百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

心を止めるな!

2018年09月06日 | 千伝。

今朝早くから、北海道を未明に襲った地震災害のニュース。

・・・心が痛みます。

札幌に暮らす同級生の英文君は、「家具が壊れただけで、家族はみな大丈夫だとのこと」

安堵の知らせ、安心しました。

ファイト!

今日は、夏から秋のような心地好い風に誘われて、ちょっと郊外まで、ミニ・ツーリング。

久しぶりのバイク・・・楽しかったなぁ。

「心」を止めない!

それにしても、関西地方に大きな爪痕を残した台風21号が、北方面へ去ってひと安心したのも束の間、北海道を襲った地震災害。

今年は、新年早々の大雪災害から始まり・・・豪雨等々いろいろと有り過ぎます。

この地球上の自然災害と表裏一体の日本列島は、世界でも珍しい災害列島そのものです。

日本という国は、戦争被災国とは言わないけど、近未来の更なる国難とも呼ぶべき南海トラフのような大災害、大地震、大津波へと向き合わなければならない・・・試練と困難を課せられたような運命の国なのかもしれません。

自然の脅威、災害は、いとも簡単に、人間の生活の営みを壊し、命さえも奪います。

それでも、「心」を止めてはなりません。

今日は、我が家のベランダの屋根を応急措置終了。

不細工な有様ですが、自信作です。

これで大丈夫。

大雨でも雨漏りも無いはず、大風でも飛ばないはず、・・・業者が来るまで辛抱です。

 現実は、どんどんと変わっていきます。

心を止めるな!


百島恋綴り 其の10。

2018年09月06日 | 百島恋綴り

百島は、長閑だけど、どこか喧しい。

台風、地震・・・自然災害続きの日本列島。

百島は、優しく、どこか心強い。

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私が小学生の頃、高校生だった駐在所のお姉さんが百島のどこかの山に連れて行ってくれた。

麦畑の畝の間を歩くとむっとする暑さで「草いきれ」というんだよと教えてもらった。(今は麦畑はないと思う)

真っ赤な実を木からとって「ビービー食べてみぃ、美味しいで」とくれた。(ぐみの実かもしれない)

そのお姉さんは大人になって、不思議なご縁で大阪の叔父に嫁いだ。

叔父夫婦は大阪から福山に、そして再び百島の福田に居を構えている。

人の出会いとは不思議なものです。

叔母は私より10歳年上ですが、島では若い方に入るのでいろんなお役目を引き受けており、いつも忙しそうにして居ます。

福田桟橋に近いせいか、人の出入りも多く、隣の古家を改造して人々が自由に使える休息の場所として、また島に来た人の宿舎として活用して居ます。

最近その叔父が歳のせいで車の運転が危険になったため叔母の負担が増すばかり。

でも大声で立ち話しながら周囲に奉仕する姿は、移住者には参考になると思うのです。

付け加えると、百島では、日常的に島内アナウンスが流れる。

船の欠航や農協の売り出しなど生活に密着した情報だ。

初めて聞いた時は唐突に大音量で流れる「瀬戸の花嫁」に驚き、母に「いったい何が始まるの?」と聞いた。

時代に沿って曲も変化したが相変わらずのんびりした口調で放送が流れている。

しかし、雨だったり、扉を締め切っていたら聞こえないことが多い。

もし防災情報だったらもっと大音量でも良い気がした。

いざと言う日は、思いがけずやって来る。

(作; 矢島真砂子 )


プロフェッショナル。

2018年09月06日 | 千伝。

池の中を泳ぐ鯉を眺めていました。

あの作家ならば、どのように映るのかな?

あの漁師ならば、何を思うのかな?

鯉・・・カープだね!

広島カープの新井選手も引退宣言・・・打率、打点、本塁打のノルマが負担に感じる時が、体力、精神力の限界、引退の時なのでしょうか?

あの山本さんならば、どう言うのかな?

広島カープの山本浩二さんではないよ。

「実にいい趣味をお持ちだ。いい鯉だ」とでも言うのかな?

先日のNHKテレビの「プロフェッショナル 仕事の流儀」

主人公は、広島の信用組合理事長 山本明弘さん。

・・・よかった!

金融マンに限らず、営業マンには、月々の売り上げノルマというものがあります。

新人社員に、いきなり月1000万円の売り上げを課しても、それは無理でしょう。

それでも、その新入社員は、確実に売り上げを伸ばして支店長の椅子まで出世階段を上がっていきます。

「苦しい人生は、上り坂」

そして、支店長として、売り上げ目標を月1億円として、部下10人の営業マンに各自1000万円のノルマを課し目標を達成します。

支店の売り上げ目標も年12億円・・・支店長の月給与100万円、そして、年収1200万円。

毎年毎年、ノルマ以上に達成して、どんどんと年収もアップして2000万円へ、さらに、取締役の椅子も見えてきました。

「自分は、優秀な営業マンでもあり、見事な管理職だ」という自覚も深まります。

それから、何年か経ち、取締役となり、企業の経営側の人間となりました。

企業としての売り上げ目標が、重大な指針となります。

・・・ある日、ふと想う出来事がありました。

ある知人から「お金持ちが羨ましい」と言われて、つい、「じゃぁ、変わりましょうか?」という返答をしてしまいます。

そして、物思いに沈みました。

「私には他人様も羨むばかりの年収もあるけど、自分のノルマの目標金額から考えると微々たるもの。まるで私は誰かの借金を返すために働いているようなものではないのか?」

銀行員だった作家カフカの「変身」の影響を受けたわけでもないでしょうが、その「私」は、金融マンを辞めて、かつて自分の夢だった作家という職業を目指しました。

書いて、書いて・・・一応世間にも名の通った作家になりました。

そして、老いても尚、名を残すために「もっと書く」というノルマを課しました。

「老人と海」の作家のヘミングウェイは自ら命を落とし、モデルとなった老漁師は百寿を越えて長生きしたように、人生のノルマは不可解です。

ノルマが借金という有利子負債となっては、ハードバンクな損な正義となります。

仕事の流儀・・・プロフェッショナルとは、全ての仕事に峠あり。