Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

テネイシャスD 運命のピックをさがせ!

2009-09-10 | 外国映画(た行)
★★★★ 2006年/アメリカ 監督/リアム・リンチ

「猪突ガイ、JBに涙」

ロックつながりで行くと、「スクール・オブ・ロック」の方が断然完成度は高いですね。本作は、そのタイトルでもある「手に入れたらギターの神様が降りてくる運命のピック」を探しにいくお話。本来ならば、そのピックを手に入れるプロセスや入手後がどんどん盛り上がるハズなんですが、ピックを取り戻したい悪魔の出現と言うありえない展開でストーリーとしてはすっかり破綻しちゃうんですよね。

むしろ、この作品は前半がいいんですよ。俺にはロックしかない、俺はロックでビッグになる、って言う主人公JBの強烈な思い込みっぷりには、あきれるを通り越して感嘆。だって、なりふり構わぬ猪突猛進な生き方をしてみたいって、誰しもきっと思ってるんじゃないかなあ。海岸でKGに出会って一方的に「おまえは凄い」って賛美するシーンがあるでしょう?JBのあまりの人の良さとピュアさに笑うどころか、胸がじーんと熱くなったりして。こういう男に巡り会いたいよなあって本気で思っちゃいました。

JB見てると勇気もらうよね。人間、ここまでドアホウでいいんだって。みんないろんな足枷があって、ドアホウになりきれないのをジャック・ブラックが代わりにやってくれてるんだよなあって、思う。行け行け、ジャック・ブラック、どこまでも。