また、ある時は国内で反中デモを容認したり、またある時は制限したり、経済面での二国間交渉でも厳しく対立したり雪解けムードで主要閣僚の会談を実施したりと、弾力性の富んだ外交を展開しています。
ベトナム南部のカムラン湾は、東南アジア随一の天然の良港として知られる。約1キロの狭い入り口と広い湾内。ベトナム戦争中は米軍の一大拠点だった。
約40年前、湾を見下ろす高台を司馬遼太郎氏が訪れている。小説「坂の上の雲」で触れた同湾を自身の目で確かめるためだった。湾には日露戦争中、バルチック艦隊が寄港、水や食料の補給を求めたが、英仏軍の圧力で追い出されている。艦隊はその後、日本海海戦で敗れた。
太平洋戦争中は日本海軍が使った。ベトナム戦争後は、ソ連、ロシアが租借したが、フィリピン・スービック基地の米軍と同じく、冷戦終結とともに撤退。同湾は歴史の舞台から消えた━━ように思えた。
今年8月下旬、米海軍の補給艦が補修のため、米艦艇としては実に38年ぶりに寄港した。その10日余り前、中国初の空母が試験航海を行ったばかりだった。
越政府は昨年から、同湾を米潜水艦なども含めた外国軍艦船への補給基地として整備し始めた。事業を請け負っているのはロシア。南シナ海を「自国の海」とする中国の台頭で、カムラン湾の戦略的重要性が再び高まっているのだ。
ベトナムは米露だけでなく、インドも引き込んだ。インド海軍の揚陸艦が7月、カムラン湾のすぐ北、ニャチャンを訪問している。ベトナムがロシアから購入し、2014年にも引き渡される予定の潜水艦の乗組員訓練などをインドは検討中だ。
インドはベトナム沖の石油・ガス田開発にも参加する。中国は反発したが、インド軍幹部は「中国がインド洋でやっていることと同じ」と、どこ吹く風だ。
中国はその外交巧者ぶりから、我々日本人などから常に「したたか」と形容されるが、ベトナムもどうしてかなりのつわものだ。中国の圧力をかわしながら、スプラトリー(南沙)諸島で20を超える島や岩礁の実効支配を続けている(中国は10前後)。越政府は昨年、持ち回りの東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国の立場を利用し、南シナ海問題に米露を引き込むことに成功した。
越共産党元幹部(76)は「中国には妥協しても屈服しない。尖閣諸島沖の漁船衝突事件など、闇題の処理で日本は中国に屈した印象を内外に与えたが、最も残念な対応だった」と皮肉る。
中国の軍事専門家は「越政府の戦略は、典型的な『遠交近攻』(遠い国と結び近くの国を攻める)」と警戒心を隠さない。
海上の覇権争いは今後激化しそうな雲行きだ。「海洋強国」を標榜する中国だけでなく、北方領土や日本海での活動を活発化させるロシアの「カムラン湾回帰」にも注意が必要だろう。日本もアジア地域全体を視野に入れた総合的な海洋戦略を描く時だ。
日露戦争では、満州から朝鮮半島に南下するロシアを、日本の脅威として、満州や朝鮮半島を護るべく当時世界一を誇るロシア・バルチック艦隊と戦い、小国の日本が日本海海戦で勝利しロシアの進出を食い止めました。
ベトナムは、米国と戦い、南北に分かれていた国を北ベトナムが統一を成し遂げました。
今は、南シナ海に覇権を拡大する中国にベトナムが立ち向かっています。
東シナ海のEEZ境界線近辺でのガス田開発に始まり、今では尖閣諸島を自国領と強弁し、領海・領空侵犯をエスカレートさせる中国。
終戦のドサクサで平和条約を破棄し攻め込んで、千島列島や樺太のみならず、北方四島の不法占拠まで踏み込んで、今日まで継続した平和条約締結交渉の積み上げを転覆転換して、朝鮮半島では、ガス供給パイプラインの名のもとに、日露戦争以来の南下作戦を再開しているロシア。
サンフランシスコ平和条約の発効によりマッカーサーラインの消滅と、日本国の主権回復がなされる3ヶ月前の1952年1月18日に、突如として李承晩ラインの宣言を行い、竹島の不法占拠や漁船の拿捕を始め、今日まで竹島の実効支配を継続し、更にその実績の拡大を進める韓国。
日本の主権を侵害するこれらの国々に対し、日露戦争とは逆に、主権を侵害され続けている日本は、ベトナムから「残念な対応」と憐れまれる対応しか出来ていません。
経済力も、GDP世界 3位に落ち、更に無為無策の三流政治が続くことで下落傾向はとどまるところを知らず、売国奴が主要ポストを占める民主党政権となったことで、テロ国家と関連を持つ団体に献金する総理大臣を産み、テロ国家を崇める教育をする朝鮮学校への無償化補助を急ぎ、一方では増税や防衛費の削減も進め、外国人に参政権を与えることを政策に掲げる亡国路線を推進することとなってしまっています。
小国ながらも、生き抜くために知恵を絞り、巧みな外交戦術を駆使して国の主権を護り、経済の発展と国民生活の向上を進めるベトナム。日露戦争当時の日本の姿を連想するのは、遊爺だけでしょうか。
一方で、無為無策で列強になすがままに翻弄され、国土の広さゆえに完全植民地化の手前でやっと踏みとどまっていた清国の姿は、近隣諸国から主権を侵されっぱなしでも無為無策にもかかわらず、米国の傘のおかげでなんとか牽制出来て、今のところはかろうじて新たに領土を占領されずにすんでいる民主党政権の姿とダブってしまうのも、遊爺の妄想でしょうか。
民主党も、民主党に負けずに内輪もめをしている自民党も、ベトナムの爪の垢を煎じて飲んでいただき、日本国民と国家を護ることに全知全能を注力していただきたい。これは、叶わぬ夢物語なのでしょうか。
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