うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

フェイジョア、ブラックベリーの密閉挿し

2024年03月30日 06時45分43秒 | ガーデニング・庭づくり
 この時期は 菜種梅雨 がようやく明けたようだ。気象庁の東京の桜の開花発表は遅れに遅れて昨日か、しかしまだまだ 寒の戻り の心配もある。植物にとって季節の推移も例年になく遅れている、この分では10日ほどか。
 ここではフェイジョア、ブラックベリーの挿し木の途中経過を披露する。ノートの書き込みを見ると、わが家では例年並みに昨年の晩秋11月25日に冬季剪定をおこなったことになる。内容は柿に続いて、フェイジョアも思いきって骨格剪定のようにした。そこでついでに、切った枝葉を用いてどうなるか試しに挿し木をおこなう。ここではバタバタとしたタイミングであったが、用土も含めた密閉挿しの要領である。なみなみと挿し床へ灌水した後に、市の不透明ビニールフィルムのゴミ袋でトロ箱やプランターを丸ごと包み込む。その間一切開けていない、当然水やりもしない。これによって外気温を遮断し湿潤状態を保つことになる。ラッピングを外したのは3月27日、見た感じではどうやら成功したようである。この時点では厳冬期を経て4か月経過している。この樹木の挿し木は、本来は春先、梅雨時が適期とされるのであるが。
 細かい話をすると、挿し穂は先端枝、太枝を取り混ぜて10から15センチの長さにして、挿し床には密にほぼ垂直に挿す。直前に十分に水を吸わせること。発根部位は切断面や節になるだろう。今の時期は発根と共に切口にカルス(癒合組織)が出来ているかどうかが目安である。経験的に発根しているかどうか、活着の度合いは軽く挿し穂を指先で上下して確認する。フェイジョアは20本中18本、ブラックベリーは9本中4本はうまくいっている模様だ。

          

          
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シマエナガの画像です。

2024年03月25日 04時55分53秒 | わたしの日常です。
まだまだ寒さが続く。ソメイヨシノの開花も遅れている。この時期はわが庭には四十雀や目白が来る。体の色合い、ちょんちょんと軽やかに飛ぶ姿。わたしにとって、これを室内から見るのは密かな楽しみだ。
 ところで、先日、愛読する先週の 週刊新潮 の後ろのグラビアにシマエナガの画像が載った。わたしはあっと思う。これは北海道に多く見られる。スズメ大の大きさ、留鳥、エナガ科の亜種で顔に黒い模様が入らない。和名の漢字では島柄長。ラテン語では Aegithalos caudatus japonicus。最下段は先々週に仙台に住むわが樹木医仲間が撮影しfacebookにアップしたもので、わたしは初見であった。なんという愛らしさ。どうぞご覧あれ。複写の要領でこの撮影が上手くいくかどうかは不明だがデジカメで撮影した。
          
          
          
          
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雪柳の花

2024年03月22日 09時53分04秒 | ガーデニング・庭づくり
いつの間にか 春分 も過ぎた。この時節は三寒四温の日々が続く。桜の開花予想もずれているらしいが、しかし今日も寒い。このごろ、わたしは家の中に閉じこもり、何事か、詰まらぬことを考えていて納得いかないのは調べ物をしたりする。最近は樹木医関連の文章作成のために度々パソコンに向かう。そんなしょうもないこの頃だ。
 ここではユキヤナギの花をアップする。
          
 上が通常のユキヤナギで、下2葉がピンクのユキヤナギ(フジノピンク)である。わが家の奥さんがこのような細かい花々の植物が好きで、引っ越し以来、庭にある。イメージとしては楚々としていることか。ピンクのはどこだろう、新潟で入手したものか。これは、どうやら枝垂れ性ではなくて立性のようだ。この園芸品種は以前から近所にあるよと彼女は言う。植物に詳しいと自負しているわたしにとっては灯台下暗しというもの。
          
          
          
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南房総の巨樹・名木を訪ねる(3)ー勝浦市、いすみ市

2024年03月10日 06時11分51秒 | 樹木医の日々片々
 このほかの候補には、いすみ市の 松丸大ヤマモモ があり、また当日行く予定の勝浦市の朝市通りに面した 高照寺の乳イチョウ は、時節柄市を挙げてのひな壇飾りにあたり混雑が予想されて遠慮したものである。
 
 また現地へは、マナー上、小人数での寺社仏閣への参拝や観光目的の行動は問題なしだが、団体での訪問は事前の連絡が必要と思われる。 
 ※この件へのご意見やお問い合わせの窓口は H・P有限会社グリーンワークスのお問い合わせフォームにてお願いいたします。サイトが展開しない場合は直接メールで  うざね博士 hah05551★ams.odn.ne.jp  にて受け付けます。(ご利用の際は★を@に変更してください)  

7.上野村の大椎 寂光寺 寂光寺のシイ
勝浦市名木276
現地説明板あり1984.11.1 推定樹齢:750年 樹高:24.0 幹回り:7.3
2012.10.11計測        樹高:24.0 根元周:10.0
県指定天然記念物
 *田園地帯、里山の中を抜けて緩い坂道をいくと、突如出現する広場にある一本のシイノキの大木。豪奢な樹姿に樹下の整備されたスペース。かつては村人たちによって大切に維持されていた経緯が偲ばれる。主幹や根元付近にに空洞が見られて、今でも材質、根株腐朽菌に罹患している。上半部に枯れがあるが、しかし、総体的に雄々しい立ち姿に見惚れるのだ。寂光寺は無住か。
          
          
          
          

8.筆掛けの槙 長福寺 長福寺のマキ
いすみ市大原町下布施757
現地説明板あり 推定樹齢:1200年 樹高:12.0 幹回り:4.8
1997.10.16計測   樹高:12.0 幹回り:1.8 根元周:2.6
県指定天然記念物
 *ロケーションは淡々と田んぼの中を行く。30年前に診断をわが先輩樹木医がおこなったが、見事に復旧した。この樹木は千葉に多い源頼朝伝説にかかるイヌマキ。本堂内の天井画の楠とおもわれる杢目模様にも注目したい。
          
          

9.八乙女の大杉 八乙女根尾神社
いすみ市八乙女宮前241
現地説明板あり 推定樹齢:400年 樹高:39.3 幹回り:5.65
2024.3.3計測              幹回り:6.2
いすみ市指定天然記念物
 *大杉は広大な森閑とした杉林の中の窪地に位置する本堂の前にある。樹木の生育は極めて健全だ。見あげるばかりの巨木。わたしたちは樹高の計測を試みるも難しくて、結局、幹回りのみだった。いずれ、手慣れた操縦によるドローンしかないかもしれない。
          
          
          
          
          
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南房総の巨樹・名木を訪ねる(2)ー南房総市、鴨川市

2024年03月09日 05時55分33秒 | 樹木医の日々片々
 このほかの候補には、大多喜町の小田代日枝神社の 大シイ 、このエリア最大の鴨川市清澄山清澄寺の 大杉 、鴨川市大山不動の参道沿いに バクチノキ群生地 、南房総市の増間日枝神社の 大杉群 があげられていた。
 ここで話が変わるが、この日、わたしは南房総市和田町の宿泊施設での翌朝周辺に散歩に出たのだが、淡竹(ハチク)の一斉開花、枯死の場面を確認した。そうか、昨年7月大多喜町での現地研修で竹の開花後の枯死を見たばかりだ。そうすると千葉では安房から上総地区の一円にはタケノコの生産農家が多いことで知られるが、その影響は数年続くのか。60年周期説がある中で竹の生理現象とは言え、驚くばかりだ。

 また、マナー上、小人数での寺社仏閣への参拝や観光目的の行動は問題なしだが、団体での訪問は事前の連絡が必要と思われる。 
 ※この件へのご意見やお問い合わせの窓口は H・P有限会社グリーンワークスのお問い合わせフォームにてお願いいたします。サイトが展開しない場合は直接メールで  うざね博士 hah05551★ams.odn.ne.jp  にて受け付けます。(ご利用の際は★を@に変更してください)  

4.岩井の蘇鉄 個人
南房総市竹内234
現地説明板あり1999.11.20 推定樹齢:1000年 樹高:8.0 根元周:6.5
県指定天然記念物
 *ここはJR内房線岩井駅から徒歩で行ける。ソテツの北限の自生地は宮崎県とされていてここは植栽されたもの。本来は雌雄異株であるが、ここでは参考のために雌株雌花につく赤い果実の画像を加えている。このソテツは所有者の意向で継続的に葉刈り作業を早めにおこなっており、全体的に入り組んだ分岐が多くてコンパクトな樹形を保つ。
          
          
          

5.上三原の大楠 山神社
南房総市和田町上三原1249-2
現地説明板あり 推定樹齢:750年 樹高:30.0 幹回り:10.0
県指定天然記念物
 *ここの地質は軟岩や泥岩と砂質土で県の地すべり防止区域にあたり、後背地には斜面安定工としてロックボルトが設置されている。このクスノキの樹形は結果として気象害による「箒立ち」(現地説明板に記載あり)であり、また推測だが、太平洋沿岸からの超越風の影響からか樹木の上半部の枝葉に潮害の枯れが入っている。根元周りには多種類の実生の小木や蔓物植物が芽生えたり着生する。
 ここの前面が閉校した旧小学校校舎で、今回わたしたちが泊まった簡易宿泊施設になっている。ちなみに飲食の材料や総菜はクジラ料理などの外部からの仕出しやおにぎりだが、地元先輩樹木医の方の持ち込んだイノシシ肉や鹿肉の煮物は絶品であった。
          
          
          
           
         
6.鏡忍寺の降神の槙 鏡忍寺  
鴨川市広場1413
境内案内板あり
2011.10.6(10周)計測  推定樹齢:1000年~ 樹高:12.0 幹回り:4.4 根元周:
                 5.15
市指定天然記念物
 *ここは、鴨川市の平坦な市街地にあり日蓮誕生にともなう寺である。メインである降神の槙(イヌマキ)は活力は劣っており、枝葉の密度が疎で着葉量がまばらだ。踏圧防止策は? 樹幹にはウメノキゴケが付着したり、アブラムシ類寄生、ツノロウムシに伴ってすす病が発生している。そこで、養生をして主幹や支幹に唐傘状に支柱を施す。言うなれば、工芸性豊かな藤棚ふうな仕立てなどと、美観的にはよく考えられている。なお、有名な「波の伊八」の欄間絵は下段に掲載している。
          
          
          
          
 祖師堂にある彫物大工の「波の伊八」の欄間絵
          
          
          
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南房総の巨樹・名木を訪ねる(1)ー館山市

2024年03月08日 11時06分30秒 | 樹木医の日々片々
先日、千葉の樹木医会の仲間と一泊の実地研修をおこなった。わたしたちは房州の安房から夷隅方面へと反時計回りに車でたどる。この頃、連日頻発する東方沖地震を気にしつつ中身の濃い内容だった。わが千葉県は4つのブロックで樹木医活動をおこなうが、この南ブロックは低山が連なる丘陵地、同県内とは思えないように暖帯性気候で範囲も広く自然度の高いエリアだ。この時期の里山には野生の水仙に菜の花畑あり、早咲きの寒緋桜が咲き、河津桜の花びらも散り始めている季節だ。本州での稀少な亜熱帯性植物の植生、その群生地の北限地域でもある。しかも、このように巡回的な箇所ごとの研修は珍しいのだが、上総、下総に比べてこのエリアの巨木や名木探しにはまだまだ奥行きがありそうだ。ここでは3回にわたり9箇所を紹介したい。
 また、マナー上、小人数での寺社仏閣への参拝や観光目的の行動は問題なしだが、団体での訪問は事前の連絡が必要と思われる。 
 ※この件へのご意見やお問い合わせの窓口は H・P有限会社グリーンワークスのお問い合わせフォームにてお願いいたします。サイトが展開しない場合は直接メールで  うざね博士 hah05551★ams.odn.ne.jp  にて受け付けます。(ご利用の際は★を@に変更してください)  

1.鶴谷八幡神社のイヌマキ 鶴谷八幡神社
館山市八幡68
現地説明板なし 環境省巨樹DB2000 推定樹齢:300年 樹高:16.0 幹周:4.3
指定天然記念物なし
 *ここの神社は市内にあり広い境内には日露戦役の顕彰石碑が林立している。イヌマキの根元周りは石組みに囲まれ、根圏域が狭まっている。地上部では約1/4の枝葉部分が衰弱傾向を示す。
          
          
          
2.沼のビャクシン 十二天神社
館山市沼443
現地説明板あり2012.3.x 推定樹齢:800年 樹高:17.0 幹回り:7.45
市指定天然記念物
 *耕作地の中の狭い農道を辿って行くと、田んぼを臨む山裾に佇立。気象害により主幹は根元で伐採除去し現状で5本余りだが野放図に樹冠を広げる。樹形は雄渾、活力は充実か。本種は原種とされ、都市緑化樹種の カイズカイブキ はこの園芸品種である。

 ここで、わたしは珍しく一句浮かぶ。
 ◎よれよれの姿のビャクシン 脈々と
          
          
          
          

3.手力雄の大スギ 手力雄神社(たぢからおじんじゃ)
館山市大井1129
現地説明板なし
2011.10.6(10周)計測  推定樹齢:700年 樹高:25.0 幹回り:4.7 根元周:5.4
市指定天然記念物
 *この樹木は広い杉林の神域の中にある。石積みで数段上がった本堂前に、大スギがやや傾いだ格好で直立する。全体的には健全な成長が認められる。下部の元地盤へ貫通する根系部は問題なさそうに見える。
          
          
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