晴太、ヒロ、蒼の三兄弟。
正確に言うと、兄、妹、弟。
頭が切れ、笑顔が優しい兄の晴太と、不器用で人付き合いの苦手な妹ヒロ、そして中学三年になる蒼。
“△(さんかく)”という名前の総菜と定食のお店を経営しています。
本当に仲の良い三人家族です。
ただ気になるのは、親がいないこと。
どうして親の存在が感じられないのか。
どうして三人が家族になったのか。
どうしてこんなにお互いの事を大切に思いあっているのか・・・。
その理由が、少しずつ明らかになって行くにつれ、彼らが心の奥底に仕舞って来た悲しみや寂しさ、怒りが伝わってきます。
今までとはちょっと違う“気づき”を得られた気がしました。