遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

オバマ大統領 ASEAN首脳を招いての会合は失敗

2016-02-19 23:58:58 | 米国 全般
 オバマ大統領は、ASEAN首脳を始めて米国に招いて首脳会議を開催しました。会議終了後に記者会見したオバマ大統領は「米国は地域の秩序に対する強力な関与を確認した」と語ったのだそうですが、発表された「航行と飛行の自由」「紛争の平和的解決」などを盛り込んだ共同声明では、カンボジアやラオスの反対で「中国」の名指しや、「南シナ海」の場所名の明示はなされなかったのだそうです。
 事前に解っていそうなものですが、オバマ政権外交(ケリー長官)は、その外交力の低下を示す結果を招いた失政振りとなりました。

 南シナ海の非軍事化など宣言 米とASEAN首脳会議(朝日新聞) - goo ニュース
 米ASEAN首脳会議:対中結束に温度差 南シナ海巡り対立 - 毎日新聞
 
中国と南シナ海 平和乱す軍事力強化阻め (2/19 産経 【主張】)

 指導者が「その意図はない」と口にしながら、裏では着々と軍事力強化を進めている。
 中国軍が南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島に地対空ミサイルを配備した。
 
国際ルールを無視し、一方的な現状変更で地域の緊張を高める。周辺諸国の懸念など一顧だにしない。中国の態度はより露骨になっている。
 オバマ米大統領は東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳を初めて米国に招き、首脳会議を開いた。対中国で足並みをそろえる狙いはよいが、現実には中国の影響力拡大を阻止できていないことを印象付けた面もある。
 日本も尖閣諸島問題を抱えている。米国やASEAN諸国との連携を強め、地域の安定と航行の自由を守る努力に、より力を注がなければならない。
 中国は、南シナ海の大半に主権が及ぶと一方的に主張する。
習近平国家主席は昨秋の訪米時、オバマ大統領との記者会見で「軍事化の意図はない」と語った
 だが、
現実にはミサイル配備を進めてきた。中国側が「防衛体制は昔から存在する」「主権国家の自衛権に合致する」などと反論しているのは詭弁(きべん)でしかない。

 中国は、
南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島でも岩礁を埋め立てて人工島を造成した。軍用機が発着できる滑走路を建設し、試験飛行も行っている
 こうした動きを食い止められなければ、
中国による南シナ海での実効支配が拡大し、地域の安定や航行の自由が脅かされる
 国際社会にとって重大な事態を招きかねないと考えるべきだ。

 
米・ASEANの会議は共同声明を採択して「航行と飛行の自由」をうたった。だが、「南シナ海」「埋め立て」の言葉は用いず中国を名指しすることを避けた。極めて物足りない。
 米政府は昨年10月と今年1月、中国による一方的な現状変更を認めない意思表示として、南シナ海で艦船を航行させた。さらに中国を強く牽制(けんせい)するためには、この活動の頻度を増やすことが必要となるだろう。
 ケリー米国務長官は近く中国側と「非常に真剣な協議をする」と表明した。「軍事化ではない」といった中国の言い逃れを認めない、毅然(きぜん)とした態度を示してもらいたい。


 習近平が訪米時に会談する時に、話し合いで中国の人口島建設を阻止しようとして、軍の「航行の自由作戦」提言を抑えていたオバマ大統領ですが、習近平が自国領を主張して聞き入れず、作戦実施を許可し、誘導ミサイル駆逐艦ラッセンが中国の人口島(スービ礁およびミスチーフ礁)から12海里内の航行を実施し、その後、西沙諸島でも作戦実施しています。
 しかしながら、「四半期に2度かそれ以上」とされていた作戦実施は、これまでに2回しか実行されていません。
 米艦、再び南シナ海航行 米が再び「航行の自由」作戦: シニア・スローライフの裏庭

 16日に採択されたサニーランズ宣言の目論みの失敗=ラオス。カンボジアの抵抗での宣言内容の後退には、ASEAN媚中派国の米国のこうした姿勢から、中国の意向に沿う行動をしたのですね。
 そして、パラセル(西沙)諸島で、地対空ミサイルの配備に至っています。
 中国が西沙諸島でミサイル配備=米報道 - BBCニュース

 オバマ大統領の優柔不断な外交姿勢は、すっかり中国になめられてしまっているのですね。トランプ氏が人気を博す由縁でしょう。

 中国が、ラオス、カンボジアの様な親派を獲得出来ているのは、札束外交によるものであることは、諸兄がご承知の通りです。
 経済成長減速で財政支出がかさみ、外貨準備の急減が見られる中国。まだ、日本の財政赤字に比べれば余力は残っているとはいえ、札束外交がどこまで拡大できるのか。金の切れ目が縁の切れ目。
 ASEAN諸国は、いつまでもすねかじり生活で生き延びていけると思っているのでしょうか?

 米国の大統領選突入の暫くの間に生じる空白期間を突いた、中国やロシアの攻勢に注目と警戒が必要ですね。



 冒頭の画像は、中国が実効支配するパラセル(西沙)諸島のウッディー(永興)島




  シモバシラ





竹島に関する動画 / 政府広報 - YouTube

杉原由美子氏による絵本「メチのいた島」読み聞かせ - YouTube


↓よろしかったら、お願いします。






Fotolia


竹島は日韓どちらのものか
日本は国境を守れるか (プレイブックス・インテリジェンス)




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2月18日(木)のつぶやき | トップ | 2月19日(金)のつぶやき »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

米国 全般」カテゴリの最新記事