Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

グッド・バッド・ウィアード

2009-09-03 | 外国映画(か行)
★★★★ 2008年/韓国 監督/キム・ジウン
<梅田ブルク7にて鑑賞>

「砂塵に舞う3人の男たち」


エンドレス・ドンパチ。それを、おもしれえ!と思うかドラマがない、と思うかは、人それぞれでしょう。私は、中盤の銃撃戦はややだるいと感じた面もありますが、ラストのゴビ砂漠を駆けめぐる追撃のシークエンス。一体全体、どこまで馬を走らせるんだい!素直に凄いと感動しました。ソン・ガンホは、ボロボロのサイドカーを縦横無尽に乗り回し、イ・ビョンホンとチョン・ウソンは馬で激走。それぞれが、ガッツリスピード感のあるアクションシーンを体当たりで演じていて本当にお見事です。中でも、私が惚れ惚れ見とれてしまったのは、チョン・ウソンが出力最大限の馬上で手綱を放したまま、ライフルの廻し打ちをするシーン。あれは、吹き替えなしですよねえ?めちゃめちゃ、カッコイイ。ちょっと、惚れそうになりました。

人間ドラマとしての中身は確かに薄いですが、3人の存在感の際立ちようがすばらしくて、それで全て良しと思えてしまいます。演技派のソン・ガンホですけど、延々と続く銃撃戦の中でこれだけ身のこなしが巧いというのは、すばらしいですね。イ・ビョンホンのワルっぷりも冴えてます。 彼だけスーツってのが、ちょっと違和感感じましたけど、個々の動作がキマっているので、許します。裸のシーンは意外と一瞬で終了。ちょっと、物足りなかったかなあ。

最後にちょっとしたどんでん返しがあるのですが、 それを含めてもうちょっとスッキリしたラストにして欲しかった。 でも、大きなスクリーンで見るべき映画だと思います。 お馬さんたちにも「お疲れ様!」と言いたい。さぞかし大がかりな撮影隊だったでしょうねえ。何にもない砂漠がスクリーンのずっとずっと奥まで続いている。あの環境でこれだけの撮影を行ったスタッフたちの意気込みもビシバシ伝わってくる。その熱さにやられました。