たまたま、どちらもイ・ソンジェ氏モノ。
全く違う、二つの姿を見せてもらいました。
当然、『氷雨』とも『デイジー』とも違います。この方も、様々な表情を見せてくれる俳優さんだと、改めて感じました。
『風の伝説』
「冬ソナ」で知られるパク・ソルミさんとの共演です。
ソルミさんは、女性捜査官。実生活では、家族の揉め事に悩まされ続け、仕事にもイマイチやる気を感じさせない刑事。
ソンジェ氏は、運命的に社交ダンスと巡り合い、ダンスを踊る事に人生を捧げているのだけれど、それによって、家族を失い、巧まずもジゴロとなってしまった一人の男性。
ソルミさんは、署長夫人がソンジェ氏に大金をつぎ込んでしまったという事件の内偵を始めます。その過程で彼からダンスを教わる事になり、やはり、その魅力にはまる事になってしまいます。
ダンスと彼の・・・です。
”運命的な出会い・・・という物に遭遇した時は、自分に風が吹く”
と、彼女は彼から聞きます。
彼女は、彼から初めてダンスのステップを教えてもらって、一歩踏み出した時に、自分に向かって風が吹いた事を感じます。
それが、運命的な出会いだったわけです。
2時間を越える作品なので、私には、ちょっと長かったかな。
ダンスシーンが、とにかく多いので・・・。
そのダンスについては、ただただ
”かなりの練習を積んだんだろうなぁ”
と、思わせられる綺麗なシーンでしたよ。
一つ笑えたのは、ソンジェ氏が一番最初に弟子となったハラボジ先生。
いつもは、ごほっごほっ・・・と、派手な咳をし、手もお茶がこぼれる位震えちゃうし、腰も曲がっちゃって動きもままならない状態なのに、ダンスミュージックがかかった途端、ぐ~んと腰も伸びて、動きも天才的になるんです。
思わず噴出してしまいましたよ。
『公共の敵』
こちらは、ソル・ギョング氏との共演の刑事物。
ギョング氏は、チョイ悪・・・じゃなくて、かなりワルな刑事。袖の下を貰うのは当たり前、麻薬(・・・かな?多分)取引にだって手を染めちゃってる。
ソンジェ氏は、地位も名誉もあるエリート会社員。
そんなソンジェ氏、見た目は穏やかで子煩悩な良き父、良き夫なんだけど、内実は、自分勝手で怒りを押さえられないタイプ。自分に無礼な態度を取ったり、自分の思い通りに成らない事を我慢できない。
そして、実の両親を殺しちゃうわけです。
むちゃくちゃな刑事と、頭脳明晰な殺人犯との対立を描いた作品です。
韓国の刑事物にありがちな、かなり残酷な場面もあり、ちょっと引くシーンも多いのですが、まぁ、勧善懲悪という点では、すっきりするものですね。
時々出てくる、ギョング氏の素行調査やってる監察官のアジョッシが、ちょいと笑えます。
どちらの作品も、まぁまぁ・・・ってところでしょうか。