うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

不似合いな楽しみ

2007年10月28日 07時45分27秒 | ランドスケープデザイン
今日は台風一過の日。まぎれもない爽秋の日和。

 先々週の土曜日にゴルフ場の現場に休出し、月曜日になり9番ホールのグリーンバックに10メートルクラスの山桜の高木立て込みの立会いに向かう。
 おおっ、水鳥が飛来して来ている。その上空をハシブトガラスが3,4羽旋回している。日曜日の無人のときに来たものか。わたしは遠目で眺める。敷地内の4つある調整池の一番入り口に近い大きな調整池(底面積、約3,600坪)に10羽。集団で水面を泳ぎ潜水して何かを捕らえようとしている。カルガモかな。体色がグレイで中ほどに白い縞がある。ほかにもいるかと探すと、別の調整池に6羽いる。嬉しい。わたしの心はなごんでいる。
 この調整池は水深は50cm。この8月に試験的に貯水を始めて、9月に台風9号がきて大雨で水かさが増えて以来である。
 ここには以前から、春には鶯などが、それにかまびすしい雀達や、面白い飛翔形とせわしない尻振りをする可憐でスマートな白鶺鴒(はくせきれい)はよく来ていた。
 現場内では大型のトラックが頻繁に土の搬出入を続け、ブルドーザ、バックホウ、クレーン車があちこちで騒音と地響きと土埃を上げている。風が強いと砂嵐だ。雨が降れば泥沼だ。作業員たちは独楽ねずみのように忙しい。およそ情趣の入り込む余地などない。どこにでもある土木工事現場だ。

 事務所に戻り、野鳥図鑑であたると、どうもカイツブリかオオバンのようだ。できれば、派手で見映えのするオシドリとかキンクロハジロが来ればいいのに。カワセミは高望みか。地元で都市公害の元凶とされるカワウやムクドリは願い下げ。それからあの微動だにしないシラサギ、アオサギも入るかも。
 周囲の残地森林には15mから20mぐらいの犬四手、小楢、柴栗、椋、上溝桜、辛夷、白樫、椎の木などの雑木と植林し放置された杉、さわらが生い茂る。珍しいのでは北米原産のテーダ松の高木がが11本入っている。日照をもとめて藤、三つ葉あけび、蔦うるし、夏蔦、木蔦、石駄蔓の蔓がわんさかとそれらに絡む。
 野うさぎもテンもいる。たぬきもいるだろう。ここは野鳥にとって夜になったら格好の塒(ねぐら)だ。獰猛なカラスも徐々に増えてきている。このゴルフ場では、早速、カラスがグリーンの育成中のベントグラス(CY-2:千葉県農業総合研究センターの選抜品種)をはがすなどいたずらをしたものだ。

 わたしの外見は今流行のメタボリックで(?!)、がっしりした体型であり、骨格も頑丈なものである。もっと付け加えると四角四面のいかめしい顔だ。まるで肉体労働者だ。気取りはしないが、喋れば断定的で短く会話に漢字が多い。(外来語は今のところ、TPOを何とか使い分けている)
 しかしわたしの、その心の内側は生き物の生態と情景に流される嫋々たる文科系人間である。
        
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まちづくりボランティア

2007年10月19日 06時51分39秒 | わたしの日常です。
10月17日。
 午後、わたしは気づかず建設現場のヘルメットで見苦しくなった頭髪のまま仕事から離れた。これからはボランティアの時間。
 午後2時半から2時間あまり、『八街まちづくり市民会議』のメンバーと交通調査をおこなった。市企画課員にオブザーバー参加の市議、タウン誌女性記者をいれて、総員10名。時間設定は小学校の下校時間にあわせている。
 わたしたちはメジャーを持ち、車椅子を用意して駅と市役所周辺をゾロゾロと歩いていく。いかに歩行者にとって歩きにくいか、子供たち、老人、身体障害者にとってどうか。自転車走行はどうか。
 横断歩道は、踏み切りは、道路幅員の狭さ、歩道の不十分、路側帯はあるか。
 今日の結果を踏まえて、次回に市民会議として集約し方向性を決めることになる。なんとか提言をまとめて市政に反映させたいところだが。

 今の時代、この集団というかかたまりで街中を歩くとやや異様な感じがして、単独では確実に不審者扱いされかねないが、よくよく知り合いの商店主とか隣人に出くわすもの。そこでは、なごむ語らいだ。
 歩くことはわたしにとって久しぶりのことだが、まだ夕暮れ前である。途中では、かつてはこの八街の落花生や材木の農林産物生産で地元経済が繁盛しにぎやかなりし頃の町並みを思ったりする。農道から市道になった狭い路地、痕跡として古い劇場とか映画館が残っている。
 道すがら合い間に見る畑では早くも地元名産の落花生の収穫がはじまっている。八つ頭、さつまいも、牛蒡、人参、大根などの根菜類、大豆、葱、根生姜の野菜もそだっている。なかでもオクラの上品な黄色い花がいい。果実もいいが、これはわたしの好みである。
 処々にはコスモスが咲きみだれて、庭先には秋明菊も咲いている。道沿いには、家々の塀越しにサザンカの紅や白の花もちらほら見られて初秋の印象に残る経験であった。
 思わず、帰りしな、農産物市場で好物のハネ出しの安価な落花生と濃いピンクの友禅菊を買い求めた。
   
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ヤマザクラ植栽工事

2007年10月18日 05時28分43秒 | わたしの日常です。
10月17日。
 今日はヤマザクラの大物が現場に入ってくる。樹高10mだ。自重は4トン弱か。目通り周が1.25mだから40cm直径になる。大型トレーラー1台で一般道路を運搬、現場内の道なき道を搬入して、0.7のバックホウで立て込む。下準備では乾燥、日焼け防止の幹巻きと枝抜き剪定をし、事前に掘った植穴に重機でおもむろに植えつけていくのだ。
 ことしは、夏の少雨で猛暑が続き9月になり急激に温度低下があったせいで植物に異変が起きている。紅葉、狂い咲きの生理現象である。
 わたしは、このヤマザクラの狂い咲きの数輪の花びらに対し舐めるように目を近づける。これはエドヒガンが入っているかな、幾分ピンクがある、ヤマザクラは自然交雑が多い樹種だ。
 
 立て込み作業は造園業界で大事な一工程である。各パートの作業6名の長々と微調整の緊張した時間が続く。ここではセンスと長年の場数を踏んだ経験がもとめられる。2番ティグラウンド(レギュラー)に向かい、しかも隣接するパー4の6番の3つあるバンカー越えしてきたり抜けてきたグリーンから見せるシーンを演出するのだ。そこでは、ヤマザクラの表裏をしっかり確認し位置と樹木の方向を決める。
 わたしも樹木を眺めながらその周辺を歩き回る。若い30代の親方に話をし、確認をする。よし、いいだろう、任せる。
 ここは全9番ホールのパブリックの林間コースだ。ゴルフ場の配植は通常の植栽方法と違う。プレーヤーのコース戦略を頭に思い描いていく。本来、枝振りよりも緑量、樹冠全体、遠景をポイントに置くのだ。修景的にマッスで見せるのだ。

 ところで、午後は振休でボランティア活動がある。
      
  
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庭弄り--ぎぼうしの整理

2007年10月14日 07時25分16秒 | ぎぼうし栽培日記
昨日、庭で‘ぎぼうし’の整理をおこなう。数日前に、仕事場所から引き上げてきた4鉢を入れて片付けていく。大体、全部で44鉢ぐらい、品種数は30弱か。この時季に株分けが必要かどうか見定めて、グルーピングする。この季節に分けつ中のもありそれぞれ品種によって生育状況が微妙に異なってくる。 
 わが家では、おなじみの青みどり・黄覆輪種の‘寒河江’、白斑の‘あけぼの’の鉢物が多い。地植えでは‘おおばぎぼうし’が群生している。ちなみに今わたしが探している品種は‘ブルーエンジェル’、‘徳玉ぎぼうし’である。
 今年の4月ごろから‘ぎぼうし’の収集を強化し、入手と同時に芽数の多いものは株分けして繁殖させた。(種子繁殖しても元に戻る性質がある為この方法になる、この場合、株分けはいわゆるクローン繁殖になる)
 ‘ぎぼうし’は海外で‘Hosta’の名でもてはやされる草花として有名だ。温帯から亜寒帯のアメリカ、イギリスをはじめとして、特にオランダには有名な育種家がいる。日本では‘ぎぼうし’は花蕾が擬宝珠(橋の欄干にある)に似ているからつけられた如く夏の開花を楽しむのに対し、海外では葉を鑑賞する。シェードガーデンの代表種で葉の形、葉の色具合で緑葉、斑入りの模様を楽しむ。品種改良も国内ではなく外国で盛んである。わたし好みでは紅葉もいいと思っている。

 ほかに、現在育成中のものには風知草とフイリノシラン(斑入り熨斗蘭)がある。栽培上の特徴も徐々に分かってきたのでこれも今後増やす方針である。

 そろそろ、ここで準備がととのい次第希望者にお分けすることを考えたい。一般的にはこの植物は好事家向きではあるが、どうぞ遠慮なくご一報をください。
       
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小倉市街のミュージアム

2007年10月13日 09時13分15秒 | 俳句・短歌、またはエッセイ
数日前にやっと、長引いていた秋雨前線も日本列島上からなくなったようだ。でも今日の天気はうす曇り。
 
 このあいだ、『北九州市自分史文学賞』のこと、郵便局から福岡県の小倉西郵便局10/3付け押印の届けた旨のはがきがついたと思ったら、北九州市役所からも受付のはがきがあった。
 10/4付け,受付番号、第360号である。どうも応募件数は、この数年は300から400件台のようである。大賞賞金は200万と、㈱学習研究社から単行本として出版される。

 北九州市に最初に行った時には、小倉市街の「松本清張記念館」と「小倉城」、「小倉城庭園」を回った。その後、業務の都合で当地に滞在中、「リバーウォーク」それに紫川沿いの「北九州市立水環境館」、「北九州市立美術館分館」と散策見学したものである。
 この中で建築物、内容展示方法でピカ一なのが、博物館的にすぐれた「松本清張記念館」であり、全国に先駆けた河川改修記念施設が「水環境館」である。
 わたしなりに数年前までは、植物と植生と(秘湯も!)をほぼ全国を見て歩いたが、実は絵画好きが嵩じてこういう美術館などの特殊建築物もフォルム・意匠と機能を意識的に見て歩いた。
 わたしとしては、この二つのミュージアムをぜひ推薦したい。一般的には門司港レトロ観光から足をのばし、訪れてみてもいい。しかし特に業界関係者、担当官庁関係者にである。
 ものごとはなんでも一長一短があるとわたしは思い込んでいるが、ここでは北九州市の宣伝をした。
         
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金木犀の香り

2007年10月09日 07時12分17秒 | 俳句・短歌、またはエッセイ
そろそろ、秋。
  おとといの朝、まだ薄暗い玄関のドアを開けたら、わたしの鼻腔に金木犀の甘い香りが飛び込んできた。金木犀が2本。わが家の庭は北向きで日照も良くなく植物の育ちがいつもは近所よりも遅れるのだが、今年は同じらしい。
 金木犀はトイレの臭い消しなどと、世の商品のイメージが先行しがちであるが、そんなことはない。日常の煩瑣な雑念、他人の受け売りの想像を捨て去ればいいのだ。実物を見ず本とか画像でのみで分かったつもりになるのではなく、みずからの日常の暮らしの中の感覚でものをとらえればいいのだ。
 わたしにとって、鼻から頭蓋に抜けていき気持ちがやさしくなれるのだ。甘い、なにか焼き上がったばかりのお菓子のような誘い込む甘さだ。

 昨日は思い立って、3メートルはある実生で育てたホルトノキ、隣のはみだしたトウネズミモチの剪定をする。主庭の生垣用に植えてあったプリベット(西洋いぼた)を切り詰める、伸びすぎで、これで今年は二度目か。
 それから、回収してきたブッドレア、ぎぼうし、風知草など信楽、常滑、テラコッタ、プラ鉢の6鉢を水洗いする。前に預けておいた場所が、軒内で風通しが悪くすす病にかかり見苦しくなっていたのである。
 途中から雨がひどくなったが、作業を続行しておこなう。所要2時間か。

 心配していた今日の朝、まだ金木犀の香りがする。金木犀は花の成熟が早いし、雨で米粒ほどの黄金色の花蕾が落ちたかと心配していたのである。
 曇り空の中、わたしの気持ちはきりりとする。これから秋色が濃くなり、いよいよ紅葉の時季だ。
                 
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自分史文学賞の申し込み

2007年10月01日 05時31分03秒 | 自分史・出版のこもごも
昨日、午後5時半、やっと‘自分史’の応募原稿を近所のコンビニから、ゆうパックで送った。30日が締切日、当日の消印まで有効とのこと。受付の馴れないバイト少年に催促しながらであったが。

 以下にあらすじだけを公開する。

  《梗 概》
    
    緑の仕事(自叙伝ふうに)---極私的造園設計経歴書

   この自分史は既に3年以上前に出来上がっていた。その前にも、実は年譜形
  式の自分史らしい自分史を取りまとめていたのを下敷きに書いたものである。
  その時は今までの来し方を振り返るというもので、一般的と言える記述内容で
  あった。
   今回は仕事と生き方に縦軸をとり、振幅の大きいその過程を横軸に具体的な
  行動から模索の結果をまとめている。
   わたしは造園設計という仕事の道を独自に歩んだ。勢い、専門用語の羅列に
  なりそうであるが実はそうではなく、その記録は専門の造園業界以外の一般読
  者を予想して書かれた。
   と言うのも、日頃から、わたしは専門的な技術用語をわかりやすく伝えられ
  てこそ本当のプロと考えていたからである。
   内容は、『はじめに』でその執筆の動機と経過に触れて、『まえがきに代え
  て』で造園設計の業務について、わたし独自の構想デザインの源泉ほかを述べ
  ている。次に今までに置かれていた実際の仕事の現場を、具体的に『造園設計
  のスタンス』で振り返ってみた。
   次は言わば本文に当たるもので、『造園設計経歴書』が始まっていく。東北
  の生まれた土地の風土と人文と歴史を、【郷土誌】、【人物記】、【故郷再
  訪】、【志望動機】のトピックスを含めて詳述していく。【本文】では所属し
  てきた会社ごとに逐一まとめたもの。
   最後に、【あとがき】では、生きてきた道を内省している。また、デザイン
  職とこの造園業界の将来に思いを馳せている。
                                  以上

 週末2日間の休みがありながら、なかなかその気にならず、結局昨日の午後、あわてて2時過ぎからまとめたもの。これは例によって、わたしのグズグズした困った性分のなせるもの。
 内容については、もう少し噛み砕いて記述し一般受けを狙った方がよかったかも。ただ、以前に回読してもらったら、20代の若い方には評判が良かったもの。
 ボリュームはワープロ原稿45字×35行で62枚になる。400字詰の原稿用紙に換算すると、244枚に及ぶ。
 だが、一般公開は望み薄だろう。本屋の店先に並ぶのなんて夢のまた夢。
 来年1月に発表か、選考経過についてはこの場に書く予定。

 興味のある方は下記のサイトをのぞいてみてください。
   北九州市自分史文学賞
           
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