うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

天王州アイル20230621

2023年06月27日 12時24分07秒 | 天王州アイル Project
わたしは6月21日の夏至のこの日、1年と3か月ぶりに電車に乗って都内に出た。品川駅から歩いて天王州アイルまで、その後モノレールで浜松町へ、次に総武線の亀戸駅で下車。近くの店舗の亀戸餃子を6皿¥1,840.をもとめる。それから千葉駅からそごう内の三省堂書店でアジサイがらみの書籍を購入する。
 正午前後、天王州アイルは天王州ファーストタワー(旧東京MIビル)⇒スフィアタワー天王州⇒(緑の広場)⇒シーフォートスクエア⇒野村不動産天王州ビル(旧JALビル)を1時間半をかけてめぐる。ここに来たのはいつ以来だろうか。
  なお、 今までの過程を見るには、このサイトの左側のカテゴリー欄【天王州アイルProject】をクリックしてください。

 ※全体の天王州アイル開発計画概要と、海岸通り(都道)街路と東京モノレール線とりんかい線「天王州アイル」駅入口の植栽設計。また、それに関する当時の建築設計図書・その後の経過等の資料。植栽面は・当地の運河を含む生態系の調査資料やオリーブ、ツバキ、サクラの品種名調査・植物管理プランニングなどのご質問やお問い合わせは H・P有限会社グリーンワークスのお問い合わせフォームにてお願いいたします。施工時の担当者として可能な範囲で対応する。なお、サイトが展開しない場合は直接メールで  うざね博士 hah05551★ams.odn.ne.jp  にて受け付けます。(ご利用の際は★を@に変更してください)    
         
          
          緑の広場
          
          
          
          
          

          
          
          
          
          25階屋上庭園

          
          
          天王州運河側緑地 6本あったサトザクラも台風被害によって4本になる。
          タブノキも被害に遭い東北方向に樹姿が扁形している。この台風は関東地
          方を直撃した2019年秋の15号か19号であったろうか。
          
          
          
          ヤマモモ(品種名:森口or瑞光)の果実着果、もちろん、食べられる。 
          
           
          ジャカランタの開花(京浜運河側緑地)は初めて確認する。
          
                   
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天王洲アイルにサトザクラ6本を見に行く

2018年04月21日 04時37分33秒 | 天王州アイル Project
わたしは、4月11日、品川区内の天王洲アイルにサトザクラ6本を見に行く。実に平成3年6月竣工以来だから27年ぶりだ。
 樹木医仲間であるFacebookでも記事をUpした内容であるが、以下に画像に添い説明する。
 天王洲アイルというロケーションはかつてほどではないがテレビやCMのロケ現場で有名、冒頭の人道のトラス橋(ふれあい橋)もよく使われる。多分、業界内では格好の場所であったろう。ここの事業主や地権者はおおらかだし、ロケ代を数万円で貸し出し、見慣れた俳優をよく見かけた。そこでは段取りよくロケのクルーが山賊!のように行き来していたもの。
 ①ファーストタワーには以前わたし共の事務所があったが、今は須らく知らない会社や人間ばかり。面している天王洲運河にそってサトザクラ(関山3 一葉3)、近接する地区公園に普賢象1がある。計画では景観を考慮し潮風害に強い 八重紅大島 を候補にしたが大手の材料業者でも入手できず結果的にサトザクラ系にした。初めの頃は樹高5mで植栽し、十字鳥居支柱を何度も補修した。微気象上、生育環境は厳しい。しかし、経年的に見てくると、まあこんなものだろうか、とも思う。
 ②この樹木はシンボルツリー的存在、宮崎から船便で運んだ樹高11mのタブノキであるが、その時に幹に傷をつけたのだが、今でも樹形、樹勢が良くない、わたし的には後悔先に立たずの心境。ところで、樹木医だったらこれをどう診断し治療するだろうか。
 ③みどりの広場では、当日、植木の職人さんがアキニレの整枝(姿?)剪定中であった。細かい丁寧な作業。デザイン性のある構造物に合うようにとアキニレはロウソク仕立ての樹木を導入した。まあ、この配植はいまでは考えられないかも・・・。
 ④ファーストタワー西側壁面に大きな外部配管がありそれをカバーするためにつる植物を這わせた。ステンレス製誘引資材の大きさは高さ11m周囲5mになるが、まあまあ上手くいったようだ。つる植物の特性を検討する。生長速度、常緑・落葉性、開花期、つるの出方やからみ方を調べて、育成伸長品であるノウゼンカズラやビクノニアなどを組み合わせた。こういう垂直面緑化の場合はいろいろ数種を混植するのが肝要だとおもう。
 ⑤スフィアタワーの地区公園のパーゴラにはテイカカズラやヤマブドウが屋根のように繁茂している。手入れ不足である。
 ⑥みどりの広場とファーストタワーの米栂のゲートトラスです。立面・垂直面緑化は天王洲アイルの中ではここが最大の規模である。被覆しているつる植物はヘデラ・カナリエンシスにツルウメモドキとモッコウバラなどです。
 ⑦東京モノレール線天王洲アイル駅の軌道直下のパーゴラにはツルウメモドキとテイカカズラ(ビクノニアだったか?)の配植だ、なかなか水平的に全面に伸びずにいたが、やっと最近帯状につながった模様だ、なんだかホッとする。
 ⑧遅ればせながらここ天王洲アイルは、その後にシーフォートスクエアと旧JALビルに続き、建築設計事務所やゼネコン設計担当者と協議したプランニングと、施工管理が4年から5年、それから直営の社員3から5名で花壇計画も含め維持管理業務を11年と、当時所属していた造園会社内でわたしがひとりで責任を持って担当したもの。実はこの時の植物の経年変化を真直かに見た経験がどのぐらい貴重なものであったかと、あらためて今は感慨深いものである。
 また以前、事業内容や植栽データの紛失を恐れ自主的に資料編としてまとめた。天王洲アイル開発計画については『天王洲アイル・メモランダム』、また椿、桜、オリーブ、ヤマモモなどの『天王洲アイル・品種名調査報告書』の小冊子を作成し事業主や地権者に配布したものです。


























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ミモザアカシア を増やしたい

2014年06月29日 06時28分51秒 | 天王州アイル Project
まだまだ、梅雨の合い間である。わたしは、これから始まるあらたな業務のさなかで日常はバタバタな日々が続く。入社手続き、東北への単身赴任の準備、術後の眼科と内科の治療日設定など、受験準備、むしろ来月からの新生活(?)に予測がつかずにいる。物事には、この世はめったに驚くことはない、動揺せず、年齢相応で押し通すつもりだが、なかなかに気忙しい。

 ところで、わたしは以前からの思いであったが ミモザアカシア を増やしていきたい。この樹木は外来種で実名は常緑性の フサアカシア という。マメ科に分類される。
 というのも、かつて都内品川区内の天王洲アイルの開発にたずさわった時に植えた、あの早春の黄金色の花が忘れがたいからである。栽培的には楽で成長が早いのが特徴だが、これで結構くせのある花木である。
 そこである場所から挿し穂の枝を入手、ちょうどうまい具合に熟した実入りの莢もついている。現在は洗面所のコップで水揚げ中。経験的にみるとまだ梅雨時で繁殖させるには季節はいい、同じく種子は採り播きがベストと思われるので実施したい。繁殖はやさしいと思っているが、成功するかどうか。
***** ** ****** ** *****
☆撮影日時:平成26年 6月28日(土曜日)16:00頃
       
       
         
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あの頃を・・・、初夏の天王洲アイル

2013年11月01日 05時13分36秒 | 天王州アイル Project
もうすでに今年もあと二カ月、やがて立冬、そのうちに木枯らし一号も吹く。時候も人事も年々歳々というところである。
 旧蠟、ここでは所用のついでに5月25日におとずれた初夏の天王洲アイルの画像35コマをアップする。以前の情景はこのサイト左欄、カテゴリー『天王洲アイルProject』をクリックしてどうぞ、雑駁ながら今回は記録を残す写真集の意味合いで記したい。
 ここは、産業的にはもともと埋立て地でありタンクヤードなどがあり地域的には無粋な流通基地エリアであった。そこに、わたし自身がこの中にあった会社内で開発や企画・設計に首を突っ込んだケースだ。担当した時期は仕事人として30から40代の恐いもの知らずの年代で、今思うと与えられた大きな機会に晴れがましさよりもその頃の得意満面、傍若無人さに消え入りたい思いだ、所在地は都内品川区東品川、東京モノレールで二つ目、及び東京臨海鉄道の駅周辺だ。

 ちなみに、現在、天王洲アイル全体の状況はどうなっているか、下のサイトをクリックしてみてください。
  天王洲アイル

 当時の天王洲アイル開発計画に関する、お問い合わせ、ご質問に際して、連絡方法は下段のコメント(0)をクリックするか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォーム、メール等でお願いいたします。
 なお、写真上で左クリックすると画像を拡大して見ることができます(タイトルバーの横の⇦ボタンで元に戻る)。
撮影日時:平成25年 5月25日正午前

    

      

      

      

      

      

              

      

     
        
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爽春の天王洲アイルを概観する

2012年05月23日 08時05分43秒 | 天王州アイル Project
ここでは、先日に訪れた天王洲アイルを概観する。ちょうど5月の連休明けの画像だ。以前来たのはいつの日か、わたしが開発にたずさわってから20有余年が経過したのだろうか、勝手知ったる経路で、正午前から昼休みまで一時間あまりかけて廻ってみる。
 きわめてわびしい話だが、今回は顔見知りの人には出会えず仕舞いであった。年々歳々、同じからず?
 ともあれ、なにはさておいても画像をアップして、それから思い出し次第に当時の記憶とともに、現在の感想を書き込んでいきます。

 写真上で左クリックすると画像を拡大して見ることができます(タイトルバーの横の⇦ボタンで元に戻る)。
  ≪撮影:平成12年 5月 7日午前11時から正午過ぎ≫

 天王洲アイル駅入口と東京モノレール軌道。エントランスの舗装は擬石や中国産御影石の切り石など。やっとこさ軌道下のゲートパーゴラに、今が満開の蔓植物 ビグノニア、ツルウメモドキ が繁っており左右の方向からつながることができるか。ここのエリアの植栽計画では、当時から無機質感を払拭すべき役割をになっていたが、どうか・・・・・。



 
 この人工空間の多いスペースの緑地には、例えば、大きな草姿の常緑性 アカンサス・モリス にもこだわり、大量に植えた。これは、相変わらず勢いのある多年草だ。芝生地内にある草本類、ツツジ類は新規に購入せずにその時のメンテナンス業務内の作業で、場内にて株分けし移植したもので、それとなく違和感なく育っている。


 ここは目黒川から流下する天王洲運河と京浜運河の交差するところ、水質は言うならば汽水域。向こうに報知新聞社ほかが見える。時刻は引き潮、砂洲があらわれて海の香りがかすかにする。ウミウが5,6羽がハンティングに大わらわの様子。最近、高級クルーザーの停泊地が対岸からこちら側に移設したようだ。


 列植した シイノキ(スダジイ) は枯れはしないがやはり生育するのには厳しい環境、年月とともに自然に風衝樹形に変わりつつあるのが分かる。わたしの見立てでは、現在でもこの樹種に替わる植物はありえないと判断する。一見、気息奄々に見えるが、根張りは強靭でありそんなことはなさそうだ。ここは、内陸の平坦地と比べても、通常の強風時には人が立って歩けない場合があるのだ。


 この独立木は計測すると樹高11.0m、天王洲アイル内では一番背が高い。施工時、宮崎産の タブノキ で船便で持ってきたが、搬入時の傷跡がまだ癒えない。幹肌には曲がりなりにも樹木治療的な処置をおこなってきたが、なかなか修復されない。今でも個人的には侮恨の残る樹木だ。


 以前は中央広場と言ったが、今は緑の広場という。天王洲アイルは今でもよくテレビや、CM,広告のカタログ撮影のロケにつかわれるが、ここが一番舞台として利用頻度が高い場所だ。皆さんも知らないうちに画面で見ているはずだ。特に、土曜や休日に多い。






 ここからはJALビルディングになる。他は商業スペースで、天王洲アイル内でもなかなかここまで足を伸ばす来訪者はいない。地下が新宿方面や新木場方面へのりんかい線の駅になる。その天王洲アイル駅の開業セレモニーにはわたし個人も参列したものである。
 植栽的には、高速横羽線との緩衝緑地への配植や、数種の蔓植物による遮音壁(トレリス)、中側の プリベット 間仕切り生垣。このごろ日本でも周知されてきはじめている芽吹きはじめた ジャカランダ、ギンドロ などでありその織りなす植物景観は異国風である。






 コメント、お問い合わせに際しての連絡は、ハンドルネームにて下段のコメント(0)をクリックし書き込むか、少々面倒ですがですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォームにてのメール等でお願いいたします。必ず、返信をいたします。その際は、社会マナー上、最低限、必要な氏名と電話等を明記してください。提供された個人情報は守ることを確約します。
           
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天王洲アイルを歩く4--スフィアタワー天王洲ビル

2010年09月02日 03時24分10秒 | 天王州アイル Project
この間以来、シリーズで紹介してきた天王洲アイル。最後のエリアです、第四弾。
 スフィアタワー天王洲ビル をどうぞ。
 
 ここは、緑地の位置が国道一号線側が正面、側面は 天王洲郵船ビルと緑の広場、後部はパティオと小公園になる。
 ここは敷地に対する緑地面積は狭く、建物のファサードの意匠処理が難しかった正面は当初から建築一体の外部空間を企図していてもともときっちり緑濃くユニット的に配植したもので、維持管理の面ではまずまずの状況だ。
 ただ、残念なことは巨大パーゴラに這わせた 「ヤマブドウ」の枝が褐色に変化し葉が散り、パイプパーゴラ躯体のみの武骨な構造しかみることができない。枯れはしないだろうが、このところの高温と無降雨で散水が間に合わなかったようだ。
 ヤマブドウ:雌雄異株。ここでは果実は期待できない。関東地方ではなかなか着果株を見ることはすくない。この蔓ものの植栽は、「ヤマブドウ」の五角形の葉形がパーゴラの武骨なトラス構造に対して、やわらかくて面白いフォルムを添えることを期したもの。また加えて、本来はうまく秋の季節の推移があれば、紅葉もまた美しい。
 ちなみに写真は、その個所を同ビルのエントランス付近と東京モノレール天王洲アイル駅構内から遠景として写したもの。
 パティオは、プランニング当時の南欧風をゆったりした商業的広場に変えている。わたしの感想としては、アクセントの置き方に中途半端、曖昧感を持つ。

     
     

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  天王洲アイル

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天王洲アイルを歩く3--緑の広場、天王洲ファーストタワー

2010年08月31日 04時10分32秒 | 天王州アイル Project
この間行ってきた、天王洲アイルの第三弾をアップする。このエリアは、わたしがかつて20年弱前に造園の設計施工業務、その後引き続き植物の維持管理を10年以上、担ったものである。
 緑の広場という外部空間と、天王洲ファーストタワー をどうぞ。

 緑の広場は、何と言っても正面の巨大なゲートトラスパーゴラだろう。つる植物が見事に天辺まで伸びていて、いい感じの完成度の高さである。ここは見事に天王洲アイルのシンボリックな都市景観をかたちづくっていると思う。
 奥行きのある広場は碁盤の目状にレイアウトしている。ただ、アキニレ、タブノキの剪定内容を措くとしても、樹木ごとに立ち上げてある樹冠自動散水装置のパイプが乱れずれていてみっともない。この機能は、現在、多分使用していないように見受けられるのでいっそのこと撤去したらどうだろう。ついでに、イルミネーション電線もやりかえる。
 全体を見渡すと、わたしには、緑の広場にはなんとなく荒涼感が漂っている。
 しばらく前に、所有者があるゼネコンに替わったと聞く天王洲ファーストタワーだが、そのビルの中に屋上緑化の和風庭園があるのだが、今回は、時間不足で入らずじまい。

 もう一方、ここは、目黒川からながれてくる天王洲運河に面している公園と緑地である。植栽は高木主体だが、どうやら、今はサトザクラ6本は健全に育っているようだ。十分、花見の期待に応えているようである。ここを含めて外周の緑地は、今年の夏の水やりが大変だろう、と想像する。
 ただし、維持管理費が厳しいせいなのか、全般的にきめ細かいメンテナンスがなされていないように見える。特に緑地の中は言うに及ばず、ペーブした目地部分からの雑草を放置するのはいただけないだろう。

     
     
     
     
     
     

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天王洲アイルを歩く2--シーフォートスクエア

2010年08月30日 03時51分51秒 | 天王州アイル Project
この間、天王洲アイルを歩いた。
 その第二弾、シーフォートスクエア をどうぞ。東京モノレール・天王洲アイル駅のあるエリア、銀河劇場もある。
 
 ここは、京浜運河と天王洲運河に囲まれたところ。天王洲アイルのなかでは、一番の地域の景観スポットであり、魚や野鳥など多様な生態系を楽しめる場所である。

 緑地全体の管理では、どうも高中木の手入れまでしか目が行き届かない模様だ。運河沿いのパーゴラのつる植物の切り詰めや間引き作業がなおざりにされており、その足下はうす暗い。ここはプロムナードのはずだが、ちょっとおもわしくない。植物にとって微気象が厳しい中で、ここでのつる植物の配植は成功しているのだが、どういうことか、管理技術が不明なのだろうか。
 また、ボードウォークに連なる京浜運河側の単独の緑地にある、さるすべりは気息奄々の状況を呈している。早く、ケアが必要だ。

 ほかに、気になるのはモノレール軌道下緑地の管理だ。歩道からの視線が悪すぎないか。
 規制があるにせよ、樹木の芯どめをすればいいという訳ではない。外観、地形や緑地をグロスで考えていかないと、単なるヤブ化された雑種地になる恐れがある。
 天王洲アイルのなかでは、ここ、シーフォートスクエアには入れ替え制の花壇が6か所あったのだが、管理予算の縮減のせいか、その跡が放置されている。特に緑地内の清掃はなされているようだが、しかし本来、生き物である植物の基盤として土の地肌のむき出しがいいわけがない。ここは建物内部ではない、不自然極まりない。緑地は地表をグラウンドカバープランツなどで被覆するのが本筋である。
 ところで、塩害予防の樹冠自動散水装置は今でも起動されているのだろうか。

 しかし、今年は、ここ数年来の夏の渇水にもめげず衰弱している樹木は見当たらない。20年弱の年数をかけてこの地盤や気象になじんできたということか。わたしたちは、施工直後から5年ぐらいまでは数人で手分けして散水をおこなったもの。たしか、一週間に一回、半日かけての頻度だったか。

     
     
     
     

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  天王洲アイル

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天王洲アイルを歩く1--JALビル

2010年08月28日 05時26分50秒 | 天王州アイル Project
この間、残暑厳しきある平日の午後、わたしはいそいそと、天王洲アイルを歩いた。
 まずは、JALビルディングからどうぞ。

 ここは日本航空本社ビル、地下部に東京都が運営する東京臨海高速鉄道の天王洲アイル駅が入っている。わたしには、駅の開業セレモニーにも参加した記憶がある。
 その後の緑地の経過は、天王洲アイルの中では比較的に良好な状態に保たれているようだ。緑地内の地表散水も役立っていると聞く。樹冠散水装置も有効に機能させているようである。
 ここには天王洲アイルの中では特に、もとめられた航空会社の意匠や景観のデザインコンセプトにより、かなり多種多様な植栽が複層して見られる。きわめて珍しい種類の樹木が多いのだが、来訪者には気づいてもらえるかどうか。
 ガーデニングや植物好きには、発見が多い緑地かもしれない。
 その活着の度合いを見ると、ジャカランダは成功し火炎樹は×、ライチ(レイシ)は辛うじて育つ。北米原産のストローブマツやテーダマツは旺盛な成長を見せる。イタヤカエデ、サトウカエデ、ノルウェーカエデの北方系樹木のカエデ類もOKである。

 写真は、京浜運河と公園や掛け替え工事中の橋のそば。敷地内の地区公園であるが、植栽地の厳しい生育条件を検討した結果、晩秋の頃、北海道の十勝の国有林から探し出して植えた 「エゾヤマザクラ」が昨年の台風でやられて根元でカットされていた。3本減か、残念である。
     

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  天王洲アイル

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天王洲アイルでお会いしましょう--extra版3

2009年04月25日 06時28分07秒 | 天王州アイル Project
時候は、‘穀雨’も20日に過ぎた。
  先進的な都市景観とは言いながらも、人工的な海辺の街に小さくてもいかに自然が息づいているか、いかに変遷しているかがテーマでしょうか。
 ということで、以前から、天王洲アイルでの見学会というか、OFF会のお知らせをしてきましたが、中止のお知らせです。
 理由は、業務多忙に加えて、IT・デジタル世代が過半数を占めていきつつあるこの軽佻浮薄な社会情勢にわたしの気力が耐えらなくなり、やむを得ずこの処置になります。従来から、まず自分の目で見て皮膚感覚・肌で感じて、人の受け売りの知識ではなく自分の頭で考えて自分の足で生きていくというのがわたしの考えです。一時の感情、要領、調子の良さなどは忌避してきた、アナログ人間です。
 そんなこともあり、今後も、この [天王洲アイルProject]カテゴリーで雑感や技術秘話を書き込んでいきますので今後ともよろしく願います。
 
 今までの内容は、当画面の左側のカテゴリーの項目をクリックして見ることができます。関連の記事・天王洲アイルProject
 現在の状況はどうなっているか、下のサイトをクリックしてみてください。
     天王洲アイル

◆◆建築設計、コンサルタント、ランドスケープデザインの事務所の方々へ◆◆◆
【手元の参考資料】
 ・「天王洲アイル・メモランダム 平成14年 3月28日発行 事業主へ提供」
 ・「天王洲アイル・品種名調査報告書(サクラ・ツバキ・オリーブ)平成13年 9月発行 事業主へ提供」
【出版書籍】
 ・「東京人- 東京湾ウォーターフロント特集号 緊急増刊 昭和62年10月1日発行 (財)東京都文化振興会」
 ・「新建築- 都市空間へ-RIAの計画と技法 臨時増刊 平成 8年11月発行 ㈱建報社」
 ・「都市再開発- 建築計画・設計シリーズ32 平成 8年11月10日発行 ㈱市ヶ谷出版社」

 ほかに、天王洲アイル開発計画に関する建築設計図書・その後の経過等の資料など、お問い合わせ、ご質問に際して、連絡方法は下段のコメント(0)をクリックするか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォーム、メール等でお願いいたします。
        
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天王洲アイルでお会いしましょう--extra版2

2009年04月07日 05時55分25秒 | 天王州アイル Project
桜花爛漫の春、なにも言うことはない。明日の4月8日は灌仏会、花まつり。御釈迦様の生まれた日だ。

 ここでは、天王洲アイルでの見学会というか、OFF会のお知らせです。
 先日来から一連の関連記事をUPしたことを機に、この地での案内とフィールドワークを兼ねてOFF会を開催をいたしたい。このことを、これからブログをはじめとしてメール・HPで呼びかけをしています。また、その経過を続報します。
 先進的な都市景観とは言いながらも、人工的な海辺の街に小さくてもいかに自然が息づいているか、いかに変遷しているかがテーマでしょうか。
 
 時期は八重桜が咲き平戸・久留米ツツジが満開、運河での水鳥、つばめなどの野鳥が群れをなし飛来する頃、4/19  or 4/26(日曜日)の日程です。一日のうちの午前か午後の2,3時間程度の設定。スタート地点、集合場所は東京モノレール線天王洲アイル駅改札口か、またはJALビル前広場でどうでしょうか。
 今のところ、わたしの知人では、ブログですっかりおなじみになった横浜の若いママ a.chieさんとそのお友達、それに都内中野区に在住の20歳半ばの新任の高校の先生、と40歳代の独立したばかりの足立区内の造園業の各男性の参加が予定しています。
 解説資料は少し用意しますが、できればわたしのブログのプリント、または下記のH・P内記事を印刷し持参してください。参加する実費、資料代のことは解散時にその場で清算します。むろん、それにこだわるつもりもなく、その時の状況次第ではお預かりしない場合もあります。
 明るくにぎやかにやりましょう。
 この集まりは、老若男女問わず不特定多数の参加者歓迎でいいのですが、マナー的な一面もあり、とりあえず事前にメール、連絡をください。動植物学、コンサル・設計業種の専門の業界関係者も、もちろん大歓迎です。
 どうぞ、皆さん、お誘いあわせてご参加ください。
 
 今までの内容は、当画面の左側のカテゴリーの項目をクリックして見ることができます。関連の記事・天王洲アイルProject
 現在の状況はどうなっているか、下のサイトをクリックしてみてください。
     天王洲アイル

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【手元の参考資料】
 ・「天王洲アイル・メモランダム 平成14年 3月28日発行 事業主へ提供」
 ・「天王洲アイル・品種名調査報告書(サクラ・ツバキ・オリーブ)平成13年 9月発行 事業主へ提供」
【出版書籍】
 ・「東京人- 東京湾ウォーターフロント特集号 緊急増刊 昭和62年10月1日発行 (財)東京都文化振興会」
 ・「新建築- 都市空間へ-RIAの計画と技法 臨時増刊 平成 8年11月発行 ㈱建報社」
 ・「都市再開発- 建築計画・設計シリーズ32 平成 8年11月10日発行 ㈱市ヶ谷出版社」

 ほかに、天王洲アイル開発計画に関する建築設計図書・その後の経過等の資料など、お問い合わせ、ご質問に際して、連絡方法は下段のコメント(0)をクリックするか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォーム、メール等でお願いいたします。
        
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天王洲アイルでお会いしましょう--extra版

2009年03月21日 22時40分55秒 | 天王州アイル Project
いよいよ春も本番。巷では、悲喜こもごもの時節の気配がただよう頃になった。
 わたしは怪しいものではありません。もうすぐ60歳になろうかという、実態は年齢不詳?の好奇心旺盛な単なるおじさんです。当ブログをご覧になったらお分かりのように、植物が好きで好きで、今にでもそれで一生を棒に振ろうか!、という人生を送っているものです。そこで、天王洲アイルでのOFF会のお知らせです。

 天王洲アイルでは年がら年中イベントがあり、スプリングフェア、夏祭り、花火大会、収穫感謝祭、クリスマスがあります。それに、近接する運河では納涼船などの屋形船が往きかう水辺の景観スポットです。
 わたしは十数年前にこの天王洲アイルプロジェクトに関係してきましたが、先日から一連の関連記事をUPしたことを機に、この地での案内とフィールドワークを兼ねてOFF会を開催をいたしたい。このことを、これからブログをはじめとしてメール・HPで呼びかけをしていきます。また、その経過を続報していきたい。

 時期は八重桜が咲き平戸、久留米ツツジが満開の頃、やがて来る薫風香る春先の 4/18,19  or 4/25,26 の日程です。一日の午前か午後の2,3時間程度の設定。スタート地点、集合場所は東京モノレール線天王洲アイル駅改札口か、またはJALビル前広場でどうでしょうか。参加する資料代としては¥1,000.程度をご用意ください。解散時にその場で清算します。明るくにぎやかにやりましょう。
 天王洲アイルは商業施設であり、屋外、運河の水際は公開空地になっており自由に利用できます。施設内はスカイウォーク(空中回廊)で巡る。休日にはもしかしたら、映画・TVの撮影ロケ現場に遭遇する場合もあるかもしれません。またビルマ、上海料理など、実はグルメ向きの店もあるんですよ。
 とりあえずメールをください。皆さん、お誘いあわせてご参加ください。
 
 今までの内容は、当画面の左側のカテゴリーの項目をクリックして見ることができます。関連の記事・天王洲アイルProject
 現在の状況はどうなっているか、下のサイトをクリックしてみてください。
     天王洲アイル

◆◆建築設計、コンサルタント、ランドスケープデザインの事務所の方々へ◆◆◆
【手元の参考資料】
 ・「天王洲アイル・メモランダム 平成14年 3月28日発行 事業主へ提供」
 ・「天王洲アイル・品種名調査報告書(サクラ・ツバキ・オリーブ)平成13年 9月発行 事業主へ提供」
【出版書籍】
 ・「東京人- 東京湾ウォーターフロント特集号 緊急増刊 昭和62年10月1日発行 (財)東京都文化振興会」
 ・「新建築- 都市空間へ-RIAの計画と技法 臨時増刊 平成 8年11月発行 ㈱建報社」
 ・「都市再開発- 建築計画・設計シリーズ32 平成 8年11月10日発行 ㈱市ヶ谷出版社」

 ほかに、天王洲アイル開発計画に関する建築設計図書・その後の経過等の資料など、お問い合わせ、ご質問に際して、連絡方法は下段のコメント(0)をクリックするか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォーム、メール等でお願いいたします。
        
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技術資料・植物維持管理の方向と海辺周辺の自然環境--天王洲アイル⑨

2009年02月10日 05時44分05秒 | 天王州アイル Project

この天王洲アイルのシリーズは1月22日から始めて10回目になりましたが、今回でひとまず終了します。なお、ある方の要望もあり、不確定ながら現地での見学会を催す予定です。季節は、やはり、5月連休前後の青葉繁れる頃になるでしょうか。その時はここでは触れていなかった建物内部の紹介もおこないます。
 いずれ、このブログにてお知らせしますのでご参加ください。興味のある方々はご連絡をください。

この文章は過去10余年にわたって緑のメンテナンスを、造園業者任せにせず当時の社員である作業員を使い直接おこなってきたもののレポートである。それに、まわりの都市、水辺の自然景観、微環境の経年変化を言及した。オリジナルな発想のもとにおこなってきたが、関係する担当者各位にとって、植物の維持管理の業務の上で、なんらかのヒントが得られれば幸いである。

 --植物維持管理の方向について--

 わたし自身にとって植物の維持管理業務を本格的に担当したのは天王洲アイルが初めても同然であったが、それなりの努力をしてきた。しかし改めて今おもうに、植物に目の前でさわって扱えるというのもこの造園業界では意外にも稀有なことに属するとおもわれる。毎年、樹種ごとおよび単木ごとの成長量がまじかに目視で確認できる。こういうふうに自然を相手に日常的に植物管理ができるというのはそんなに多い仕事の機会とは言えないだろう。貴重な経験である。

 【維持管理業務の考え方と作業ローテーション】
 日本は一年を通じはっきり春夏秋冬の四季が明瞭であり、その季節の移ろいの中に人間のくらしがある。旧暦の太陰暦にもとづく作業設定の区分はそれと密接に結びついている。そしてこのことは植物にとり、栽培・ 育成上の目安として作業暦である農事暦がこのカレンダーを基本に作業計画が立てられていることによって証明される。これは昔からの周知の事実とされている。この着眼点は植物と自然現象と人文環境に原点を持っており見過ごせない。太陰暦は日本人独特の生活感情を自然のなかで表現しており、植物の管理・ 栽培のための作業時期、それに鑑賞時期もあらわしている。
 維持管理計画の作業時期、作業ローテーションの設定は旧暦の太陰暦にもとづき農事暦を援用している。したがって作業時期は一年を通じて、季節変化による植物の成長に準じ 第一期・ 第二期・ 第三期・ 第四期と設定される。維持管理作業の日常業務は除草・散水・緑地内清掃があり、定期的な業務は管理範囲にもとづき作業頻度・作業量の多寡に対応した剪定/ 刈込み・芝刈り・目土かけ・施肥・薬剤散布がある。
 この場合わたしたちにとって、植栽時の適地適期の可否、施工技術は問えないが、一般的に言って都市の緑地管理には植栽工事に比し竣工後の無管理が多く、しかも実施された場合維持管理作業のなかでウェイトを占める剪定内容に無雑作、無頓着なケースが少なからず見受けられる。樹種ごとに異なる剪定技術と植栽地ごとにふさわしい剪定樹形といろいろな剪定方法がある。公共工事の植栽樹木はおもに自然樹形のものが多用される。その場合、生長を止めることと、邪魔になる樹幹・枝葉の切除と、罹災した樹木のケアを剪定作業の第一目的にしている傾向がある。道路工事である街路樹の場合は交通災害を避けるため、また公園の場合はヤブ化をを防ぎ住民の快適な利用を保持するためである。言うならば、それは物理的に彼我それぞれの損傷を予防的におこなっているに過ぎない。都市の生活空間である街路と広場において、人々の交わり合う場所のなかで良好な植物景観を保っているのはほんのわずかである。植物の経年的な自然の遷移をサポートし、その都市の快適なオープンスペースを実現するとしたら、管理上の課題として以下の点が重要であるとおもわれる。
 ①植物の生きた知識による管理上の技術・管理作業頻度の適正・コスト。
 ②気象災害による被害樹木の復旧・軽減等の緊急作業。
  ③植物景観的にセンスのある維持管理作業を心掛ける。
 ④緑地の生物・小動物の棲み家としての生態系の環境保全を考慮に入れる。

 【発生材のリサイクル・補修と運営体制】
 以上のように、これからはいかに緑の特性を生かしたメンテナンスプランを取り込むか、試行錯誤をくりかえしながらも、新しい視点から緑の都市空間における景観の再生と成熟を目指していく必要がある。
 天王洲アイルでは処分費用の低減と発生材のリサイクルを重視した。緑地内を清掃するという従来の考えをやめて、むしろ落ち葉, 剪定枝葉を敷きつめている。それは、マルチングにより緑地土壌の乾燥防止と腐殖分の供給のためである。
 ほかに自家製の堆肥の製造をおこなった。地中にボックス状に穴を堀り剪定枝葉を積みかさね, その間に米ぬかを混ぜ散水しブルーシートで密封する。完熟するまで切り返し作業をおこない完成する。この肥料は有機性堆肥となり冬期の元肥となる。
 また、予想していなかった新たな作業としては根元部分の締結箇所である地中支柱バンド(商品名: ㈱東邦レオ‘グランドサポート') の切断をした。モリシマアカシアの株元・根鉢が締めつけによる伸根不良が原因で枯れが確認され、あわてて天王洲アイル全域をチェックしその処置をおこなうことになったものである。
 その後、天王洲アイルは当初の計画時にビル風の影響を見込みながら、その年ごとの通年の気象の変化とともに管理業務のなかで生育状況を見続けて来た訳だが、シーフォートスクエアの京浜運河に面した東北端部とJALビルディングの京浜運河と天王洲運河の合流点にある南東部の緑地は、天王洲アイルの全体のなかで最も風が強い区域であり、したがって樹木の支柱は半永久的にはずせない。ここは風の集中発生時は来訪者にとっては勿論、植物にとっても厳しい植栽地である。
会社としてここの維持管理の開始直後は各作業ごとに業者に発注していたが、施主の要請もあり、平成 5年 6月15日付けで作業形態を当社の作業員を使っての直営方法に切り替えた。施主の意向をダイレクトに伺いながら、効率の良い作業運営が可能になり結果的に好判断であった。常駐作業となり緊急時にも即応できる。作業員に対する技術教育とともにその運営体制づくりをおこなったものである。

 【都市空間における新たな緑地景観の再生と海辺周辺の自然環境】
 こういう植物を10年という長い期間にわたり、生物学的関心で樹木の移り変わりを追跡しているが、そういう経年変化の視点から色々な面白い知見が得られたとおもう。例えば、造園樹木にリストアップされている中でも植生的に雑木類に区分されるものがある。いわゆる雑木林という野性の樹木が潮風に弱く、経年的に樹勢が徐々に衰弱する現象が見受けられる。そのなかで、特に難しい樹木の病気として、やまもものこぶ(癌腫)病・さくらの根頭癌腫病があり、また新病害として学会から発表されたほるとのきの萎黄病は伝染性のファイトプラズマ(細菌の一種) によるものとされが、いずれも完全な治癒に至っていない。
 現況の植生を調査するとおびただしい草本植物の帰化した雑草の侵入がみられる。実生樹木については、風散布種として あきにれ.  いろはもみじを別にしたら、その内訳は種子の落下による重力散布種に該当するのは、ほるとのき.  つばき.  なんきんはぜなど区域内に見られる植栽樹木がほとんどである。鳥散布種の場合は、区域外の例えば かくれみの.  くすのき.  くろがねもち.  とうねずみもち. やつで.  あかめがしわ. あおぎり.  えのき.  えんじゅ.  やまぐわ他が出現している。天王洲アイルに飛来する鳥類の場合,おおむね運河対岸の東京水産大学他の樹林が小さなコロニー(集団営巣地) になっており、野鳥に対する種子供給源となり当エリアに侵入し発芽したものとおもわれる。食餌木と鳥種の相関関係については、留鳥である すずめ. ひよどりの採食行動が採餌量の豊富な状態で適しており最も個体数が多いものとおもわれる。
 一般的に言って、花粉による交配作用を含め、そういう生態系の一面である、植生的に繁殖して形成された都市の各樹林の実態を見るとは小規模で連続しておらず、街路樹や個人住宅の庭木の植栽樹木が多用されている現状ゆえに、本来の関東の雑木林を植生的に構成する種組成が見られないことになるとおもわれる。
 この高浜運河には目黒川が注ぎ込んでいるが、周辺の運河一帯は塩水と淡水が混じり合う汽水域を形成し種々の魚類が生息している。たとえば、 すずき. ぼらなどが集団で回遊しているのを見ることができる。運河内の水面は海につながる潮の干満作用に流され, 梅雨もあけるとクラゲが浮かんでくる。雨が降らない日々が続くと、魚が水上でジャンプ(ライズ) する姿が見られる。留鳥のかもがブループで棲みつき泳いだり潜水してえさを取っているのを見かける。秋の長雨が終わると、渡り鳥の ゆりかもめ. 海鳥の うみねこが群れをなし飛来する。翼を広げて飛びホバリング(停空飛翔)をくりかえすすがたが見られる。天王洲アイルで一年を通じ, よく観察される場所は京浜運河と天王洲運河の合流地点であり、潮の満ち干によってあらわれる干潟には水棲のえさが見つけやすいことによる。
まわりの運河と緑地が相関して、ここには様々な鳥類の生息がみられる。多く見かける鳥類の個体数は、すずめ. ひよどり. どばとの順である。水鳥は、ほしばじろ. かるがもが多い。営巣行為をする鳥は現在のところ、 はしぶとからすのみ確認されている。

 【天王洲アイルの街と集客効果の状況】
 この天王洲アイルの上空は、羽田空港への進入、着陸コースにあたり晴天時には飛行機の飛ぶのが望見される。また運河は、見物客で人出が増える花火大会、夕闇に運河を行き交う納涼船、と解放感溢れる臨海の都市の空間になっており、夏場の風物詩となりつつある。一方、商業施設での代表的な夏祭りをはじめとする各イベント・セールのスケジュール、芸能・芸術鑑賞の場としての劇場・アートスフィア(新・天王洲劇場)の催し物がある。
計画段階では、ここの外部空間は公開空地として不特定多数の来訪者が見込まれており、その利用者にとって導線としての園路、休憩・散策のための機能をもった空間が期待されている。現在、テレビドラマ・CMの商業写真等のマスメディアの撮影のロケ、または愛好グループの写生会の場面を提供したり、水辺の景観・植物の開花を撮影目的としたカメラ持参の植物愛好家が見受けられる。
 天王洲アイルのアクセスは近年便利さを増し、平日は近所の幼稚園児、精薄者の野外学習に手頃なロケーションとして利用する目的を持った人達で占められており、週末、休日は若いカップル, モノレール沿線に住む家族連れなどがリピーターとして利用している。                  以上
    〈天王洲アイル・メモランダム--植物維持管理p21-p24所収 H14/3/28〉
 
 現在の状況はどうなっているか、下のサイトをクリックしてみてください。
     天王洲アイル

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【手元の参考資料】
 ・「天王洲アイル・メモランダム 平成14年 3月28日発行 事業主へ提供」
 ・「天王洲アイル・品種名調査報告書(サクラ・ツバキ・オリーブ)平成13年 9月発行 事業主へ提供」
【出版書籍】
 ・「東京人- 東京湾ウォーターフロント特集号 緊急増刊 昭和62年10月1日発行 (財)東京都文化振興会」
 ・「新建築- 都市空間へ-RIAの計画と技法 臨時増刊 平成 8年11月発行 ㈱建報社」
 ・「都市再開発- 建築計画・設計シリーズ32 平成 8年11月10日発行 ㈱市ヶ谷出版社」

 ほかに、天王洲アイル開発計画に関する建築設計図書・その後の経過等の資料など、お問い合わせ、ご質問に際して、連絡方法は下段のコメント(0)をクリックするか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォーム、メール等でお願いいたします。
        
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技術資料・試験植栽計画--天王洲アイル⑧

2009年02月08日 05時22分43秒 | 天王州アイル Project

 ここでは、天王洲アイル植栽計画を立てるに際して事前におこなった、20数年前の耐潮性樹木に関する試験植栽計画研究のあらましをUPします。むろん、このこと自体民間では珍しいことである。
 なお、現代はWeb面でコピーアンドペーストの簡単な世の中、この文章の転載を希望される方はできる限りご連絡ください。
 現在では色々な実験・栽培経験、植栽施工履歴データなどで海浜地区の気象の解明がなされてそれに適した樹木、好ましい配植プランが分かってきている。
 天王洲アイルには、休日ごとに植物愛好家がカメラを持って散策するリピーターもいる。そのなかでも、なんどかこの業界の植栽計画担当者が訪れているようだ。この天王洲アイル植栽計画が多少なりとも業界で認知され、その後の東京湾沿いの海浜開発計画に活かされているものと思う。

  試験植栽計画 ──耐潮性樹木の調査, 研究──

 【 背景 】
 耐潮性樹種の選択範囲の可能性を探る目的で試験植栽の必要性を感じて、 ㈱アール・アイ・エーのS氏と手を尽くして東京湾周辺に試験地の場所を探した。最初の候補地はセイタカアワダチソウの繁茂する江東区東雲の某ゼネコンの管理する遊休地に、二番手の候補に大井競馬場があった。その敷地内の一角は競走馬のトレーニング用に設けられたもので最近山砂で埋め立てたばかりであり、植栽基盤として好条件のロケーションである。境栽垣の植栽工事を無償でおこなうとの条件で数年間その一部を借りることになった。

    1. 試験植栽の概要
   ・予算
         ¥ 5,000,000
   ・期間
         平成元年 9月 → 平成 4年 9月
   ・所有者
         東京都競馬㈱
   ・協力業者
         芝茂造園建設㈱/ ㈱富沢造園
   ・場所
         大井競馬場内運河沿い緑地 ---- 東京都品川区勝島 2丁                        目地先
   ・方位
         試験地は東京モノレール軌道に隣接した敷地である。位置的に
         東方向へ平和島運河に交差している京浜運河があり、その方
         角に都立大井埠頭中央海浜公園が対面し、それを飛び越えると
         東京湾に直面する。
   ・面積
          1,212.27 ㎡
   ・樹種
     * 数量-- 59種  483+α本
        * 高木
           特殊樹  1種  1本 ワシントンヤシ
           常緑樹  8〃  17〃 アラカシ クスノキ タブノキ ホルトノキ
                  トウネズミモチ マテバシイ モリシマアカシア フサアカシア
           落葉樹  12〃  29〃 エノキ ケヤキ ネムノキ メタセコイア
                 モミジバフウ ナンキンハゼ ハナミズキ アキニレ イチョウ
                 エンジュ オオシマザクラ トゲナシニセアカシア
        * 中、低木
           常緑樹  13種 260本  イヌツゲ イヌマキ イチイ キンモクセイ
                 サザンカ ヒイラギ マサキ ヤブツバキ アベリア クチナシ
                 ツツジ類 ヒペリカム ボックスウッド
           落葉樹  11〃 170〃 ムクゲ エニシダ キソケイ
                 タニウツギ ドウダンツツジ ヒュウガミズキ ボケ
                 ユキヤナギ レンギョウ ヤマハギ ヤマブキ
        * 地被、蔓物
               8種   株  コトネアスター ツルシキミ アガパンサス
                 マツバギク タマリュウ ヘデラ類 シバザクラ コウライシバ
        * 推奨木
               6種  6株  アセビ カラタチ キャラボク ナワシログミ
                 ハマナス フヨウ                                     
   ・配植方法
      * ホームベース(野球の) 形の植栽地  [40,000×20,000] + [(40,000+15,000)×16,500×1/2]
      * 縦横5.0mピッチ 客土量--東京都建設局仕様 防潮ネット( 一部)
        cf. 蒸散抑制剤 化成肥料  ケイ酸肥料
        * 組合せ
        土壌改良剤 無施用・バーク堆肥・バーミキュライト+パーライト・ピートモス+保水剤 → 5パターン
        支柱形式  → 4パターン
   ・気象観測機材
      * 百葉箱
       * 長期巻自記温湿度計
        * 風向風速計
        * 最高最低温度計

   ・生育状況調査項目
      * 気象状況   →
      * 樹木形状計測 →樹木計測
      * 枯損状況 →生育状況

    2. 試験植栽の目的
 わたしは造園設計を業務としてウォーターフロントのあるプロジェクト(品川区内)に関係してきた。植物にとって難しい海浜植栽の可能性についての調査、研究をおこなった。従来の計画では厳しい環境圧(気象害)に対し防風、飛砂防止の目的を持った機能植栽が多くなされている。その多くの植栽計画はしばしば単調で古典的なデザインに見受けられる。
 この調査、研究ではプロジェクトの性格上、つまり快適な海浜の都市景観を創出する目的でプラザ~プロムナードに修景的な意匠を強調し、なおかつ機能植栽の面を併せもつ自然風の植栽計画がもとめられた。

    3. 海浜植栽の現況
 東京湾周辺の植栽環境を現地に踏査してみた。東京都港湾局. 建設局関連では、湾岸道路沿い、13号地.各埠頭公園、海上公園、臨海水族園にスポーツ施設、 そして民間では浦安の東京ディズニーランドおよび近接した各ホテル群などである。その結果言えることはすべて埋立て地の用途にかなうようにするため、その地上部の構造物、施設を保護する目的の機能植栽であるということである。樹種構成の内容はトウネズミモチ・マテバシイ・ヤマモモ・シイノキなどの早期緑化の目的をもつ樹種であり、密閉植栽用樹種である。このことを配植計画の視点で見ると、求められている『緑』は無機的に機能的にあるものであり必ずしも人々を楽しませ寛がせるものではない、と指摘できる。一方、東京ディズニーランドの計画はこの限りではなく、敷地外周部分に防風的な「土塁」を築いておりそれが効を奏し、樹林状に植物を配したアミューズメントゾーンでは、多種多様な樹種構成による配植と単木等を整形剪定技術で仕上げたトピアリー、刈込み等で植栽目標の修景性を得ている。
                              
    4. 試験植栽と植栽計画
 試験地は当プロジェクトに酷似した海岸線より2 ㎞、京浜運河に面した埋め立て地内に1,212.00㎡の区画地に設けており、時間の経過は平成元年9月から3年にわたろうとしている。
 樹種の選択には高木から地被、草花までの成木59種を選んだ。開始植付け時期に堪水等の問題が発生し不充分な面もあるが、これからの天王洲アイル植栽計画の上では参考になり得たとおもわれる。
 樹種面では、落葉性高中木として、サルスベリ・ネムノキ・アカバナエゴノキ・ムクゲの花木、常緑性樹木はホルトノキ・モリシマアカシア・オリーブ・フェイジョアなどの暖地性の厚葉物がこの東京地区で順調な生育をしている。蔓物の場合はどんな樹種でもだいたい良好であるが、初期成長と吸着誘引を考慮すると人為的に栽培した育成伸長品よりポット苗にすべきであり、その方が風の影響を逃れることができる。低木、地被は乾燥害に留意が必要である。またこれは試験の最中に気づいたことだが、耐潮性樹木とは道路沿いの路傍植栽樹木と類似していることがわかった。
 高木の配植は計画地内に街路樹のパターンにてアキニレ・シイノキ・ホルトノキを80本ほど,地中支柱にて施工している。
 潮害は基本的に風が仲介して起きるものであり、海には海風という局地風があり海浜地域に無風状態のケースはあり得ない。それに加えて季節風の影響を一年を通じてを考えた場合、冬期の北風による乾燥害・寒害、3月~5月の南東風による樹木の幼芽の生長阻害、9月以降の台風による物理障害などが主たるものであり、それに樹木の生理が関係してくる。
 過去の事例では海浜地域の土壌の場合は、痩悪土が多く見られ保水性・保肥力が劣りしばしば水収支のバランスをくずして枯死に至らしめる例が多い。
 わたしはこの調査、研究にあたり数種類の資料を参照したが、結果としておおむねそのデータを首肯するものである。このプロジェクトは天王洲アイルを訪れる人々を楽しませるデザインコンセプトを持った植栽計画ということでスタートした。既に工事は完了し、その後の植栽管理業務として樹冠散水、補植作業を継続的に行っている。                        以上 
 現在の状況はどうなっているか、下のサイトをクリックしてみてください。
     天王洲アイル

◆◆建築設計、コンサルタント、ランドスケープデザインの事務所の方々へ◆◆◆
【手元の参考資料】
 ・「天王洲アイル・メモランダム 平成14年 3月28日発行 事業主へ提供」
 ・「天王洲アイル・品種名調査報告書(サクラ・ツバキ・オリーブ)平成13年 9月発行 事業主へ提供」
【出版書籍】
 ・「東京人- 東京湾ウォーターフロント特集号 緊急増刊 昭和62年10月1日発行 (財)東京都文化振興会」
 ・「新建築- 都市空間へ-RIAの計画と技法 臨時増刊 平成 8年11月発行 ㈱建報社」
 ・「都市再開発- 建築計画・設計シリーズ32 平成 8年11月10日発行 ㈱市ヶ谷出版社」

 ほかに、天王洲アイル開発計画に関する建築設計図書・その後の経過等の資料など、お問い合わせ、ご質問に際して、連絡方法は下段のコメント(0)をクリックするか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォーム、メール等でお願いいたします。
        
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JALビルの周り--天王洲アイル⑦

2009年02月05日 06時14分54秒 | 天王州アイル Project
時々
 天王洲アイルのしんがりは ≪JAL本社ビルディング(JALビル)≫である。右奥が高速道路横羽線に東京モノレール軌道、ビル左側に接続しているのがスカイウォーク(空中回廊)である。なお、前面の都道18号線の地下部分にりんかい線の ≪天王洲アイル駅≫がある。

 ここは天王洲アイルの南端部、地区公園も兼ねた広場、JALの鶴丸マークを形象化したステンレスとピアノ線を編み込み先鋭的なデザイン工作物である。リング状に樹高8.0~10.0mのエゾヤマザクラ11本を植栽した。施工時掘削すると数か所に地下水(海水)が浸み出し、正直なところ活着に往生したものだが、今は本来の生命力で復活している模様でうれしい。



 この植栽計画では、JALの国際航路便のある世界の国々・都市を代表するもの、あるいは原産地となる樹木を植栽プランに取り入れた。

 これは、ジャカランダとライチです。
      
  
《建築概要》
工事名: 品川共同ビル
建築主: 菱光倉庫㈱.グローバルビルディング㈱ 
敷地面積: 11,734.45㎡
工 期: 平成 5年10月19日→平成 8年 6月30日
建築設計: ㈱アールアイエー
施工:  鹿島建設㈱他JV22社 外構: 鹿島道路㈱
当社(第一造園土木㈱):植栽設計・施工

○植栽計画○
 《コンセプト》
 平面的な建築計画では敷地の中に紡錘状の建築物を流線形に配置し, 外構計画として飛行機の機体をかたどった意匠になる遊歩道, モニュメントが配置され緑地スペースが決められた。天王洲アイルのなかでこのビルは単独に一棟のみ南端部に位置しているが, 海浜に沿った, 植栽地の条件として気象上, 風の影響を受けやすいものと判断した。植物の生育面の考え方として京浜運河側は亜高山地帯と捉えて樹種を決め, また後背の運河に対し緩衝林を設けるなどの目的, 緑地の配植方法は樹林を階層的に構成させており低木. 地被類は密植を旨とした。緑地に使われる樹木はJAL( 日本航空) が世界中に乗り入れている定期航路先の国々をシンボルまたは原産地とするもので組み合わせている。のちほど, 施主の意向で日本の各県の県木も加えた。
 植栽計画のコンセプトとしてメインは, 小動物のための食餌木を含みかつて日本の田園の日常風景を構成していた樹種. 小果樹を多用している。それによって結果的に樹林に野鳥を呼び込むことになり, 工事完了後, 財日本野鳥の会の指導で棲み家である巣箱の取り付けをおこなう。
・・施工後のひとこと・・
 * コンクリート護岸をはさみ京浜運河に接している緑地は1mほど掘ると水が滲みでる場所である。地区公園 9号付近の大径木のえぞやまざくら 2箇所に湧水があり, 植え穴の下部に現場の緊急な判断でバラストC-40を投入し, 塩ビ管を地表まで数個立ち上げて客土を通常の仕様で上部に埋め戻した。根系部に対し, 塩水の毛管現象による接触. 浸透害と土壌内の呼吸不足を防ぐためである。
 * ギンネムは成長は速やかであるが, 耐風性がなく枝折れ被害になりやすく, ポプラと似た特性をしめす。
 * 小果樹の結果状況は各年ごとに豊凶差が見られるが,ほぼ予想したとおりと言える。
 * ヴィンカ. ミノールは開花時期は菫っぽくカーペット状で良いが, 被覆性に難点があり,大面積には利用しにくいだろう。ヴィンカ. マジョールよりも弱い性質である。
《工事概要》
植栽工程; 平成 年 月~平成 8年 6月           
受注工事金額: 7,700万
協力業者: 王子緑化㈱ ㈱湘南グリーンサービス ㈱イリテック
材料業者: 王子緑化㈱    
敷地面積: 11,734.45㎡
施工範囲: 植栽工 客土工 樹冠散水・地表ドリップ散水設備
緑地面積: 自己敷地; 2,202.89㎡
 地区公園9号:約715.0㎡(緑地177.8㎡) 未成→地区公園8号約460.0㎡  

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