江戸時代から広く愛読される「養生訓」という健康・長寿指導書があります。
現代の高齢化社会にも示唆するところ多々あります。
著したのは、貝原益軒・・個人的にも興味深い人物です。
当時としては、超高齢者であり、70歳を過ぎて著述に専念して、1713年(正徳3)、84歳にして「養生訓」を大成したものです。
若い頃は、損も美徳として、貝原損軒と名乗っていたようです。
今日は、「敬老の日」・・高齢少子化社会での「生き方」をテーマした発言も多いようです。
貝原益軒「養生訓」の一部分を下記抜粋させていただきました。
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「
人の身は百年を以て期(ご)とす。
上寿は百歳、中寿は八十、下寿は六十なり。
六十以上は長生なり。
世上の人を見るに、下寿をたもつ人少なく、五十以下短命なる人多し。
人生七十古来まれなり、といへるは、虚語にあらず。
長命なる人すくなし。
五十なれば不夭と云て、わか死にあらず。
人の命なんぞこの如くみじかきや。
これ、皆、養生の術なければなり。
短命なるは生れ付て短きにはあらず。
十人に九人は皆みづからそこなへるなり。
ここを以て、人皆養生の術なくんばあるべからず。
ここを以て養生の術を行なひ、いかにもして天年をたもち、五十歳をこえ、成べきほどは弥(いよいよ)長生して、六十以上の寿域に登るべし。
古人長生の術あることをいへり。
また、「人の命は我にあり。天にあらず」ともいへれば、この術に志だにふかくば、長生をたもつこと、人力を以ていかにもなし得べき理あり。
うたがふべからず。
只気あらくして、慾をほしゐままにして、こらえず、慎なき人は、長生を得べからず。
年若き人を見るに、養生の術をしらで、放蕩にして短命なる人多し。
またわが里の老人を多く見るに、養生の道なくして多病にくるしみ、元気おとろへて、はやく老耄す。
この如くにては、たとひ百年のよはひをたもつとも、楽なくして苦み多し。
長生も益なし。
いけるばかりを思ひでにすともともいひがたし。
生を養ふ道は、元気を保つを本とす。
元気をたもつ道二あり。
まづ元気を害する物を去り、また、元気を養ふべし。
元気を害する物は内慾と外邪となり。
すでに元気を害するものをさらば、飲食・動静に心を用て、元気を養ふべし。
たとへば、田をつくるが如し。
まづ苗を害する莠(はぐさ)を去て後、苗に水をそそぎ、肥をして養ふ。
養生もまたかくの如し。
まづ害を去て後、よく養ふべし。
たとへば悪を去て善を行ふがごとくなるべし。
気をそこなふことなくして、養ふことを多くす。
これ養生の要なり。
つとめ行なふべし。
」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
現代の高齢化社会にも示唆するところ多々あります。
著したのは、貝原益軒・・個人的にも興味深い人物です。
当時としては、超高齢者であり、70歳を過ぎて著述に専念して、1713年(正徳3)、84歳にして「養生訓」を大成したものです。
若い頃は、損も美徳として、貝原損軒と名乗っていたようです。
今日は、「敬老の日」・・高齢少子化社会での「生き方」をテーマした発言も多いようです。
貝原益軒「養生訓」の一部分を下記抜粋させていただきました。
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「
人の身は百年を以て期(ご)とす。
上寿は百歳、中寿は八十、下寿は六十なり。
六十以上は長生なり。
世上の人を見るに、下寿をたもつ人少なく、五十以下短命なる人多し。
人生七十古来まれなり、といへるは、虚語にあらず。
長命なる人すくなし。
五十なれば不夭と云て、わか死にあらず。
人の命なんぞこの如くみじかきや。
これ、皆、養生の術なければなり。
短命なるは生れ付て短きにはあらず。
十人に九人は皆みづからそこなへるなり。
ここを以て、人皆養生の術なくんばあるべからず。
ここを以て養生の術を行なひ、いかにもして天年をたもち、五十歳をこえ、成べきほどは弥(いよいよ)長生して、六十以上の寿域に登るべし。
古人長生の術あることをいへり。
また、「人の命は我にあり。天にあらず」ともいへれば、この術に志だにふかくば、長生をたもつこと、人力を以ていかにもなし得べき理あり。
うたがふべからず。
只気あらくして、慾をほしゐままにして、こらえず、慎なき人は、長生を得べからず。
年若き人を見るに、養生の術をしらで、放蕩にして短命なる人多し。
またわが里の老人を多く見るに、養生の道なくして多病にくるしみ、元気おとろへて、はやく老耄す。
この如くにては、たとひ百年のよはひをたもつとも、楽なくして苦み多し。
長生も益なし。
いけるばかりを思ひでにすともともいひがたし。
生を養ふ道は、元気を保つを本とす。
元気をたもつ道二あり。
まづ元気を害する物を去り、また、元気を養ふべし。
元気を害する物は内慾と外邪となり。
すでに元気を害するものをさらば、飲食・動静に心を用て、元気を養ふべし。
たとへば、田をつくるが如し。
まづ苗を害する莠(はぐさ)を去て後、苗に水をそそぎ、肥をして養ふ。
養生もまたかくの如し。
まづ害を去て後、よく養ふべし。
たとへば悪を去て善を行ふがごとくなるべし。
気をそこなふことなくして、養ふことを多くす。
これ養生の要なり。
つとめ行なふべし。
」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」