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コン・チャンは思わずナジョンの納骨堂に駆けて行きました。
するとそこにいたのは、ペク院長。
どちらにとっても思いもよらない人です。
2人とも驚きました。
ペク院長は、娘が10年前に事故に遭ったんだが、その時、ナジョンが助けてくれたと後になって知った。礼を言おうとしたが、既に不幸な事件で亡くなってしまっていたと、ペク院長は説明しました。
「感謝を伝えたくて、時々ここにきている。」
君は?と聞かれ、コン・チャンは、いつか話しますとだけ答えました。
ペク院長は、いつか・・・と言いましたが、実は、既にコン・チャン=キム・ドングだと知っていたんです。
直後にチョガプから連絡が入りました。
秘密の部屋のドアが開いていると。スジェが入ったかもしれないと。
一気に秘密が明らかになる・・・とコン・チャンは落ち込みました。
本当は、自分の口でスジェに打ち明けたい事実だったのに・・・。意図しないタイミングで知られてしまったと思うと、いてもたってもいられない気分でした。
コン・チャンは父を訪ねました。
既に父はスノクとは離婚して1人で暮らしていました。
スノクを説得して、白骨遺体との関係を明らかにすべきだとコン・チャンは迫りましたが、父はそれを拒否。
もう関わりたく無いと言うのです。
もう過去は忘れて楽に生きろと言いました。キム・ドングだったことは誰にも言うなと。
父親とすると、そう言うのも分かる気がします。
コン・チャンはショックでしたが。
スジェは、大きく動揺しました。
これまでのコン・チャンの言葉、そしてスノクの出現に大きく動揺した様子を見せたコン・チャンの様子、全てがこの事実ゆえだったと分かりました。
コン・チャンが、さっき自分に言おうとしていた事がこれだったということにも、気づきました。
ソ教授が当時の検事だった事も、チェ会長が検事長だったことも最初から知ってたんだ・・・と気づきました。
スジェの事を、唯一最後まで信じてくれた人だと白板に記してありました。それは、スジェには罪悪感を抱かせるモノでした。
どうしてわからなかったんだろう・・・とスジェは自分を責めました。
雨が降り出しました。
ずぶ濡れになって帰って来たコン・チャンに、スジェは傘をさしかけました。
泥酔していたコン・チャンは、帰宅途中、知らない人と喧嘩になり、顔に傷を作っていました。
その顔を見た瞬間、スジェは思いだしました。
10年前、拘置所で同部屋の囚人から暴行を受け、傷だらけになっていたキム・ドングを。
コン・チャンが何か言おうとしたのを遮ってスジェが言いました。
「何も聞きたくないの。私がいいと言うまで何も言わないで。」
差し掛けた傘は、以前コン・チャンが貸してくれた傘でした。それを返すと言いました。
コン・チャンは、スジェが全てを知っていると察しました。
コン・チャンは翌朝、ナジョンの事件の犯人として収監中の男ノ・ビョンチュルに面会に行きました。
最初からビョンチュルは真犯人ではないとコン・チャンは信じていました。
が、本人は自分が犯人だと言い続けていました。
ナジョンの遺体を捨てたのは海だと言っていました。遺体が見つからないのは、よくあることだと。
しかし、今回、ナジョンと思われる遺体が地中に埋められた形で出て来たことを思うと、やはりビョンチュルは犯人ではないと、コン・チャンは確信しました。
もうじき仮釈放になると、ビョンチュルは嬉しそうにコン・チャンに言いました。
「仮釈放されたら会おう。待ってるぞ。」
と、コン・チャンが言うと、ビョンチュルは表情が強張ったように見えました。
スノクたちの詐欺被害の件が、何とか解決できそうになりました。
で、お礼を言いに、スノクたちが再度リーガルクリニックセンターにやって来ました。
コン・チャンのことをキム・ドングだと誤解して掴みかかったことを詫びたいとスノクは言いました。
しかし、もう、コン・チャンは騙すことは出来ませんでした。
「おばさん。ナジョンが見つかったかも。白骨死体が見つかったんだ。一緒に警察に行こう。俺はキム・ドングだ。」
あんたはキム・ドングじゃないでしょ白骨死体って何ナジョンは生きてるわ
スノクはパニックになりました。
これによって、コン・チャン=キム・ドングだということが、8班のメンバーにもばれてしまいました。
イ議員が、大統領になったら、2年の任期後には議院内閣制に転換すると言う公約を発表しました。
これによって支持率が上昇。かなり有利な戦いとなりそうです。
しかし、実はこの発表はチェ会長がイ議員の名で勝手にしたことのようです。
イ議員が激怒するのも当たり前です。
猛抗議しましたが、既にチェ会長とハン会長の間では話がまとまっていると聞かされ、引き下がらざるを得なくなりました。
これを聞かされたスジェは、改めてチェ会長のずる賢さを知ったようです。
チェ会長の言動は全て自分のためのモノなのです。
そんなチェ会長から、ハンスバイオの売却が終わったらジュワンと結婚しろと言われても、はいそうですかと頷くなんてことは出来ません。
スンヨンが離婚に合意したからとチェ会長は言いました。
「私のために動くことが君自身のためにもなる。私のものになれば、なんでもしてやるぞ。」
呆れたようにスジェは答えました。
「私はジュワン代表を人間だと思っていません。そして私も他人のためには一切動きません。全て自分のためです。ですから私は誰のものにもなりません。相手が誰であれ。」
父もスノクも動かないので、コン・チャンは自ら警察に乗り込み、密かに手に入れたスノクの髪の毛と白骨死体との鑑定をしてほしいと頼みました。
しかし、自分の素性を明かさなかったので、信用してもらえず。門前払いとなりかけました。
で、コン・チャンは我慢できずに叫んだのです。
「あの白骨遺体は妹のチョン・ナジョンだ」
その様子を、偶然警察署に来ていたユンサンとソン・ミリムが目撃。
一気にコン・チャン=キム・ドングだということが、いろんな人に知られてしまうことになりそうです。
落ち込むコン・チャンにスジェから連絡が入りました。
やっと話が出来ると勇んで駆け付けたコン・チャン。
しかし、スジェは小川(・・・あれはきっと清渓川だよね?)を挟んで向き合うよう言いました。
これくらいの距離を取って・・・と。
スジェは、ソン・ミリムから聞いた話を確認しようとしました。
白骨遺体をナジョンだと言った事です。
コン・チャンは、キム・ドングだということを隠していたことを謝りました。
必死に説明しようとしましたが、スジェは自分の言いたい事だけを話し、2人の会話はかみ合いません。
騙すつもりはなくて・・・とコン・チャンが言いかけた時、スジェがそれを遮って言いました。
「あなたは私を騙したのよ。」
そして、10年前の裁判の事は忘れてしまいたいことだとスジェは言いました。
名前を変えたのなら、もう事件からは抜け出さなくちゃ・・・とスジェ。
コン・チャンがビョンチュルは真犯人じゃないと主張しているのも知っていました。
コン・チャンは、今でもそう信じていると言いました。
が、確たる証拠はありません。
「キム・ドングだと知っていたら、好きだと勘違いしなかった。」
と、スジェは言いました。
だから言いたくなかった・・・とコン・チャン。
コン・チャンなら許されることも、キム・ドングではダメだと言われるから・・・と。
ええ・・・とスジェ。
「言いましたよね?俺を憎んでもいいから、どこへも行かず・・・。」
いいえと、スジェがまた遮りました。
「これくらいの距離を保って。」
スジェはキム・ドングの事件を思い出しました。
たくさんの無実を証明する事実がありました。辻褄の合わない事も多々ありました。
しかし、警察も検察も詳細な捜査をしませんでした。
いくらスジェが訴えても、耳を貸してくれなかったのです。
上司だったペク院長ですら、キム・ドング犯人説を主張し、無駄な弁護をするなと言いました。
この裁判を最後に勇退するチェ・テグクがローファームを開く予定で、そこにスジェも呼んでくれるようだとも言いました。
時を同じくして、スジェの母と二人の兄が詐欺罪で立件されていました。初めてではないようです。
それでも、スジェは一生懸命弁護しました。
が、結局、敗訴。
母たちは軽い刑で済んだようです。
スジェが成り行きに任せて、ペク院長曰く“道理に任せて”しまったがための結果でした。
あと一押しの弁護をせずに引き下がったせいでした。
自分がキム・ドングを捨てたんだ・・・とスジェは思いました。
大きな罪悪感を思い起こさせる一件です。出来れば思い出したくない裁判でした。