うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

田舎に泊まろう!

2007年02月28日 08時33分08秒 | わたしの日常です。
 
  わたしの大好きなテレビ番組は、日曜7時からのテレビ東京の<田舎に泊まろ
 う!>である(関東地区)。これは、NHKの<鶴瓶の家族に乾杯>に、似て非な
 るもの。
  ほかには、NHKの<歌ののど自慢><小さな旅>、日本テレビの<遠くいきたい
 >、BS2の映画が好きである。

  このテレビ局は、以前は経済情報とつまらない番組が多くて、土休日の遅い
 時間には山城新伍、まだ人気度が低かった明石家さんまを司会にしてエロ番組
 を放映していた。空き時間枠の埋め草、提供スポンサー目当ての再放送番組も
 多かった。それに他局のドラマを購入して放送したりした。
  内容がチープであり放送局としてのまとまりが感じられなかった。テレビ局も
 テレビ番組もマイナーであった。
  その後全体的に質的にレベルアップしクイズ番組などが注目されて来ていて、
 なかでも<開運!なんでも鑑定団>は今でも続いている。
  わたしは特にタイムリーな旅番組が好きなのだが、推察するにこの番組で旬
(しゅん)の番組づくりを学んだようで(?)、今はアイデア溢れる名番組が多く
 なったと思う。多面的な視点の切り口からの制作意図が感じられる。昔のこと
 を思い起こすと信じられないが、むしろ今は、他局がテレビ東京の番組を模倣
 していようにさえ感じる。
  二、三年前から始まった2時間ドラマでも脚本のレベルからしっかりしており
 俳優陣も厳選され、完成度が高いものが見られるようになった。

  今では俳優も勿論のこと、ことさらにフリーの司会者が出演したがるテレビ局
 のようにも見える。

  ところで、<田舎に泊まろう!>がなぜ良いか。
  これは、突然知らない土地に行かされて見ず知らずの家を訪ねて一泊のお願い
 をするという、破天荒な番組である。出演者は俳優に限らず有名人、または駆け
 出しの俳優であるが、訪問宅に一回でOKかなんども断られるかがその交渉事に
 かかってくる。付け焼き刃は通用しない。勇気が必要、駄目であれば野宿も覚悟
 しなければならない。
  出演者は真剣である。当然ながら、素顔で勝負である。
  知名度・役柄・演技もあり、一般社会(世間)との折り合いの付け方が問われ
 るが、最終的には人間性で決まる。
  おかげで、松浦亜弥が歌う主題歌‘風信子’も好きになってしまった。
   

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新橋に行って、自作庭園(!)を見る

2007年02月22日 19時56分11秒 | 自作庭園・トークとコレクション

  昨日、会社に行く前に新橋駅に下り日比谷通りから2本こちら側にある赤レン
 ガ通りに寄った。午前7時半、まだお目当ての店は開いていない、どうも開店時
 間が9時に変わったらしい。ここの街路樹の赤花の花水木が少しは大きくなっ 
 た。

  実は、この近所に以前勤めていた造園会社があった関係で土地鑑がある。どう
 しようかと迷いながら東京慈恵医科大学・附属病院方面へ歩き始める。
  ちょっと行くと、NHKの愛宕山の下にわたしが設計し施工した商業ビルの小
 さな前庭がある。そこは角地になり歩道と一部分は一体化しているのだが、現状
 は全体的に荒れ気味である。7メートルくらいの楠が3本が白い陶板状の外壁パ
 ネルに接して伸び、磁器タイルの中の四角い植込み地3箇所にはけやきを植え
 た。だが、このけやきの生育がすこぶる良いのだ。けやきは根元が窮屈そうであ
 るが上空に枝を広げている。植栽密度が濃い。
   建築設計は、RIA。施工は鹿島建設である。
  あの時のプランニングにはクルマの交通量の多さと少なくない歩行者、それに
 上に細長いビルを意識した。オーナーは‘ワールド’という自前ブランドを持つ
 アパレルメーカーであった(現在は業種が変わっている模様)。今、振り返ると
 “表参道”を少し意図していたものらしい。デザインコンセプトは賑わいのある
 はなやかな雑踏、とでも言うべきか。

  それから再び歩き、オランダ大使館の方へ登り坂を上って行く。その大使館の
 向かい側には「春光会館」という日産グループの倶楽部がある。設計はまだ植栽
 設計部門を持っていなかった日本設計、施工は日産建設である。工事はバブル景
 気前であったろうか。建て替える前は小堀遠州の流れをくむ高低差を生かした庭
 園が敷地の大部分を占めていたのであるが、それをつぶした。その名残りが正面
 に相対していて垂れ乳の2本の大銀杏であり、今もある。この樹木は港区の保護
 樹木に指定されており目通り周3メートル以上はゆうにあるだろう。
  新築のガーデンプランでは、上の階で会議スペースと貴賓室サロンには中庭と
 茶室に付随したベランダ側に坪庭を設けた、今で言う<屋上緑化>である。このこ
 とは現地に来て思い出した。そして正面には主庭として、既存部分の山なりの
 ラウンディングを生かし木曽石の崩れ積みで補強し、建屋側にフラットな稲田御
 影の切石で短冊状に敷いた。その貼りパターンに加えて下草の配植にも趣向を凝
 らした。端部に織部灯篭なども配した。
  そこでは和洋折衷の静謐感のある美をもとめたものである。当日は、人目をは
 ばかるようにして正面部だけのぞきこんで見た。ひっそりと、そのままのように
 残っておりほっとした。
 
  次いで、芝公園のベンチであたたかな春の陽光をあびて時間をつぶし、くだん
 の和菓子屋さんの新生堂に寄り豆大福をもとめて、遅く会社へ出た。


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ところで、あなたは何者?

2007年02月17日 09時15分48秒 | 俳句・短歌、またはエッセイ

 先日、都内K駅前のカラオケに行った。わたしにとって久々のことだ。
 歌った曲は世代年代を飛び越えて、
 親父(オドウ)  白い一日  わかってください  時代遅れ  君を忘れない
 津軽のふるさと  銀の雨  男と女の欠片  天城越え  今は幸せかい
 君恋し  海は恋してる  津軽平野  サルビアの花  赤いハンカチ
 雪国  昴  花水木  天使の誘惑
 と、19曲を無差別に歌った。
 ほぼこの順番で料金は中ジョッキ5杯とつまみで、〆て¥5,100。若い男
 性と二人きりである。彼は歌は達者で7曲位。午後5時半から2時間きっ
 ちりであった。

 三年と半年前の6月の中旬に、費用は27,000円、ボランティア“自
 然体験活動リーダー養成講座”に二泊三日の日程で参加した。場所は南
 房総の山中の清澄山近くの三島湖という小さな湖畔の国民宿舎である。3
 0人弱の参加者の顔ぶれは、20代の大学生の男性女性、フリーターと3
 0から40歳ぐらいの若いお父さんと行政の関係で市役所の公務員であっ
 たが、なんといっても多かったのが60歳以上の現役をリタイアしたおじ
 さんと、おばさんである。
 ところが非常に残念なことに、わたしの年代はいなかった。

 2班に分かれて宿舎と周辺のフィールドを行動するのだが、わたしの班の
 インタープリターは千葉大大学院を卒業したばかりの25,6歳位の若い
 女性でありキヨスミミツバツツジの研究をしていた。現地で彼女と色々と
 話が弾み、歩きながら林床・シダを観察していく。
 そこで、どうもわたしは植生・植物に詳しいことがメンバーに知れ渡った。
 しょうがない。あげくにはその期間、先生役を装うことになった。
 しかし、メンバーの中に70歳近くのその場で竹細工をつくりあげる大変
 器用な人がいた。鎌ヶ谷市のリクレーション協会で既に一生懸命に社会ボ
 ランティア活動をしているそうだ。山々の林道沿いで、その方と色々と植
 物、世間話をしていたのだが、そこで忘れられない言葉を言われたのであ
 る。「あんたは一体、何者?」

 カラオケの選曲も、実はそうである。年齢不詳、性別不問、正体不明。流
 行も世代も関係ない。聞きたいから歌うのであって上手下手は関係ない。
 ちなみに、今、覚えたい曲は細川たかしの‘望郷じょんから’と夏川りみ
 の‘涙そうそう’である。

 キヨスミミツバツツジ:日本の植物希少種。千葉県の清澄山にしか生育して
 いない。
               

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月島界隈をたずねて

2007年02月13日 05時10分34秒 | 自作庭園・トークとコレクション

 6日、中央区月島を訪ねた。明石町から豊洲方面に向かって隅田川沿いにある
佃大橋のそばである。
 ここは都市のランドスケープとしては、高層マンションが立ち並び道路整備も完
了し、東京メトロ有楽町線も新富町から新木場まで伸びている。快適な住環境とア
クセスが良くなったというところだろう。
 変わってしまった遠景を気にしなければ、つまり上を見上げず散歩気分で歩けば
まだまだ周辺はもんじゃ焼きが有名な界隈であり、メイン通りのアーケード街、低
い家屋と町並みがつづきちらほらと下町の風情を残している。

 “月島ホームズ”。昭和59年8月竣工。施主は旭倉庫他。清水建設の設計施工
である。13階建てのマンションの4階部分がプラザ部になり、約130坪が人工
地盤になっている。今でこそ「屋上緑化」とブームになっているが、わたしはその
後どうなっていたのか気になって訪ねたのだ。
 既に22年ぶりの年月が経過している。

 当時は、白樺を植えたり、武蔵野の雑木林を模し芝生をあしらったガーデンスタ
イルが植栽計画のトレンドであった。したがってここではソロ・エゴノキの落葉樹
のみで構成し、主要部には常緑樹を植えていない。定番であるツツジもないのだ。
 真ん中のエリアに、人工芝を敷き子供向けの広場があり、大きな米松の複合木製
遊具がある。これは現在でも充分に利用されているようだ。
 植栽基盤は‘ネニサンソ’+パーライトの軽量骨材を施し表面に黒土をかぶせた
もの、イリゲーション(散水)設備はアメリカのRain Bird社のものである。
 当時の技術では客土厚450mmであり、その後の樹木は順調に育っているのだろ
うかと思っていたが、心配無用であった。現在は散水設備は機能せずにいたが、低
木もおもいのほか残っていて、芯止めされた2~4mの背丈の樹木は自身の根を頑丈
に張っている。水やりは夏の渇水時期にのみ人力でおこなっているようだ。
 おおむね、メンテナンスもしっかりしている。

 当日の、冬曇りのおそい午後すっかり顔なじみになった管理人と語らい、わたし
の気持ちは昔の施工時を想い、なつかしさとほっとする感慨に満たされた。




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仕事の引き合い

2007年02月12日 08時58分01秒 | わたしの日常です。

 おととい、通常は休みのはずなのだが、JR京葉線沿線の新浦安まで仕事の打ち合わせに行って来た。3,4年前に施工した敷地面積4.2ha、750世帯ほどのマンションの物件である。造園工事金額は7,000万弱。
 ここでは建築工事それ以前の更地(埋立地)の状態からプランニングに関わったもの。当時、臨海部の耐潮性樹木を用いた植栽計画をある大手のゼネコン設計担当から依頼された。わたしには、品川区内の東京湾沿いにあったプロジェクト「天王州アイル」で長年の経験があり、デザイナー、技術者としての蓄積があったのである。
 業界的には大型物件と言えるかもしれないが、実はそのこともあり工事の受注につなげられたのである。

 それから、数年たっての引き合いが、先日わたしの携帯電話にあった。
 これはいやおうなしに設計者冥利、技術者冥利に尽きるわけであるのだが、新しく事業をやってみて思うことはその持続性の難しさだ。
 会社運営をおこなう上では受注活動とマネジメントは別物であると、今なら言える。
 苦い思いを噛みしめながら、そう思う。



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「夢を与える」綿矢りさ、を読んで

2007年02月10日 09時06分15秒 | 俳句・短歌、またはエッセイ

  わたしの関係する会社に、早稲田大学の教育学部時代の綿矢りささんの同
 級生がいて、その彼がどうぞといって貸してくれた小説「夢を与える」を読
 んだ。(河出書房新社‘文藝・2006 winter’)
  原稿用紙500枚。まず「インストール」で文藝賞をとり、次ぎに「蹴り
 たい背中」で芥川賞を受賞以来の3年と半年後の第一作だそうである。
  その23歳の知人はわたしが若い頃に文学青年であったことを知り、親し
 い綿矢りささんの小説の出来具合を案じていたものらしい。
  わたしにとって、無論、彼女の小説は初めて読む。
 
  他の読みかけの本を放っぽりだし、通勤電車の中で三日間かけて昨日で読
 み終えた。
  最初は使う言葉に日本語らしい語感が感じられず修飾の少ない硬質の文章
 に辟易していて、無理もない文章修行も人生経験(?)も少ないし1、2度
 やめようかと思っていたのだが徐々に引き込まれた。終わり方に完成度を感
 じたが、ややしなやかに剄い文体に新しい境地を展開できるのかなあという
 可能性を思う。
  もともと、小説というフィクションを創作する意志の強靭さは持ち合わせ
 ているらしくそれは頼もしく思う。なぜなら、これが才能にとって一番必要
 なファクターであるから。
  題材に通俗性が感じられるものの、この人はストーリーテラーに独創性を
 見出していくべきなのか、古い例で恐縮ものだが、たとえばイギリスのサマ
 セット・モームのように。
  小説の売れ具合にもよるが、これはいずれ映画化されそうな予感を感じる。


  どうも忌憚なく書いてしまったようだ、おじさんはいやですねえ。


  
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