遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

中国が尖閣諸島の実効支配に着手

2008-12-14 18:03:26 | 東シナ海尖閣諸島

 中国の海洋調査船 2隻が、尖閣諸島沖の日本領海を 9時間半にわたり侵犯し続けるという由々しき事態が、ついに発生しました。
 中国調査船による領海侵入は平成16年 2月以来とのことですが、温家宝首相が来日する時期に合わせたこの行動は、中国軍部の尖閣諸島実効支配への意欲を表に示し、行動を開始したものといえる、由々しき事態です。
 2008年12月 8日午前 8時すぎ、尖閣諸島・魚釣島南東約 6キロの日本領海内を中国の海洋調査船2隻が航行しているのを第11管区海上保安本部(那覇市)の巡視船が発見して、領海外への退去警告を継続して行ったのですが、調査船 2隻(中国国家海洋局所属の「海監46号」(約1,100t)と「海監51号」(約1,900t))は、国際法上認められない徘徊(はいかい)・漂泊といった航行をして同日午後 5時20分すぎと 5時半すぎ、それぞれ退去したということです。
 

asahi.com(朝日新聞社):尖閣諸島、攻勢強める中国 首脳会談で激しいやりとり - 国際 2008年12月14日8時21分

 13日の日中首脳会談では、両国が領有権で対立している尖閣諸島をめぐり激しいやりとりがあった。「実効支配」を強めるために、今後、海洋調査船による活動を活発化することを政府高官が表明するなど、中国側が強硬姿勢に転じたことが最大の要因だ。月内にも開催する東シナ海ガス田の日中共同開発に関する条約作りのための日中初協議にも影響が出かねない。

 「国際法上領有権の争いがある海域では、管轄海域内での存在感を示し、実効支配の実績を重ねることが重要だ」。海軍と関係が近い国家海洋局海監総隊の孫書賢副隊長は地元メディアの取材に対し、今後、海洋調査活動を強めていく考えを明らかにした。

 歩調を合わせるように、中国外務省の劉建超報道局長も8日の会見で「尖閣諸島は中国固有の領土で、他国に干渉される理由はない」と強調。その上で「領海内で調査をするかどうか、それがいつかというのは中国の内政問題」と述べた。06年に調査船が侵入した際、同外務省は「事前に把握していなかった」と日本側に釈明して両国関係への配慮を示したが、今回はより踏み込んだ発言だ。

 こうした背景には、対日重視を掲げる胡錦濤(フー・チンタオ)指導部を牽制(けんせい)する軍当局の意図が透けて見える。12日付の新華社通信系の中国紙、国際先駆導報は、「我が国の調査船が釣魚島における日本の厳重な防衛ラインを(調査船で)突破できた」と称賛。その上で、中国側が日本側と比べて、武器や人員で劣っており、「もし海上で武力衝突が起きれば、我が国が劣勢になりかねない」と危機感を募らせており、装備拡充の必要性を訴える。

 中国政府関係者によると、この記事の掲載には、軍当局の意向が働いたという。海空軍力を中心に増強して海洋進出を狙う軍当局にとって、尖閣諸島やガス田共同開発の東シナ海の海域は、軍事拠点としてきわめて重要だからだ。これまでにもガス田共同開発の協議直前に、調査船を出すなどしているのもこのためだ。

 中国共産党関係者は「対日強硬派の軍や保守派の意向が強く働いているのは明らか。ガス田や尖閣諸島問題での一切の妥協は認めないというメッセージで、指導部は今後、(ガス田の)交渉を進めにくくなる可能性がある」と指摘する。(峯村健司)


 めったにあり得ないことですが、朝日の記事の見方と一致したので、転載させていただきました。
 注目すべき、国家海洋局海監総隊の孫書賢副隊長の発言は、以下の様です。
 
「中国当局、活動強化を言明 尖閣諸島付近の海洋調査で」世界から‐中国・台湾ニュース:イザ! 12/10 12:59

 10日付の中国紙、新京報によると、中国の国家海洋局海監総隊の孫書賢副隊長は、尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近での海洋調査活動について「この海域の管轄を強化する」と述べ、今後活発化させる考えを明らかにした。

 海監総隊は海上巡視を業務とし、8日には同総隊の調査船が約9時間、日本の領海に侵入した。

 副隊長は、領有権の争いがある海域では国際法上「実効支配」の実績が重要だとの認識を示した上で「中国も(主張するだけでなく)管轄海域内で存在感を示し、有効な管轄を実現しなければならない」と語った。(共同)

  中国国家海洋局は、中国海軍から分離した組織とはいえ、海軍の影響力が強いのだそうです。
      国家海洋局、東中国海の定期パトロール制度を確立 -- pekinshuho

 今回、中国の政府中枢は調査船の動きを事前に知らされておらず、「海軍の威光を背景に、領有の既成事実化を図るための国家海洋局独自の動きである可能性が高い」との見方があるようです。

 朝日の記事では、中国側が、日本の厳重な防衛ラインを(調査船で)突破できたと称賛しつつ、日本側の軍備に劣る中国の軍備の拡充が必要と言っているとのことですが、中国軍は自衛隊よりはるかに強力で、尖閣諸島は一気に占有(回収)出来るとの記事もあります。軍備もさることながら、日本人の反日政治家や団体に足かせをはめられている自衛隊では、中国軍が無血占領できることは、韓国の竹島占有時と同じですし、日本の竹島への対応は、中国軍は計算済みです。
 

中華系メディア「尖閣諸島上陸作戦で日本に完勝できる」 2008/12/08(月) 19:06:00 [サーチナ]

 香港のテレビ局、鳳凰電視台はこのほど、「中国人民解放軍が魚釣島(尖閣諸島の中国語名)に進攻すれば、日本に完全勝利できる」などとする記事をウェブサイトに掲載した。

  台湾メディアの記事を引用した。解放軍の海軍陸戦隊と陸軍機械化師団が共同作戦を実施すれば、日本の自衛隊よりはるかに強力な戦闘力を発揮し、尖閣諸島を「回収」できるという。

  台湾軍関係者によると、中国解放軍は浙江省の島しょ部に台湾、東シナ海、南シナ海の島への上陸作戦などにも対応できるよう、大規模な訓練基地を築き、訓練を続けている。

  同基地での訓練により、中国解放軍はすでに台湾島北部への上陸作戦能力、尖閣諸島への「快速な」上陸作戦の能力を得たという。

  なお、8日朝には中国の海洋調査船が尖閣諸島付近の日本領海内を航行しているのを、日本の海上保安本部(沖縄)の巡視船が発見。領海外への速やかな退去を求めたが、中国船は午後になっても退去しなかった。(編集担当:如月隼人)

 産経・読売でも社説や大小の記事で領海侵犯や日中首脳会談を取り上げていますが、中国(自民開放軍)の、尖閣不法実効支配へのつっこみや、警鐘が不足しています。
 政局重視で、政策(経済政策)や国防の議論をなおざりにしているのは、国会議員だけでなく、マスコミもそうであり、煽っていると言えます。経済や国防は、麻生さんも頼りになりませんが、小沢さんでは国を滅ぼすのに更に拍車がかかるだけなのですから、日本のこのダッチロールの隙間を虎視眈々と狙っている隣国に備えるため、政局よりも見逃してはならない重大な兆しを含んでいる事件について、深く追求し、国民に広く知らしむべきです。

 対馬が危ないどころではなく、人も軍備もお金も米国と世界の覇権を争う中国が、海底のガス田に続いて島嶼、尖閣の次は沖縄、そして本土へと、いよいよ日本の実効支配・占領に向けて動きだそうとしているのですから、マスコミや政府は、広く世界に向けてこの中国の傍若無人な暴挙をPRしなくてはならないのです。
 麻生さんが、温首相に会談でこの問題を話題にしました。双方が激しい議論に及んだと報じているものが数は少ないのですが散見されます。麻生さんは外務大臣の経験を生かし、めずらしく奮闘した形跡が伺えます。大手紙の多くがさらりと2,3行で済ませているのは、問題意識の欠如か、政局重視への偏見と言っても過言ではないと思います。

 政府(首相、外務省、防衛省)も、苦情を言うだけでなく、次ぎに領海侵犯が継続実施されたときの対策を早急に決めて、公表すべきです。
 中国は、国内の民情が不安定になれば、日本バッシングに眼を向けさせて政府&党批判をかわすのが常套手段です。反日頼みの政権維持から脱却を試みている胡錦濤政権ですが、こと今日の中国国内情勢では、不満の矛先をかわす手だてが必要です。
 
 「領海等における外国船舶の航行に関する法律」は、東シナ海の中国艦船を意識したのか、日本海の隣国の漁船を意識したのか。まずは、この法律を適用することや、国際海洋法裁判所への提訴、日米安保条約による行動の発動(?)や、集団的自衛権の発動の法整備への行動を開始すべきです。
 今回の行動は、中国海軍の艦艇4隻が10月に津軽海峡を通過していた事も含め、周到な計画のもとに実行されていると考えてよく、ガス田周辺海域同様に、事実の積み重ねを頻度・レベルの拡大で既成事実化し支配占有しようというものです。遅からず次の何らかの行動が実行されることはまちがいなく、今回の日本の対応からすれば、上陸占拠も可能と読まれているはずで、一足飛びに実行されることも考えられます。
 政権交代の空白期の米軍は動けませんし、中国政府も経済悪化に伴う失業者対策で手一杯で、軍を抑える余力がない。時期的に中国軍部にとっては絶好のチャンスと言えます。
 自衛隊といえども、防衛の出動に躊躇は不用です。自国の領土を占有しようとして侵入するものは、調査船であれ、艦船であれ排除するのが使命です。不法侵入されている現状を、事前に広く世界にPRし国際世論の理解と牽制力を得てておけば、衝突があっても世界から理解が得られるはずです。
 チベットは、国内問題との中国側の理屈で、今回も同様の屁理屈をこじつけていますが、幸い、チベットや南沙諸島関連国に比べ、日本の軍備は、足かせ無く行動出来れば無力ではありません。核は持っていませんが...。
 中国軍がガス田周辺での軍事力行使を公言していますが、日本も前述のように世界の世論に根回しをしながら国防の最低限での軍事行使はせざるを得ないとPRすべきです。
 遊爺は、共産党独裁の国の属国の虐げられる生活をしたくはないのです。




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4 コメント

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情報をありがとうございました (ボチボチかめ)
2008-12-14 22:32:45
遊爺さま TBありがとうございました。

昨日の会談内容、実は気になっていたのです。

>麻生さんが、温首相に会談でこの問題を話題にしました。双方が激しい議論に及んだと報じているものが数は少ないのですが散見されます。麻生さんは外務大臣の経験を生かし、めずらしく奮闘した形跡が伺えます。大手紙の多くがさらりと2,3行で済ませているのは、問題意識の欠如か、政局重視への偏見と言っても過言ではないと思います。

そうだったのですか。嬉しいですね。

>遊爺は、共産党独裁の国の属国の虐げられる生活をしたくはないのです。

わたしも 絶対 いやです!!
中国は、しっかり監視していないと。
今後とも宜しくお願いいたします。
返信する
Re: 情報をありがとうございました (遊爺)
2008-12-21 23:21:03
ボチボチかめさん、こんにちは。

> 中国は、しっかり監視していないと。

 そうですね。それに、既に犯されてしまっている日本人にも注意が必要かと考えます。悲しいことですが...。
 尖閣諸島の属する石垣市の市長が、尖閣諸島を明け渡す発言をしていますね。
 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/diplomacy/206232/

 情けなくて、涙も出ません。
 
返信する
尖閣諸島も中国の論理で・・ (容子)
2008-12-22 10:11:22
遊爺さま

この所wqた氏の体の調子が思わしくないので、ブログも休むがちです。お許しくだい。

ところで最近の中国の尖閣諸島に対する日本を無視した行動・・ここの台湾まで加わりそうで、日本の防衛力も舐められたものです。私などは思考不能になりそうです。この島の権益も日本の主張が通じない世界になったのでしょうか?それでもそれに怒っている日本人が少数派とハ・・・あまりに悲しいいです。
返信する
領土意識 (遊爺)
2008-12-23 15:24:50
容子さん、こんにちは。
ブログが途切れて心配していて、20日に復活され安堵していましたが、まだ具合は完調ではないのですか?
健康が一番ですから、無理をなさらずしっかりなおして下さい。

> それでもそれに怒っている日本人が少数派とハ・・・あまりに悲しいいです。

 対馬の韓国資本進出に対する、産経新聞の国会議員に対するアンケートが実施されたのですが、回答率が約一割とのことでしたね。
 20日に対馬を視察した国会議員の視察団長の平沼赳夫衆院議員が「領土意識が希薄になっていることを象徴している」と言っていたそうですが、尖閣諸島は中国軍が関与して、占有・実効支配の行動を開始したという、重大事で強大な相手です。
 所轄の石垣市の市長は、中国・台湾と共同調査研究を議会で言い出す始末で、日本固有の領土を明け渡す発言をしていますね。
 きちんと報道するマスコミや、危機意識を持つ議員を強く支持していくことが、少数派からの脱却への道でしょうね。
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