うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

南房総の巨樹・名木を訪ねる(1)ー館山市

2024年03月08日 11時06分30秒 | 樹木医の日々片々
先日、千葉の樹木医会の仲間と一泊の実地研修をおこなった。わたしたちは房州の安房から夷隅方面へと反時計回りに車でたどる。この頃、連日頻発する東方沖地震を気にしつつ中身の濃い内容だった。わが千葉県は4つのブロックで樹木医活動をおこなうが、この南ブロックは低山が連なる丘陵地、同県内とは思えないように暖帯性気候で範囲も広く自然度の高いエリアだ。この時期の里山には野生の水仙に菜の花畑あり、早咲きの寒緋桜が咲き、河津桜の花びらも散り始めている季節だ。本州での稀少な亜熱帯性植物の植生、その群生地の北限地域でもある。しかも、このように巡回的な箇所ごとの研修は珍しいのだが、上総、下総に比べてこのエリアの巨木や名木探しにはまだまだ奥行きがありそうだ。ここでは3回にわたり9箇所を紹介したい。
 また、マナー上、小人数での寺社仏閣への参拝や観光目的の行動は問題なしだが、団体での訪問は事前の連絡が必要と思われる。 
 ※この件へのご意見やお問い合わせの窓口は H・P有限会社グリーンワークスのお問い合わせフォームにてお願いいたします。サイトが展開しない場合は直接メールで  うざね博士 hah05551★ams.odn.ne.jp  にて受け付けます。(ご利用の際は★を@に変更してください)  

1.鶴谷八幡神社のイヌマキ 鶴谷八幡神社
館山市八幡68
現地説明板なし 環境省巨樹DB2000 推定樹齢:300年 樹高:16.0 幹周:4.3
指定天然記念物なし
 *ここの神社は市内にあり広い境内には日露戦役の顕彰石碑が林立している。イヌマキの根元周りは石組みに囲まれ、根圏域が狭まっている。地上部では約1/4の枝葉部分が衰弱傾向を示す。
          
          
          
2.沼のビャクシン 十二天神社
館山市沼443
現地説明板あり2012.3.x 推定樹齢:800年 樹高:17.0 幹回り:7.45
市指定天然記念物
 *耕作地の中の狭い農道を辿って行くと、田んぼを臨む山裾に佇立。気象害により主幹は根元で伐採除去し現状で5本余りだが野放図に樹冠を広げる。樹形は雄渾、活力は充実か。本種は原種とされ、都市緑化樹種の カイズカイブキ はこの園芸品種である。

 ここで、わたしは珍しく一句浮かぶ。
 ◎よれよれの姿のビャクシン 脈々と
          
          
          
          

3.手力雄の大スギ 手力雄神社(たぢからおじんじゃ)
館山市大井1129
現地説明板なし
2011.10.6(10周)計測  推定樹齢:700年 樹高:25.0 幹回り:4.7 根元周:5.4
市指定天然記念物
 *この樹木は広い杉林の神域の中にある。石積みで数段上がった本堂前に、大スギがやや傾いだ格好で直立する。全体的には健全な成長が認められる。下部の元地盤へ貫通する根系部は問題なさそうに見える。
          
          

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