うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

9月25日のホスタガーデン

2018年09月27日 16時40分06秒 | 自作のホスタガーデン
今年ほどひどい秋雨前線はない。6月の梅雨よりもひどい。
 雨もやいの昼間に三度びホスタガーデンを見に行く。2か月半ぶり、桜の落ち葉が散り敷く中で、「薫風」が鮮やかな青花を付けていた。「薫風」はタマノカンザシ系で花には芳香がある。
            

            

            

            
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ホスタガーデンを作ってみたら・・・・・。

2018年09月24日 18時15分55秒 | 自作のホスタガーデン
ホスタガーデンを作ってみて感じたことを記したい。
 かつてUR都市機構の案件で千葉市原市内の街区公園にて公園の入り口部分にギボウシの中型種を植えたことがあるが、数年後に他の雑草に負けて消滅した。このギボウシは植木生産業者の播種により生産された名無しの品種名だったとお思われる。

 ホスタガーデン(ぎぼうしの庭)は意外にも作られていない。ある植物園では中~大型種を配置し一定期間展示されているが、これらは好事家やホスタフリーク向けの発表が多い。鉢やポットのコンテナ栽培によって品種物などが趣味的に育成されたものである。
 以上は、言わば鑑賞本位で、例えば緑地や公園でもとめられている実用的な機能を与えられていないと言える。ある本にはギボウシが地被やグラウンドカバープランツとしての利用方法が紹介されているが、プライベートならともかくあまり公共には向かないと思われる。


 ホスタガーデンを佐倉の老人ホームの中庭改修工事で作ってみた、ここには既存のソメイヨシノH6.0~8.0m、C1.0m位の数本がうえられていて一面に木漏れ陽があり、上を見上げるとある程度の樹冠がおおう植栽環境だ。ギボウシはすべてPOT育成品、面積は15.0㎡、品種23種、草丈が中型から大型品種を53株で構成した。ホスタガーデンは日本庭園の中の地被、草花、低木の密植の中にギボウシの植え付けエリアを設定して作った。ギボウシは植栽材料として極小型、小型や小品盆栽向きとも言える愛玩品種などは性質の弱さを配慮し、あらかじめ対象外とした。

 ギボウシ植栽内容
 大鉢:高性種H30cm以上
寒河江・スジギボウシ・ゴールドスタンダード・薫風・リーガルスプレンダー・タマノカンザシ・ダイアナリメンバード・長大銀葉
 中小鉢:低性種H30cm以内
キャプテンクック・白覆輪ミズギボウシ・セコンドウインド・グランドマスター・マリリン・黄金ギボウシ・ジューン・パラダイスジョイス・パトリシア・ゴールデンティアラ・ドレスブルース・無銘ギボウシ・ウラジロヒュウガギボウシ・サクハナギボウシ・ツボミギボウシ

  画像は植え付けしてほぼ一か月後の撮影です。








 配植プランとしては、メインの「寒河江」3株と他に青葉種の「薫風」や斑入り種の「ゴールドスタンダード」「ダイアナリメンバード」をエリアの主要箇所に配した。特異な品種として屹立する草姿の「長大銀葉」を加える。また意匠的に主従関係を持たせた。その時点での花付きギボウシの寄せ植え箇所を決めて、他の地被とのエッジ沿いと園路沿いにボーダー(境栽)と、アクセントのあるリズミカルな植栽間隔で植えていく。1株あたりの配植間隔は15から30cmとした。配植方法は植えつぶしや列植と青葉種、斑入り種、黄金(黄色)種、紅葉性あるギボウシをミックスする。ギボウシは強権種を選び、草姿、葉色、草丈、開花色とその時期と繁殖形態を考慮して決めていく。また現場発生の景石数石を配置した。
 また、ギボウシの後暗み性は斑入り種に多い。青葉種は紅葉の発色性がいいことが知られている。青花が多いギボウシの小型の原種系は地中で根系を伸ばす殖えることが知られている。それに対して中~大型種は分けつして殖える。

 7月中旬に植えつけたが、どうしても植え傷みがある。地上部が枯れる場合があり初年度のメンテナンスには注意を要するだろう。特に気を付けたいのは夏の日照過多による葉焼けによるものである。この場合、水不足と勘違いし散水をおこなうと土中の根部が根腐れを起こし完全に枯死することである。植物は地上部の茎葉で光合成をおこなってこそ根部が酸素呼吸するものでありバランスを崩すことになる。それにつけてもギボウシの特徴として半日陰が適地であることは何度も感じざるを得ない。

 ホスタガーデンということは必ずしも一品種ごとに見せる訳ではないので地味であるが、繁殖力ある青葉種も多用する傾向になった。本来、各品種の特性を熟知した上であればいいのだが、なかなかそうもいかない。
 問題は品種ごとにギボウシを集める場合である。市場での品種ごとの供給量は圧倒的にホームセンターが多いが、それらはアメリカで作り出された組織培養(T/C)の品種が多い。しかしどうしても流通している品種数が限定しがちであり、古典的な名品・品種の入手は難しい。
 ギボウシは落葉性なので、冬季は地上部の茎葉は枯れて寂しいものになりがちだ。そこで常緑の中木であるソヨゴ、山茶花や灌木を希望している。落葉では紫木蓮、花蘇、木槿、イロハモミジがある。私好みでは雑木林の構成種で野趣ある落葉低木のガマズミ、ツクバネウツギ、ツリバナなどがある。
 また、植栽地として雑草防止と降雨流出予防策として防草シートを敷くという方法もあるが、ここではウッドチップ敷き3cm程の厚さを推奨したい。植え付け後数年間は必要であり効果があるだろう。
 なお、今まで参考にしてきた資料としては以下の通り。
 渡辺健二氏はギボウシ研究では先駆的な活動をおこなってきた、その古典的な本である『ギボウシの観察と栽培』は今では入手困難になったが、多年の栽培経験をもとにした実用書である。『ギボウシ図鑑』日本ぎぼうし協会が総力を傾けてまとめ上げた著作物である。また、NHK出版から出ている園芸ブックス、小黒晃氏の『ギボウシ』は家庭での栽培ダイアリーを中心にソツなくまとめている。ほかにも早春から初夏にかけて一般の園芸雑誌で特集が毎年組まれている。英書としては自身が率先してギボウシの新品種を作り出すために交配を進めてきた Paul Aden氏の著作が知られている。
 付け足しであるが、通販会社である「おぎはら植物園」のギボウシに関する公開資料が詳しい。
 ウェブサイトとして、アメリカの『Hostalibraly』が全品種を網羅しているようだ。英文で読解力がいるが、ギボウシフリークとしては世のテクニカルターム(専門用語)と同じく慣れるにしたがって読めるようになるだろう。

 以上ですが、わたしはギボウシ収集から始まり栽培、販売歴は10年以上経過した。元々造園の分野で30年近く植栽設計を主業務とし、施工管理、維持管理を手掛けてきた経験上感じたことをここにまとめてみた。
<ギボウシのご注文に際して赤字下線部分を左クリックすると、別画面を開くことができます。>
 ※各品種の単価一覧表は、H30/3/13付けのこのブログで公開しています。なお、【ご注文にあたって】と【購入時、栽培上の注意事項】もお読みください。また、ブログのトップページからたどる等、必ず、最新の情報をお確かめください。
 ※ご注文、ご質問やお問い合わせは H・P有限会社グリーンワークスのお問い合わせフォームにてお願いいたします。
            
 

 
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蓮花寺の大杉

2018年09月07日 09時23分36秒 | 樹木医の日々片々
長岡市三島に蓮花寺(レンゲジ)の大杉を見に行く。極めて生育良好な杉、よく管理されているほうだ。サイズ的には樹高50mとあるがせいぜい半分程度か。これで新潟県では、昔見た三川村の将軍杉、南魚沼市の薬照寺の大桂についで3本になる、だからどうっだて訳でもないのだけれども・・・・・。
    雨夜来に
     厳ましくて
      鄙の大杉
            

            

            

            

            

            

             
          
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良寛和尚の五合庵を訪ねる。

2018年09月06日 13時07分57秒 | 地方・故郷・方言
燕市内の国上山に良寛和尚の五合庵を訪ねる。21号の台風一過、眼下に信濃川大河津分水が見える。 
   良寛はひとり 
    山がらや苔むしたり
     五合庵

※以下は良寛和尚の『草堂集』による。
    索々五合庵 室如懸磐然 戸外杉千株 壁上曷数編
    釜中時有塵 甑裡更無烟 唯有東村叟 頻叩月下門









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