力とエネルギー政策に関する日仏首脳共同宣言を発表しています。
　日仏共同宣言　原発の安全向上へ連携深めよ : 社説 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）

　福島第一の事故経験の素直な学習結果を世界の原発に役立てようというものの様ですが、除染等進行中の課題でも協力しあうというものです。
　世界に貢献する時には実績が説得力になります。それには、女川や福島第二の様に、今回の大地震や津波を凌いだ実績や、日本国内で再稼働につなげられた時の安全基準監査内容は、重要な実績となります。
　
　政府は、おおい町でも、福井県、京都府でも、多くの皆様に安心していただける国際先端基準の資料を公開すべきで、急いで実施いただける用、願っていますが、今冬や全原発停止にまにあうのでしょうか？
　それまでの間は、菅が突然持ち出したストレステストをもって、再稼働の基準とするのでしょうか。福井県知事の福島第一の事故を踏まえた新安全基準の要求には、どう答えるのでしょうか。津波の大きさの想定対策と、全電源喪失時対策＝予備電源の確保に尽きる（これが出来ていた女川や福島第二は凌いだ）と考えるのですが。


　

　　この花の名前は、ジニア・プロフュージョン

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