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うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

雪の古里

2012年01月29日 07時39分40秒 | わたしの日常です。

 先日、身内に不幸があり、急いで帰郷した。わたしには、何年振りか、そう思い起こすのももの憂い。
 正午過ぎに晴天の千葉から、前日に着いた駅では雪降りの薄暮であった。その晩には積雪7センチくらいか、地元ではこの冬はじめての大雪、氷点下7℃を記録、この気温は数年ぶりだという。

                    

           

            
  ≪撮影:平成12年 1月27日午後 3時半≫
 写真上で左クリックすると画像を拡大して見ることができます(タイトルバーの横の⇦ボタンで元に戻る)。

 わたしには、こちらでのこんな冬に生活していくことに、あらためて、自然を相手に農業という食糧生産をなりわいとする暮らしに難儀を感じる。白黒のモノトーンの背景の中にはかすんだ空気が満ちていてなんとなく心許ない、始終、空からは粉雪がちらほらと舞い、そして時に大きめの綿あめのような雪の固まりがおりてくる。
 寒色だけの世界、曇天の天気をうらめしく感じる。その季節はなんの仕事をしていたんだろう。たつきの厳しさ。わたしは、何十年前に生まれ育った地であるのに生きていくつらさのみを想像する。
 もはや、乗る新幹線や電車は移動するだけのもの、わたしには早い遅いの感覚でなくて単調に時間を移動するだけの無機質の道具だ。若いころの浮き立つ気分、旧知人に際会したり物見遊山の心境にはなれない。
 時間にすると、22時間30分の故郷滞在であった。あれ以来、わたしにとって無念と虚無と侮恨の日々、かれこれ1週間足らずの日時、為すべきことはとりあえず終わった。
      
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「表裏井上ひさし協奏曲」と編集者の犯罪

2012年01月17日 05時42分23秒 | 活字中毒の日々、そして読書三昧
今は寒い時期、21日の「大寒」に向けてますます寒くなる。それから以後は、徐々に徐々に春の暖かさがきざしてくる。
 正月休みは北杜夫の「楡家の人びと」を読み続けていた。その途中、わたしは以前から西舘好子さんの「表裏井上ひさし協奏曲」を何軒かの書店で探していて、その本を最近やっと入手し、ついつい一気に読んでしまった。初めは東北の田舎者と江戸っ子気質の二人の知り合ったいきさつ、そして夫婦生活、後半部分は売れっ子作家になった私生活のおどろおどろしい暴露内容であり、読了まで二日間かな。(この入手難について、わたしはひょっとして、版元や書籍流通の問屋レベルで自己規制していたのかなあ、と思ったほど。)
 文章は西舘さんの手なれた叙述で進んで行くのだが、その内容には家庭や家族のことで身につまされる部分が出てくる。人のなせる所業。小説家稼業は一般的に人格破綻者がなるもの、というのは本当だ。表向きは対外的に戦後の世界平和運動への啓蒙や参加を呼びかけながらも、その実態は残酷な夫婦間のDV、人権無視のオンパレード。わたしに言わせれば、なにが遅筆堂だ、井上ひさし自身の品性の下劣さにはあきれる。どうやら大作家にはこういう裏面が古来からありそうだが、小説や戯曲をつくることが仕事である場合おうおうにしてあることである。どんな職業であれ男が女に、このような非力な者に物理的な力を振るってはならないのだ。
 しかし、ここでは出版社に勤める担当編集者の犯罪を取り上げる。どんどん執筆させて本をいっぱい売らんかなという販売ポリシーで、新潮社、文藝春秋、講談社は夫婦間のDVをそそのかしその事実を陰湿に隠ぺいするのだ。わたしはなにも知的職業に従事するものが正しいことを標榜することに賛成するわけではなくて、どういう場合でも日常感覚から判断することにしている。
 どんな職業でも、“仕事だから”と言って(所詮、金儲けや出世のために)、それを免罪符にするのはご免だ。振り返るとわたしには、世の働き盛りの年代で、他人から仕事ができるとおもわれている人ほどその性向があるらしく感じる。卑近ないい方になるのだが、それなら他人に害を及ぼすのではなくて、わたしはみずからに責めを負わせることだろう。
 井上ひさしファンや読書好きが本のみを読んで単に読書感想を云々するのであれば、この西舘好子さんの「表裏井上ひさし協奏曲」の一読も併せてすすめたい。しかし、もともと、世の中はこのような虚構の世界で成り立っているのではなく、日々泣いたり笑ったりする生身の人間の暮らしで成り立っているのだ。

 わたしは、人形劇「ひょっこりひょうたん島」のNHKテレビ放送で育った世代。そのあと「四千万歩の男」など1,2冊は読んでいて「吉里吉里人」だけはぜひ読みたいものだと思っているが、でも、井上ひさしのお里が知れたようで、そのユーモアや作り話の世界に興醒めしそうだ。
                
       
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珍獣シリーズ第三弾・エゾフクロウ

2012年01月04日 05時54分55秒 | わたしの日常です。

 今回の珍獣シリーズは、 エゾフクロウ だ。画像のふたコマめは、サイドボードに収納中のもの、以前に国内あっちこっちへ行ったときに買い集めてきたものである。すでにどこのお土産か不明になってしまったが、我ながらこんな嗜好に、幼稚さを感じる。ほかに、ユーモラスなフグもあるが、以前飼っていた猫のおもちゃにされていた。エゾフクロウ の毛並みが汚れ乱れているのはそのせいである。いまのところ、まだそんな破目に至っていないが、子供たちからくれと言われても頑強に拒否するような気がする。まことに、大人げない。
               
 画像は拡大もできます。実物のスケールはともかく、やはりリアルなぬいぐるみと思う。
       
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正月の侘助椿

2012年01月03日 05時50分24秒 | ガーデニング・庭づくり
 季節は『小寒』に向かい、そろそろ本格的な寒さの玄冬に近づく。この千葉の中央部でも年に数回だが、最低気温が零下になったり、やや遅れて積雪が見られることになる。わたしの偏愛する花たちもこの時期にはサザンカの後にツバキが後追いしてきて、いろんな品種のツバキが連綿と早春まで咲きほころんでいく。
 寒気のなかでひっそりと咲く、小ぶりな椿の花、淡桃地に白覆輪ぼかしの色味には華やかならずとも気品がある。まずは、正月の今満開中の 覆輪侘助 を紹介する。
               
 これは侘助椿、侘介椿(ワビスケツバキ)とも言われるが、椿のなかでも茶道では唯一茶花に選ばれている品種群になる。わたしは実生では新潟県内で採取した雪椿1本と、わが庭で勝手に生えてきた藪椿(山椿)2本の椿がある。この 紺侘助 と 覆輪侘助 はホームセンターで売れずにいたのを廉価で購入した株である。もともと、椿は嫌いではなくていたが、しかしわが妻が椿花の落花状況を忌んでいてわたしもその気持ちを酌み、結婚以来長い間、栽培を遠慮していた植物だ。わたしはランドスケーデザインとしては、日陰にも強くてヤブツバキ(藪椿)やオトメツバキ(乙女椿)を重宝な冬の花木として数量も多めに配植した。高価な侘助椿の類いは、赤や白侘助、白玉椿、胡蝶侘助、西王母など、茶庭、手水鉢、蹲踞(つくばい)まわりに添植した。
 ここであらためて、この機会に手持ちの椿図鑑で調べた知識を記載する。

 紺侘助:花---春(2月~4月)。極小。やや赤みのある黒紅。五弁、一重、猪口咲き。筒蕊。     弁脈明白、花糸は紅。
     葉---長楕円、小、鋭尖頭鋭脚、先端反曲、葉脈明白、濃緑。 
     樹形樹勢---立性、並、伸長悪し。
     産地---愛知県、尾張地方に古木が多いと言われる。 
     備考---子房は無毛。葯の退化も見られない。着蕾多い。ヤブツバキ系品種。

覆輪侘助:花---冬~春(11月~3月)。中大。微香。淡桃地に白覆輪ぼかしが入る。一重、ラ     ッパ咲き。筒蕊。
     葉---長楕円、中、平坦、鋭尖頭鋭脚、葉肉厚い。 
     樹形樹勢---立性、強、枝打ち後は樹形が粗くなる。
     産地---愛知県。 
     備考---‘初雁’の枝変わり。1960年に佐藤稔が命名、発表。‘初雁’からは桃花     (桃色昭和侘助)も出る。

【参考図鑑】
  ・[原色 日本の椿写真集]1989年4月10日第 4刷
   --編者;ガーデンライフ編集部 --発行者;㈱誠文堂新光社
  ・[日本ツバキ・サザンカ名鑑]1998年6月10日発行
   --編者;日本ツバキ協会 --発行者;㈱誠文堂新光社
  ・[日本の椿花]平成元年2月10日初版発行
   --著者;横山三郎/桐野秋豊 --発行者;㈱淡光社

 コメントやご質問、お問い合わせに際しての連絡は下段のコメント(0)をクリックするか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォームにてのメール等でお願いいたします。
      

    
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1月1日のギボウシ

2012年01月02日 06時31分54秒 | ぎぼうし栽培日記

 年末年始は29日から休みだ。今年はわたしには珍しくて30日に自分から言い出して家内と一緒に正月のおせちの食材をもとめて近所のスーパーに買い出しに行く。うちでは、結婚以来、正月料理はきちんと用意する。以前は正月飾りの注連縄もご幣束も、丸めた鏡餅もお屠蘇もはじめは準備したもの。今年は違うが餅も餅つき機械でつくっていた。お手製が基本だ。わたしは思うのだが、この時期には家庭で祝うもの、仕出しや外食の習慣はおかしい。はっきり言って、世の中の金を払っての消費第一の生活態度にはいぶかしいものを感じる。
 それ以外はほぼゴロゴロと室内で過ごす。知人には会わず、電話連絡は稀にとる。初老には珍しくもない。特に冬場は寒いのでベッドにもぐりこみ外出はせずで寝ては醒めのくりかえし、蒲団の中のぬくぬく感は得も言われぬ境地、きわめて非生産的な日常だ。ちなみに、今の枕頭の書は北杜夫の「楡家の人々」、初めて読むのだが軽い印象を与える小説だ。元日のみは思い立って、玄関周りを軽くはき掃除と、乾燥気味の各鉢には雨水を貯めておいたペットボトルの水を万遍なくやる。

 なぜか、前回から一カ月経っても、厳寒期なのにこのギボウシの葉は、不自然なほどに緑濃くて青々としている。このまま行くと葉温低下、霜などにあたり葉焼け凍傷と炎症を起こし褐変、枯れるだろう。ギボウシは、本来、落葉性の多年草だ。まあ、正常なギボウシの一斉の芽出しは3月の春分過ぎのこと、今しばらくの辛抱だ。 
 マルバタマノカンザシ はもともと芽出しは早い性質でしかも遅くまで地上部の葉茎が残るのであるが、それにしても摩訶不思議だ。生育環境、個体差、遺伝的形質といろいろな要因が考えられる。今までの経験から見ると、多分、この株は今春以降の一年の生長はおもわしくないことになるだろう。ここでは、しつこいのを承知の上で画像をアップする。

  ≪撮影:平成12年 1月 1日午前11時≫
          

  ≪撮影:平成11年12月 4日午後 2時≫
          
●丸葉玉の簪
 (大型大葉・緑色・白芳香花 ・花茎;長大・結実;○:発芽率 良----野生種・・・芽出し;草・成長度;早・伸長時期;春)★
 
 なお、写真上で左クリックすると画像を拡大して見ることができます(タイトルバーの横の⇦ボタンで元に戻る)。

 今までのギボウシの育成や栽培については、このサイト左側の、カテゴリー [ギボウシ栽培日記] などをクリックするとご覧になれます。
 購入の受付けやコメント、お問い合わせに際しての連絡は下段のコメント(0)をクリックするか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォームにてのメール等でお願いいたします。
            
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