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劇中、皆の息の白い事
まるでタバコの煙のようです。それほど寒い過酷な撮影だったんだと、思いました。
仁祖と親明派の思惑は、あっけなく外れました。
後金は、一直線に都を目指したのです。
仁祖が江華島に逃げる時間を与えませんでした。
王宮を出た仁祖は、江華島までたどり着けず、南漢山城に逃げ込むしかありませんでした。
そこを、後金によって包囲され、籠城するしかなくなったと言うわけです。
その知らせは、ソンチュとイランの回婚礼でにぎわう村にも伝わりました。
皆、呆然と立ち尽くすだけでした。
ジャンヒョンの脳裏に幼い頃のシーンが蘇りました。
雨の降る中、幼いジャンヒョン(・・・ですよね?)が必死に父を呼んでいます。
建物の中から、何かを打ち付ける様な音が聞こえます。
あれは、どういうシーンなんでしょう。
ジャンヒョンが今のような生き方をする理由が、そこにありそうです。
ヨンジュンたち儒生に王命が下りました。
「忠誠心のある者は策を立て、勇敢な儒生は出征を志願し、国恩に報いよ。」
政府の重臣たちは、後金に対して礼を尽くせば、狼藉を働く事も無いだろうと考えました。
ところが、偽者の仁祖の弟と大臣を遣わすと言う小手先の策を採ったのです。
本物が殺されてはマズイと言う理由で。
そんな手、後金はお見通し。
偽の仁祖弟と大臣の前で、代表者を殺してしまいましたよ。
そして、世子を人質として送れと命じたのです。
仁祖の世子はソヒョン世子。演じているのは、キム・ムジュンssi。二宮くんと共演してましたよね、「ブラックペアン2」で。
当然、誰もが反対しました。
しかし、結局、その命を受けることになるんですよね。
そして、1話に出て来た史書の草稿に書かれていた“貶められた世子”というのは、このソヒョン世子のことですよね。
王命を受けたヨンジュンは、村の若者に、忠誠心を示す時が来たと呼びかけました。
そして義兵を募ったのです。
儒生のほとんどが手を揚げました。
子供までもが手を揚げたので、辺りは笑いに包まれました。まだ余裕があって、戦いを身近な事と捉えていないからですね。
しかし、お前は?と聞かれたジャンヒョンは、自分は加わらないとあっさり答えました。
当然、人々からは非難されました。しかし、
「王が民を捨てて逃げたのに、何故民が王を救わねばならないのですか?真っ先に逃げ出すのが王たる者の行いですか?私には理解できないので、そなたたちが王様を救えばいい。」
と、言うと、ヨンジュンも言葉に詰まりました。
出征の準備が始まりました。
ジャンヒョンは村から出る準備を始めました。
その時、ふと呟きました。
男たちが皆出征してしまったら、この村に誰が残る?と。
残るのは年寄りと女性、子供たちです。
ジャンヒョンは焦りました。
ジャンヒョンは、すぐさまギルチェに会いに行き、言いました。
「私と避難しましょう。」
驚いたギルチェですが、すぐに断りました。
死ぬかもしれないぞと、ジャンヒョン。
ジャンヒョンは、後金の兵たちが如何に訓練されていて人を殺すことに躊躇わないと言いました。
それに比べて、ヨンジュンたちはどうだと。
毎日机の前で書を読みながら国を案じているだけの彼らは、後金の兵と戦って無事で居られるとおもうのかと。
流石に、ギルチェは不安になりました。
実際、ヨンジュンたち義兵は弓も剣も扱う術を知りません。訓練してから出立すると言いますが、実戦に役立つとは思えない状況です。
ヨンジュンは、それを承知しています。
だから、ギルチェに出征を取りやめてはと言われても、卑屈に生きるよりは、堂々と戦って死ぬ道を選ぶと言いました。
ギルチェは、こうなったら、ウネに止めてもらおうと思いました。
ヨンジュンたちは死ぬかもしれないんだと必死に説得しました。
ヨンジュンの意志を尊重し、このまま送り出すしかないと思っていたウネですが、気持ちが変わりました。
しかし、それはギルチェの思惑とは少々違っていました。
なんと、ウネは出征前に自分と婚礼を挙げてもらおうと思ったのです。
そしてヨンジュンも納得したんです。
思いもよらない結果になってしまい、ギルチェは泣くしかありませんでした。
ところがです。
ギルチェの立ち直りの速さと言うか、発想の転換の速さと言うか、次の一手を考え出したのです。
まぁ、自己チューで誰もが自分と同じ考え方をすると思い込んでいるギルチェの考えそうな手です。
つまり、ヨンジュンはギルチェへの想いに気づいてないだけなんだ。だから、ギルチェが他人の妻になろうとしたら、自分の想いに気づき、慌てて自分に想いを打ち明けてくれるはず・・・なんてね。
ギルチェが結婚相手に選んだのは、ギルチェに片思いしているスニャクと言う青年。
純粋な青年ですので、ギルチェの言葉にまんまと騙されてしまいました。
村で義兵たちの壮行会が行われている場で、突然ギルチェにプロポーズしちゃった。
スニャクを好きな女性は、ショックを受け、その場を飛び出していきました。
ギルチェは、こっそりヨンジュンを見ましたが、ヨンジュンは全く表情を変えません。
しかし、それすらギルチェはヨンジュンが戸惑っていると解釈しちゃうんですから、おめでたいというか・・・。
ジャンヒョンはその様子を見て、すぐにギルチェの思惑を察しました。
で、忠告しました。
ヨンジュンは計算高い人間だから、ギルチェと結婚するはずが無いと。
でも、ギルチェは信じません。
家に帰ると、ウネが待っていました。
あなたは他の人に心を寄せているのかと思ってた・・・とウネ。
「回婚礼の日、戦いが起きたと聞いて驚いたでしょ?あなたはその時、誰を最初に見たと思う?その方が好きなのかと。」
話はとんとんと進んでしまいました。
ギルチェがスニャクのプロポーズを受けると言っても、ヨンジュンは全く変化なし。
とうとう、ヨンジュン&ウネと一緒に婚礼をあげるなんてことになってしまったのです。
もう、どうすれば良いのか分からなくなってしまったギルチェでした。
ジャンヒョンがギルチェに言いました。
手を貸そうか?と。
ジャンヒョンは、ヨンジュンたちに武器を提供すると申し出ました。
彼らは武器と呼べるものを何も持っていなかったのです。ずいぶん昔に使ったようなモノはありますが、既に錆びついて使い物にはならない状況でした。
書院の師たちは恐縮しました。
先日の米の件もあるのに・・・と。
ヨンジュンは聞きました。また条件があるのでは?と。
ジャンヒョンは、婚礼を先延ばしにしてはどうかと言いました。
「戦場で死ぬこともあります。男は妻を失い後妻を迎えても子に害は及びません。女人が再縁すれば、その息子は科挙を受けられず官職につけません。それゆえ、妻を失くしても男の人生は続きますが、夫を失くした女人の人生はそこで止まるのです。村の娘たちの将来をお考えに。大切に育てた娘たちのこれからの人生を台無しにしてよいのですか?」
この言葉で、結婚を予定していた者たちは、皆、取りやめにしようと決めたのです。
勿論、ヨンジュンも。
スニャクからこの話を聞いたギルチェは、すぐさま、ヨンジュンのところに走りました。
が、ギルチェが見たのは、ヨンジュンとウネのkissシーンでした。
流石にショックを受けました。
でも、大丈夫、大丈夫・・・と、ギルチェは自分に言い聞かせました。結婚したわけじゃないんだからと。
そして、また次の策を思いついたのです。
それは、ヨンジュンに無事に帰ってきてもらう事。
スニャクにヨンジュンを守ってほしいと頼んだのです。ウネのためにも・・・と。
どの男性もちょろいもんですな、ギルチェにかかると。あ・・・ヨンジュン以外の。
それをまたジャンヒョンに目撃されちゃいましたよ。
ジャンヒョンは言いました。
「私が民の力になり運よく生きて戻ったら、その時は、あなたの唇をください。」
思わずカッとしたギルチェが、ジャンヒョンの頬を叩きました、思いっきり。
ジャンヒョンは微笑んで言いました。
「そうだ。そうすべきだ。男たちの出征後、もし敵兵と出くわしたら、今のように平手打ちを。」
出征する日になりました。
ジャンヒョンとクジャム、そしてリャンウムも鎧を着て現れたので、皆、気を変えて一緒に出征するのかと思いましたが、避難すると言いました。
途中で敵に出くわした時のために鎧を着ているだけだと。
女人のモノを持っていれば、殺されずに済むと言う言い伝えがあると、ウネたちは義兵たちにそれぞれモノを配りました。
ウネはギルチェにジャンヒョンに渡すよう言いました。
しかし、ウネは先日の事がありますから、渡す物なんてないと言いました。
すると、ジャンヒョンが渡す物があると、ギルチェに手渡した物、それは以前男物の服を借りた時に入っていた短刀でした。
「あの山から煙が挙がったら、必ず避難してください。」
とも。
身重の者もいるし、大勢で逃げるのは大変だとギルチェ。
「そなただけでも避難を。他の者には関心無い。約束です。」
ジャンヒョンは、ウネに挨拶しました。
ギルチェを好きでしょ?と、ウネ。
ジャンヒョンは否定しました。
でも、ウネはそれを信じていない様子。
ウネは、ギルチェの事はよく知っていると言いました。
本人よりも知っているかも・・・と。
「恐ろしいことが起こったら、人は一番頼れる人を探します。私は戦いが起こったと聞いた時、思わずヨンジュン様を見ました。ギルチェが見た人も覚えています。」
必ず無事にお帰り下さいと、ウネは微笑みました。
ヨンジュンたちとジャンヒョンを見送った後になって、結婚を延期してはどうかと提案したのがジャンヒョンだと、ギルチェは知りました。
手を貸そうか?と言ったジャンヒョンの顔が思い浮かびました。
そして、ウネの言葉も。
回婚礼の日、戦いが起こったと聞いた後、自分が誰を見ていたのかも・・・。
ジャンヒョンは、ギルチェがあの日誰を見たのか、気になっていました。
気付いて無かったみたいですね。
ウネもちゃんと言ってあげれば良いのに。
ジャンヒョンはリャンウムに聞きました。
ギルチェがあの時誰を見ていたか知ってるか?と。
リャンウム、知っていました。見ていたのです、ギルチェがジャンヒョンを見たのを。
でも、リャンウム、嘘をつきました。ヨンジュンを見ていたと。
これは・・・どういうこと
嫉妬
ヨンジュンたちは、途中で別動隊と合流しました。
南漢山城に籠る仁祖に、兵が到着したと火矢で合図しました。
夜が明け次第、敵を背後から襲って、王を助けるのだと、息巻いていた彼らに、後金の兵が襲い掛かりました。
いきなり、戦いが始まったのです。
不意を突かれた義兵たちは、浮足立って押されました。
スニャクは、ギルチェとの約束を律義に守りました。
必死にヨンジュンを守って戦いました。
が、ヨンジュンは頭を殴られ、倒れてしまいました。
ジャンヒョンたちは、その状況を耳にしていました。
知らせを聞いても悠長に構えていたジャンヒョンですが、後金の兵にモンゴル族も加わっていると聞くと、顔色が変わりました。
モンゴル兵の狙いは、物と女性だと知っていたからです。
ギルチェが危ないと思いました。