うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

日曜の休日は庭いじり

2011年02月28日 05時55分48秒 | わたしの日常です。

 昨日の休みの日。朝の5時くらいから机に座り、整理する。この間来、読了した幸田文さんの随筆、「父、こんなこと」 を読んでメモする。ご存じの通り、幸田露伴との父子生活を書いている。この作品の前評判の高いことは聞いてはいたが、さすがにこの緊張させつつも物事を描写する文章力は大したもの。口語文の言葉が生き生きしてセンテンスが立っている。終戦直後を背景にしっかりした日常のこまごまする生活記録ではあるが、この際、古い内容であることは関係ない。ついでに今、わたしの専門分野である植物にリンクしそうな、同じ作者の 「木」 を読みたくて探しているのだが、幸田文さんの場合、文学者にありがちのセンチメンタルで情緒過多の上滑りにならないような気がするのだ。

 この系列では武田泰淳さんの奥さんや、つい先日亡くなった女優、高峰秀子さんの文章はどうだったのだろう。探してはいるがまだ未読である。とても、近頃のトレンディードラマの女性シナリオライターあがりの安直な著作物では太刀打ち出来ないだろう。残念ながら、よく知られる向田邦子レベルでは、比すべくもない。

 わたしは、日曜日のお決まりの朝のテレビ番組やNHKののど自慢、新婚さんいらっしゃい、をはさんで庭で作業を継続する。北側の前庭にある道路沿いの斜面状のボーダー花壇には広がり伸びた低木 サツキツツジがある。その密植の枝葉部分を垂直に刈り込み株もとの余地に、わが庭で自然に増えた 玉竜 や 石蕗 をびっしり補植する。この場合、土が崩れないように植え方に工夫する。追って、紫花やパトリオットくずれの名無しの ギボウシ もはめこむ予定だ。既に、 日本水仙 や 芝桜 や 花虎の尾 、 やぶ蘭 、 クロッカス 、 細葉万年草 が植わっているが、サツキツツジの日陰でうまく茂られなかったのだ。次に播種床をつくり、ギボウシ14品種や樹木の種子を播いていく。午前10時からはじめて薄暗くなった午後の6時ころに終わる。昼休みを2時間抜くと、都合、6時間30分の労働だ。わたしはその間じゅう、蹲踞、前かがみの姿勢をつづけたことになる。

 日脚が長くなる。もう、春である。この関東でも25日の午前に、やや遅れて春一番が吹いた。やがてこれから、二十四節季では啓蟄だ、わたしのような園芸好きはうかうかしていられない。

                 

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そろそろギボウシも芽生えの季節ですので、今年の販売予告をします。

2011年02月24日 05時48分18秒 | ギボウシWeb直販コーナー


 3月に入るとギボウシについての作業が忙しい。今年は、わたしには本来の業務との兼ね合いを考えると、どうやら寝る間もないようなちょっと大変な日々になりそうだ。ギボウシは、みずからの手で直接的に播種、株分けの方法で繁殖しポットで育成して販売しており、全部が自家栽培品だ。

  『パトリオット』、『フランシー』 や斑入りギボウシの人気品種を 「業務用」 に多量に栽培する予定でいる。商品の荷姿は9.0 から10.5cmポットにしてグラウンドカバー屋さん、植木材料店経由などでオーダー数が10株単位で応じられるようにしたい。

 ※《追記》 ただし値段について、たまたま3/3書店で、建設業界の積算雑誌として一般にオーソライズされている今年3月号の ‘建設物価’ でギボウシの項目を見ると、東京地区の場合、形状寸法は10.5cmBPのみの指定で一株260円となっている。この場合、大体、ギボウシは品種無指定になるが、生産栽培的には播種繁殖による品種不明種になるはずだ。造園業界的に言えば、価格面はオーダー数量が何十株か千株単位になるので、あまり、日曜園芸の愛好者向きの単価ではない。このことは、わたしも、いずれそのうちに検討していきたい。

 また、 『タマノカンザシ』系 の匂いギボウシや 『サムアンドサブスタンス』、『アバダバドウ』 などの類いの大葉のギボウシ、それに  『ゴールデンティアラ』 などの小型で青花系の芽数の多い品種の大株仕立て株の数量を殖やす予定だ。いづれも、庭やランドスケープデザインに利用していただきたい。また、これは付けたしですが、山菜好きなわたしとして、 うるい と俗に言われる  『オオバギボウシ』 を昨秋に14株程度が畝をつくり露地植えにしてあり、これは野菜としても収穫が楽しみなのだ。
 金額面について、栽培技術上可能になったので、昨年の価格より15%から20%のプライスダウンを考えています。この先のブログサイトをご注目してください。ここでは、通販やホームセンターの販売のように植物を他から仕入れる卸売り的な動きはしていません。根っからの植物愛好家としてはオークションの対象にはしないつもりです。ところで、正直なところ、品種によっては、いまだ増殖育成中の品種もありその場合は少数になる可能性もあります。

 現在、過去のデジカメ画像の蓄積の中から、デジブックとでも言おうか、ギボウシの品種ごとの写真集を作成するべく、鋭意、編集中です。ご要望の方はご連絡ください。

  わたしたちは、従来通り引き続き、全面的にギボウシ専門の情報をWEB上に公開していきます。皆さん、これからも、どうぞよろしくお願いいたします。画像は昨年のものです。


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寒河江(黄覆輪くろなみぎぼうし)
(大型大葉・淡黄緑色黄覆輪・白色花・・・芽出し;遅・成長度;中・伸長時期;春、初秋)


玉の簪
(大型大葉・緑色・白色芳香花(一重咲き) ・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春)


[匂いギボウシ]   [13種]


 去年の春、3月下旬の芽出し状況です。

 今までのギボウシの育成や栽培については、このサイト左側の、 カテゴリー [ギボウシ栽培日記] などをクリックするとご覧になれます。
 なお、注文を受けてあつらえたのちに、ギボウシ出荷時の際はこのブログ上でご注文品を画像でアップし、実物を確認していただきます。

●ギボウシの販売は当ブログのみでおこなっております。価格面や数量については、お問い合わせするか、カテゴリー [草花ナーセリーWeb直販コーナー] をクリックし日々の書込み履歴をご確認願います。必ず、最新の情報をお確かめください。

 購入の受付けやコメント、お問い合わせに際しての連絡は下段のコメント(0)をクリックするか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォームにてのメール等でお願いいたします。

            

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春の旋風

2011年02月19日 07時07分48秒 | わたしの日常です。

のち

 朝から大雨になり、今日は現場も休みかと、しかし、わたしにはどうしても約束があり仕事先に入る。ところが、そんなことに物事はいかない。やがて、雨が上がる。そのうち、職人さんも遅れて現場に来る。仮設の狭っ苦しい現場事務所で次の現場の資料を整理し、一段落をつけて、植栽の場所を見にまわる。まあ、こんなものでしょうと、職長と打ち合わせや作業内容の確認をしていると、なんだかやおら突風が吹いてくる。強風だ。そして、それが夕方近くまでつづいた。

 おっ、春一番、かな。なんだか、わたしの気分は楽しくなってくる。常日頃、わたしはこんなふうに、外の天気に影響されやすい。簡単にテンションが変わる。今はそれ程でもないが、当時の自分は自覚症状を持っていて若いころは躁鬱病ですかと、心配そうな顔で同僚から言われたほどである。

 この季節風は、通常、南から南東の風の筈だが、風速15メートルか、ビニールフィルムや空き袋などのごみや木の葉、小枝が宙を舞う、今回は北北東から東風のようだ。どうかな、ちがうかな。昼休み後は現場内や周辺のバリケードやコーンの状況を見て回る。倒されたり揺らいだりの補強や、ついでに花芽が膨らんできているサトザクラ、ケヤキ、シラカシなどの高木の落下した枝などを片づけていく。

 近頃のわたしは、新しい現場の準備も未知の業務であり大変だが、そのうちに、春が来る。蕗の薹や菜の花も採れる。梅と桃が咲き、辛夷や木蓮が咲き、雪柳や連翹の花、桜が咲きやぁ、次に躑躅が咲くころは筍狩りだ。

               

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とうとう買ってしまった、フーテンの寅。

2011年02月06日 05時53分51秒 | わたしの日常です。

先日、“男はつらいよ--フーテンの寅”のDVDの一冊目をとうとう買ってしまった。わたしは、ふらーっと勤め帰りに書店へ寄った。誘惑に負けた。これから、再来年まで月に二回、1590円×2、買い続けることになった。製作48作品プラス2で全部で50巻である。合計、78700円だ。

 以前、DVDの中国物や歌曲集なども全部そろえた。わたしの几帳面で何とも言えないわが収集癖に火が点けられた塩梅なのだ。わたしは、なんだか、わけもわからず口惜しい。実は年が明けてこの一カ月、とつおいつ買おうか買うまいか思案中で、、“フーテンの寅”のDVDは以前は全部で2,30万円はしていたものだが、こんなに安くなったらファンが増えすぎるし、この講談社の商法というか販売方法の乗せられて嫌だったのだ。

 下町情緒や人情の描写や落語に学んだ巧みな山田洋次のシナリオや監督ぶり、それに、演劇や俳優をめざす人々には達者な渥美清の演技力に見惚れる人が多い。あるときに気づいたのだが、この映画ファンには公務員や学校の先生などのいわゆる堅い職業の人に多いようだ。どちらかと言えば、世間知らずで、自分の住む世界と無縁だからと割り切って手放しで楽しめるのだろう。もちろん、これは男性が好む世界ではあるが、現実的にはテキヤで日々を送っている方々には、なかなかこれを笑ってみる程の心の余裕は持てないだろう。むしろ、敬遠するだろう。

 わたしは20代前半の鬱屈していた時代に近所の映画館でなんども見た。振り返ると、TVで‘泣いてたまるか’とかと同じように初期にこの映画のテレビ版を見ていた記憶がある。結局、48作品の内、見た自信のないのは5作ぐらいか。

 そんなときに、わたしはいつもうす暗い座席でスクリーンを見て、ひとり興奮し、なんどか泣き笑いを繰り返していたことだろう。明日のことは分からない、いつもその身を身近に感じていた。山本直純作詞の主題歌が始まる、とほろっする。そして、駄目な俺は・・・、となんどもなんども合点していたことである。

           

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亀戸から新宿、これでも仕事中です。

2011年02月05日 06時00分12秒 | わたしの日常です。

やっと、立春も過ぎた。あとは春一番の暖かい南風を待つ時節、いよいよ春だ。

 先日のこと。江東区内の亀戸だ。本社から30分を歩いて今度予定の工事の施工監理会社に打ち合わせに行った。その帰りに、蔵前橋通りと明治通りの交差点にある豆専門店に寄る。 但元 という店(いり豆本店)、歩道に面して角にあり、昔風の品ぞろえをした店構えである。ここは自家製造の豆ということである。知る人ぞ知る店舗。そこで、一番目立つ店先に並べられていた梅干し豆と、そら豆の煎ったの(弾け豆)をそれぞれ600円で買う。

 この店は40年前に住んでいた頃からあった店である。この近辺のバイト先に住み込み大学に通った。近所には、世に出廻り始めの頃の 札幌ラーメン屋さんがあった。味噌か塩バターラーメン、量も多く満腹感をもとめこの店には小銭を持って食べに来たものだ。このあたり、わたしの遠い記憶では花王石鹸の本社近くの北十間川沿い、 福神橋 には都電が走り、蔵前橋通りにはトロリーバスが行き来していた。 船橋屋 のくず餅 、その近くでは大福餅(山長) を購っていたのでよく利用した。暇になると喫茶店や安い3本立ての小映画館で過ごした。小汚くトイレの臭いのする館内では、‘フーテンの寅’ やドイツ、フランスのけばけばしく妖しいピンク映画を見たものだ。映画は年は20代になったばかりの頃、自分自身にやみくもな矜持を持ち、夜郎自大な行ないと放埓な暮らしをしていた時代である。

 しかし、梅干し豆の原料は中国産であるらしい。みんなそうか、そういう時代か。味はちょっとなあ。落花生は誰よりもわたしの方が詳しい。ほかはどうか。また、いつか。

 地元、十三間通りの商店街にはカステラで有名な 風月堂 もある。家族の顔を想い起こし、この次の業務の帰りに寄ってみようかしら。カザルスのチェロ協奏曲などを聴きに行った亀戸駅前のクラシック音楽の名曲喫茶も、マクドナルドハンバーガー店に変わった。いづれ、路地から路地、街の中をじっくりたむろしてみたい。

 それからわたしはJRで新宿の都庁に向かう。何年振りか。往きは昔の道順で西口に出てひたすら歩く。帰りは都営地下鉄の大江戸線に乗ると決めてある。道すがら、京王プラザホテルの外部空間である、武蔵野のクヌギやコナラの雑木林に林床を模し法面を灌木と白河石の切石でデザインした光景もそのまんまだ。もう少し変化しているかと思ったが、変わらない景観である。ランドスケープデザインとして、わたしは、意匠的に、当時、注目していたのだ。

 都庁は近代的なインテリジェントビル群といった外観の装いだ。なんだかロンドンのウェストミンスター寺院のよう。見渡すと石、石、石・・・ばかり、多分、中国福建省あたりから切り出した石だろう。広場部分は?・・・。やめよう、嫌な気分、味気ない。ここは元の淀橋浄水場のあったところ、二つの庁舎のロケーションをよく見ると四角い新宿中央公園と並列だ。なんとなく有楽町時代のゴタゴタした庁舎を思い出す。わたしは着いてまず、そこで、カウンターにまします(?)、妙齢の案内係に喫煙場所と弁当を食べる場所を聞く。なるほど、32階の職員食堂は持ち込みOKということで、わたしは毎度愛用のおにぎりを食べてから各窓口を回っていく。別の棟へ歩き、第二本庁舎の15階で情報開示請求の申し込みをし、議事堂広場の地下一階の簡素な売店で工事仕様書などを購入し、終了する。そのあと、コーナーにあるショップで、一杯250円のアイスコーヒーを飲み一休みする。

 この日は珍しく革靴で動いていたのだが、人工物の上を歩くせいか、わたしは足にしまりがなく脱力気味である。この足裏の感触は、以前と違って、あんまり嬉しくない。まわりの環境に遊びと潤いがない。行き交う多い人波も単なる記号的存在、合理性と機能優先の都市は疲れる。そこで動いていると俯瞰する構図もそうだが意識も皆んなひとしなみのようで、なんだか、わが人間自体がロボットになったみたいだ。     

           

 

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