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AIIB設立で、G7の分断に成功した習近平。ところが、株価暴落、人民元切り下げと経済政策で躓き、世界同時株安の震源地となり、いっきに経済大国の威厳にひび割れを生じてしまいました。また、満を期して「抗日戦争勝利70周年」軍事パレードを実施し、対米戦力を誇示しましたが、先進諸国の首脳の出席はなく、逆に、南シナ海での埋め立ての暴挙と重ねたイメージで、軍事大国への警戒心を煽ることとなってしまいました。
経済でも、軍事力でも、米国に追いつき追い越して「中華の夢」を実現させると飛ぶ鳥をおとす勢いの習近平の中国でしたが、このところ、失速が顕著です。
こんな近況の中で訪米する習近平。レームダック化しているオバマ大統領と、どんな話をするのでしょう。
読売が、米国との攻防で正念場を迎えた中国の戦略を探るとして、特集記事を連載しています。初回は、失速する中国経済関連の話で、訪米を前に慌てている姿を書いていましたが、今回は、キツネ退治の話です。
不動産バブルでの金融不安対策。その一環でもあった官制株式バブル崩壊への対応出動、実体経済低迷への為替操作と財政出動に追われている中国の火の車の台所。外貨準備の大幅減はその証だとの報道がしきりですね。AIIBも、国内投資の低迷で、海外需要を取り込むことで活性化をねらったものですが、その投資資金を自力では賄えない為の資金集め策だと、ここへきて鮮明になってきました。騙されて投資した国々は、さぞ戸惑っていることでしょうね。
そんな中で、国内の資金の海外流出に追い打ちをかける大きな影響を生じているのが、キツネが持ち出す資金。しかも、こまったことに、秘密情報まで持ち出されている。そこで、キツネ狩りに注力していることは、諸兄がご承知の通りです。
令完成氏については、中国が米国内で捜査活動をしたとして米中間でもめていました。令完成氏の持ち出した秘密は、既に米国に渡っているとの話もありましたが、その後どうなったのでしょう?
米国に逃亡した令完成を中国は「無許可捜査」していた(宮崎正弘の国際ニュース早読み) - 東アジア歴史文化研究会
他方、習政権は、海外から資金援助を受けるNGOを「欧米価値観流入の温床」(中国政府関係者)とみなし、圧力を強めているのだそうですね。
昔、映画でよく見た、第二次大戦などでのスパイ活動で、敵国に侵入してレジスタンス活動を支援する場面がありましたが、今でも堂々と行われているのですね。
サイバー攻撃も含め、攻防が続く米中。財政が苦しく、世界の警察の立場を放棄し、影響力が衰退している米国と、とどまるところを知らないのぼり龍と観られていたのが、失速段階に突入したのが露呈した中国。減速中の両国首脳会談で、どんなテーマがどのように話し合われるのか、注目ですね。
# 冒頭の画像は、「抗日戦勝利70周年」軍事パレードに登場した、「空母キラー」、DF-21D対艦弾道ミサイル
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この花の名前は、マドンナリリー
↓よろしかったら、お願いします。
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経済でも、軍事力でも、米国に追いつき追い越して「中華の夢」を実現させると飛ぶ鳥をおとす勢いの習近平の中国でしたが、このところ、失速が顕著です。
こんな近況の中で訪米する習近平。レームダック化しているオバマ大統領と、どんな話をするのでしょう。
読売が、米国との攻防で正念場を迎えた中国の戦略を探るとして、特集記事を連載しています。初回は、失速する中国経済関連の話で、訪米を前に慌てている姿を書いていましたが、今回は、キツネ退治の話です。
逃亡官僚米まで追跡 海外思想 流入に警戒感 (9/16 読売朝刊 獅子の計略 対米攻防 中)
でっぷりした体形と、高そうなスーツが、これまでの裕福な暮らしぶりを物語っていた。40歳代の中国人男性は今年初め、米ワシントンの中華料理店で、中国の民主化を米国から支援する民間活動団体(NGO)の幹部に、いきなり資金援助を申し出た。「中国では正常でない手段でカネを稼いだ。米国で正義の事業を支援し、『原罪』を洗い流したい」
習近平政権は昨年7月から、海外に潜伏する汚職官僚らを追跡する「キツネ狩り作戦回」を展開している。北京で「商売」を手がけていたという男性も、中国政府に追われ、NGOを通じて米政府の政治的保護を求めようと、援助名目で数十万ドル(数千万円)の「手数料」を払おうとした。男性は「妻と海外を転々としている」とも明かしたが、その後、消息が途絶えた。
NGOには昨夏以降、似たような申し出が4、5件あったという。政府に追われ、米国に逃れた「キツネ」とみられ、「習氏の派閥に属さないため迫害されている」と訴える元官僚もいた。
■ ■
中国メディアによると1990年代以降、党幹部ら1万数千人が8000億元(約15兆円)を持ち出し、海外逃亡したとされる。主要な行き先の一つが、犯罪人引き渡し条約を締結していない米国だ。習政権は情報流出に神経をとがらせる。
牧場が点在するカリフォルニア州ルーミス。胡錦濤前国家主席の元側近で、失脚した令計画・前党中央統一戦線工作部長の弟、令完成氏が潜伏していた豪邸がある。価格は約250万が(約3億円)。2年前に購入したという。近くのゴルフ場で「ジェイソン」の偽名でプレーを楽しんでいたが、兄への内偵調査が本格化した昨年秋、姿を消した。
同氏は兄を通じて共産党指導者の不正蓄財などを含む「最高機密」を持ち出したとされる。党を揺るがす情報が米側に渡れば、対米外交には大きな痛手だ。
米国の情報収集能力は、習氏自身がよく知っている。関係者によると、習氏は国家副主席として訪米した3年前、米高官からICレコーダーを手渡された。重慶市党委書記だった薄煕来氏の元側近が、四川省成都の米総領事館に駆け込んだ際に提供したもので、薄氏と周永康・前党政治局常務委員によるクーデター画策を示唆する会話が記録されていたという。
次のトップに内定していた習氏への「貸し」なのか。あるいは、独裁的な手法で知られた薄氏の台頭を警戒したのか。米国の意図は不明だが、オバマ米大統領が「小平以来の権力」と称する強大な指導者となった習氏に、米国が再び有利な情報をもたらすとは考えにくい。
■ ■
習政権は、米国からの価値観の「流入」にも目を光らせる。
キリスト教信者らの活動が活発な漸江省温州で8月末、人権派弁護士でキリスト教徒の張凱氏が警官に拘束された。教徒迫害を視察するため訪中した米国務省・宗教の自由担当大使のデービッド・サパースタイン氏と面会する前日だった。
江沢民、胡錦濤の歴代政権では、首脳が訪米する直前には人権抑圧を一時的に控えるのが通例だった。ところが習政権は7月にも、人権派弁護士ら200人以上を拘束・連行した。昨年10月から拘束されていた人権活動家の郭玉閃氏を14日に仮釈放したのは、米国への一定の配慮からとみられるが、ニューヨーク大を訪間中の北京の人権派NGO創設者、陸軍氏(43)に言わせれば、「この2年間は異常」だ。
習政権は、海外から資金援助を受けるNGOを「欧米価値観流入の温床」(中国政府関係者)とみなし、圧力を強めている。米国内の民主派団体では、中国の人権状況をすべての対中政策に反映させる「中国民主法案」の成立をめざす動きもあるが、大統領選と上下両院選を来年に控えた米国内の動きは鈍い。
それを見越したかのように、習政権は共産党統治を揺るがしかねない思想の排除を加速させている。党関係者によると、習氏は昨年3月の内部会議で宣言した。「西側価値観には我々の東側価値観で対抗する」。香港メディア幹部はこう補足する。「外交、経済だけではない。思想や価値観も、中国ルールを米国に認めさせる。これが習氏の唱える新しい大国関係だ」
オバマ米大統領は、米欧主導の経済秩序に挑む中国をこう評したことがある。「我々が21世紀の経済ルールを作らなければ、中国が作るだろう」。経済以外でも、米中の角逐が続く。
でっぷりした体形と、高そうなスーツが、これまでの裕福な暮らしぶりを物語っていた。40歳代の中国人男性は今年初め、米ワシントンの中華料理店で、中国の民主化を米国から支援する民間活動団体(NGO)の幹部に、いきなり資金援助を申し出た。「中国では正常でない手段でカネを稼いだ。米国で正義の事業を支援し、『原罪』を洗い流したい」
習近平政権は昨年7月から、海外に潜伏する汚職官僚らを追跡する「キツネ狩り作戦回」を展開している。北京で「商売」を手がけていたという男性も、中国政府に追われ、NGOを通じて米政府の政治的保護を求めようと、援助名目で数十万ドル(数千万円)の「手数料」を払おうとした。男性は「妻と海外を転々としている」とも明かしたが、その後、消息が途絶えた。
NGOには昨夏以降、似たような申し出が4、5件あったという。政府に追われ、米国に逃れた「キツネ」とみられ、「習氏の派閥に属さないため迫害されている」と訴える元官僚もいた。
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中国メディアによると1990年代以降、党幹部ら1万数千人が8000億元(約15兆円)を持ち出し、海外逃亡したとされる。主要な行き先の一つが、犯罪人引き渡し条約を締結していない米国だ。習政権は情報流出に神経をとがらせる。
牧場が点在するカリフォルニア州ルーミス。胡錦濤前国家主席の元側近で、失脚した令計画・前党中央統一戦線工作部長の弟、令完成氏が潜伏していた豪邸がある。価格は約250万が(約3億円)。2年前に購入したという。近くのゴルフ場で「ジェイソン」の偽名でプレーを楽しんでいたが、兄への内偵調査が本格化した昨年秋、姿を消した。
同氏は兄を通じて共産党指導者の不正蓄財などを含む「最高機密」を持ち出したとされる。党を揺るがす情報が米側に渡れば、対米外交には大きな痛手だ。
米国の情報収集能力は、習氏自身がよく知っている。関係者によると、習氏は国家副主席として訪米した3年前、米高官からICレコーダーを手渡された。重慶市党委書記だった薄煕来氏の元側近が、四川省成都の米総領事館に駆け込んだ際に提供したもので、薄氏と周永康・前党政治局常務委員によるクーデター画策を示唆する会話が記録されていたという。
次のトップに内定していた習氏への「貸し」なのか。あるいは、独裁的な手法で知られた薄氏の台頭を警戒したのか。米国の意図は不明だが、オバマ米大統領が「小平以来の権力」と称する強大な指導者となった習氏に、米国が再び有利な情報をもたらすとは考えにくい。
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習政権は、米国からの価値観の「流入」にも目を光らせる。
キリスト教信者らの活動が活発な漸江省温州で8月末、人権派弁護士でキリスト教徒の張凱氏が警官に拘束された。教徒迫害を視察するため訪中した米国務省・宗教の自由担当大使のデービッド・サパースタイン氏と面会する前日だった。
江沢民、胡錦濤の歴代政権では、首脳が訪米する直前には人権抑圧を一時的に控えるのが通例だった。ところが習政権は7月にも、人権派弁護士ら200人以上を拘束・連行した。昨年10月から拘束されていた人権活動家の郭玉閃氏を14日に仮釈放したのは、米国への一定の配慮からとみられるが、ニューヨーク大を訪間中の北京の人権派NGO創設者、陸軍氏(43)に言わせれば、「この2年間は異常」だ。
習政権は、海外から資金援助を受けるNGOを「欧米価値観流入の温床」(中国政府関係者)とみなし、圧力を強めている。米国内の民主派団体では、中国の人権状況をすべての対中政策に反映させる「中国民主法案」の成立をめざす動きもあるが、大統領選と上下両院選を来年に控えた米国内の動きは鈍い。
それを見越したかのように、習政権は共産党統治を揺るがしかねない思想の排除を加速させている。党関係者によると、習氏は昨年3月の内部会議で宣言した。「西側価値観には我々の東側価値観で対抗する」。香港メディア幹部はこう補足する。「外交、経済だけではない。思想や価値観も、中国ルールを米国に認めさせる。これが習氏の唱える新しい大国関係だ」
オバマ米大統領は、米欧主導の経済秩序に挑む中国をこう評したことがある。「我々が21世紀の経済ルールを作らなければ、中国が作るだろう」。経済以外でも、米中の角逐が続く。
不動産バブルでの金融不安対策。その一環でもあった官制株式バブル崩壊への対応出動、実体経済低迷への為替操作と財政出動に追われている中国の火の車の台所。外貨準備の大幅減はその証だとの報道がしきりですね。AIIBも、国内投資の低迷で、海外需要を取り込むことで活性化をねらったものですが、その投資資金を自力では賄えない為の資金集め策だと、ここへきて鮮明になってきました。騙されて投資した国々は、さぞ戸惑っていることでしょうね。
そんな中で、国内の資金の海外流出に追い打ちをかける大きな影響を生じているのが、キツネが持ち出す資金。しかも、こまったことに、秘密情報まで持ち出されている。そこで、キツネ狩りに注力していることは、諸兄がご承知の通りです。
令完成氏については、中国が米国内で捜査活動をしたとして米中間でもめていました。令完成氏の持ち出した秘密は、既に米国に渡っているとの話もありましたが、その後どうなったのでしょう?
米国に逃亡した令完成を中国は「無許可捜査」していた(宮崎正弘の国際ニュース早読み) - 東アジア歴史文化研究会
他方、習政権は、海外から資金援助を受けるNGOを「欧米価値観流入の温床」(中国政府関係者)とみなし、圧力を強めているのだそうですね。
昔、映画でよく見た、第二次大戦などでのスパイ活動で、敵国に侵入してレジスタンス活動を支援する場面がありましたが、今でも堂々と行われているのですね。
サイバー攻撃も含め、攻防が続く米中。財政が苦しく、世界の警察の立場を放棄し、影響力が衰退している米国と、とどまるところを知らないのぼり龍と観られていたのが、失速段階に突入したのが露呈した中国。減速中の両国首脳会談で、どんなテーマがどのように話し合われるのか、注目ですね。
# 冒頭の画像は、「抗日戦勝利70周年」軍事パレードに登場した、「空母キラー」、DF-21D対艦弾道ミサイル
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この花の名前は、マドンナリリー
↓よろしかったら、お願いします。
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