Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

アレックス・ライダー

2009-03-21 | 外国映画(あ行)
★★★★ 2006年/ドイツ・アメリカ・イギリス 監督/ジェフリー・サックス
「キレがいい」


14歳のジェームズ・ボンド。アクションあり、スパイグッズありで、子どもと見るにはぴったり。95分とコンパクトで、物語にもそんなにひねりがあるわけでもない。なんてことない、と言ってしまえばそれまでなんだけど、意外とそうバッサリ切り捨てさせない魅力を持っていると思う。

例えば、冒頭のロープを使ったマーシャル・アーツのシーンがとても独創的。秘書と家政婦の女性対決シーンもちゃあんと生身のアクションしてる。アクション監督がドニー・イェンってことで、存分にその手腕が生かされているんでしょう。車を運転できるわけではないので、自転車で逃走するんだけど、店は潰すわ、爆発するわの昨今のカーチェイスよりも、よほど抑制が利いていてよいと思う。つまり、コンパクトな中にキラッと光るものが随所にあるので、観賞後がすごく爽やかなのね。

また、秘書役の女性がチャーリーとチョコレート工場に出てきそうな奇抜なキャラで面白い。残念なのは、悪役ミッキー・ロークが小粒に見えたことかな。大好きだったんだなあ、「ナイン・ハーフ」の頃のミッキー・ローク。すっかり変わり果てちゃったのは悲しいけど、秘書役の女性に負けないくらいキャラ立ちして欲しかった。やっぱり、この手の映画って、悪役の存在感でいかんとも変わってしまうからね。