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拳銃を持ってイ法医官の元に向かおうとしたジアン。
ヒョンが気づいて、止めました。
「考えたの。イ・ジュニョンをどうするか。」
とジアンは言いました。
1番殺してやる、2番殺してやる、3番殺してやる・・・と叫び出したジアン。
ヒョンは力を込めてジアンを抱きしめました。それ以上叫ばないよう、胸の中にぎゅっと抱きしめました。
「答えがこれしか出ない。どうすればいい?」
ジアンが呟きました。わかる、よく分かる、だけど、君には他の答えがある・・・とヒョン。
ジアン、ヒョンの言葉にやっと落ち着きを取り戻しました。
でもね、次に言ったのです。顔を見に行かなきゃ・・・と。
「誕生日にパパの遺骨を送ってきたヤツの顔が見たい。」
そして、ヒョンが作ってくれたケーキを持って、イ法医官の家に行ったのです。
流石に、イ法医官、驚いてましたね。ジアンがそう出るとは思いもよらなかったようで。
この時、ミンもイ法医官の家にいました。
退院して来たんだけど、丁度ジアン父の遺骨事件が起った時で、ヒョンが迎えに行けなかったのです。
で、これ幸いとイ法医官が迎えに行き、自分の家で養生するように・・・と言ったのです。
4人が4人とも、充分過ぎるくらいに事情を知ってて、敢えて口にしない状況でのコーヒータイム。
緊張が張り詰めてて、口にする一つ一つの言葉に表と裏の意味があって。
それさえも充分察してて・・・。
表面的には和やかで静かな会話が進んで行くのです。何とも言えない不思議な時間でした。
「よく我慢した。」
と、ヒョンの家に戻った時、ヒョンがジアンに言いました。
「どうすればイ・ジュニョンだと証明できるかしら?」
と、ジアン。
その時思い出しました。
先日、イ法医官の家に行った時、見るのを止められた部屋があったことを。その中に、何かがあるとジアンは思いました。
ジアンの表情を見たヒョンは、一人で忍び込むなんて無茶な事はするなと釘を刺しましたが、ジアンの耳に届いたかどうか・・・。
イ法医官は、自分の行動がジアンを物凄く怒らせたようだ・・・と思っていました。
彼は、よかれと思ってした事だったんです。ジアンがそれを望んでいると思ったんですね。
つまり、彼の言動は、彼なりの判断によるもので、決して相手を苦しめようとかいうのじゃないのかもしれません。
ただ、その方法が間違ってて、彼がとる方法が、人を苦しめる結果となるのです。それが何故なのか、きっとイ・ジュニョンには分からないのでしょう。
「悪人が善行を施した結果だ。」
と、ミンは言いました。
ジアンは、ヒョンに、自宅に戻ると言いました。
だから、ミンを連れてきて一緒に住んで・・・と。
「それから、申し訳ないけど、私はいつかあなたの弟の犯罪を明らかにして捕まえなきゃならない。時間をあげるわ。できればその間に自首してくれたらいいけど。」
一瞬、ヒョンの表情が固まったけど、ジアンの優しさや警察官としての犯罪に対する固い決意を理解し、その言葉を受け止めました。
ジアンを自宅に送って行ったヒョン。
別れがたい・・・って感じで、掃除しようか?・・・とか言うんです。
ジアンが聞きました。何点なの?・・・と。
先日、ヒョンウがヒョンの大切な人を狙うという話しになった時、チーム員たちに点数をつけたわけです。大切度・・・って意味で。
チーム長たち3人は百点満点で15点。ソン刑事は3点・・・ときて、ジアンは?と聞かれた時、15点+アルファだ・・・と答えたんです。
+アルファって何点?・・・とジアン。
ここからヒョンが意味のわからない、小難しい説明をするんです。当然、ジアンには理解不能。
「君の点数は計算できない。計算できない点数だ。僕にとっての君は。いいか?」
ジアン、満足しました。
「ありがとう、いろいろ。点数もそうだけど、昨日、銃を持った私を止めてくれたでしょ?」
「君が自分で止めたんだ。」
この二人の関係、とても良いです、距離感が。
ヒョン、その足でイ法医官の家に行きました。
ミンを連れて行く・・・と。
戸惑った表情のイ法医官とミン。
しばらくは医学知識のある僕が・・・と言いかけたイ法医官。
それを遮ってヒョンが言いました。選んでください、チョン弁護士、誰といるか・・・とヒョン。
“ミン”と呼ばないところが、深い表現です。
驚いた表情を一瞬見せたミン。でも、決断を下すのに、そんなに時間はかかりませんでした。
これまで有難うございました・・・と言って、荷物を持って来たのです。
イ法医官、やはり彼の論理は普通の人と違いますね。
「あなたが誰かを思いやると、必ず問題が起る。」
と、以前、イ・ジュニョンの生い立ちを話してくれた女性が言いました。また、
「あなたはあの二人の関係に嫉妬してる。」
とも。そして、本当に望んでいることは何かと聞かれたイ法医官は、答えました。
「あの二人と僕、3人で一緒に、3人だけで暮らしたい。」
彼は、異彩を放つヒョンと、生まれながらの怪物ミンにある種の愛情を感じているみたいです。
ところで、イ・ジュニョンの無くなってしまった指紋。
その原本を、企画官が持っていました。流石に全て捨ててしまう事は出来なかったようです。
ヒョンが自分のすぐ傍にイ・ジュニョンがいると言った言葉を思い出しました。で、警察官以外の外部協力者、ヒョンも含む全員の身元照会をすると部下に指示し、身元の記録や住民登録票を集めさせました。
で、見つけたのです、イ・ジュニョンを。
イ法医官の指紋が一致したのです。
思いもよらない結果でした。
ところが、署内で直後に偶然イ法医官と出会っちゃった。動揺の色が隠せない企画官。
気づかれてしまいましたよ。
そしたら、イ・ジュニョンの“子供”の一人が動いた
企画官は、まず次長に連絡しようとしましたが、電話が通じず。
次にヒョンに連絡しようとしました。でも、ヒョンは彼女への信頼が崩れてしまった今、話す気分にはなれず、着信拒否しちゃうんですね。
ヒョンは、ミンが自分に送ったカードの意味を問いました。
そしたら、本当に覚えてないんだね・・・とミンは言いましたが、意味は知らない方が良いと言って教えてはくれませんでした。
「一つ言っておく。僕は元々生まれつきこうだったのかも。いや、生まれつきこうなんだ。」
ジアンは、“イ・ジュノ”と言う人物について調べ始めました。
どこから“イ・ジュノ”に成り済ましたんだ?・・・ってとこです。
ところが、村の役所が火事になり、書類が焼失。住民登録票の原簿を再作成したんだとか。その時点で成り代わる事は可能だったでしょうね。
じゃぁ、本物の“イ・ジュノ”は?・・・とジアン。
カンチーム長は、このところの事件で浮上した“イ・ジュニョン”という人物の事が気になっていました。
父である次長とヒョン、企画官が深刻な雰囲気で話し合っているのにも気づいていましたし、その話の中で何度も出て来た名前だったからです。
で、ヒョンに直接聞こうと思って、家を訪ねて来たのですが。
偶然、ジアンも調査結果を話したくて来てましたし、イ法医官は、ミンの為に買っておいた食材があるので・・・とか言って料理を作って持って来てたし。
何とも変な雰囲気の5人で食事をする事になったのです。
「聞きたい事があるのでは?」
と、ヒョンが、カンチーム長に水を向けました。
で、カンチーム長が放った一言が
「イ・ジュニョンとは誰です?」
この瞬間、4人が固まりました。それぞれの思いで、言葉が出なかったようです。
その雰囲気で、チーム長は悟りました。自分以外の4人は何か知ってる・・・と。
過去の人ではないみたいですね・・・とチーム長。
「僕は良く知らないから、知ってる人が説明しないと。」
と、イ法医官。
皮肉な表情が3人の顔に浮かびました。
ジアンが話しました。
自分の父を殺し、ヒョンの父を殺し弟を拉致しました・・・と。
「あぁ、そうなんですか。本当に悪い人だ。」
と、ミン。
ヒョンが苦笑しました。
その時、ミン以外の携帯に一斉に連絡が入りました。
企画官が殺されたのです。
イ・ジュニョンの指紋の原本を家に持ち帰ろうとしたんです。それを奪われてしまいました。
犯人は、チームの一員であるチェ刑事でした。
イ・ジュニョンに恩がある・・・と言いました。
ミンの話では、イ・ジュニョンにはミン以外にも子供がいるようです。“イ・ジュニョンチルドレン”って感じ?
大人から虐待されて苦しんでいる子供たちを救ってきたようですね。まぁ、自分が思うように教育し、洗脳して来たって事ですね。
チェ刑事が、その“チルドレン”の一人なんでしょう。
この時になって、ヒョンは気づきました。
企画官が自分に連絡をしようとした理由を。
今さらではあるが、正して行こうと決心した・・・と携帯に録音が残っていました。自分が持っている指紋の原本で、イ・ジュニョンが誰か分かったとも話していました。
企画官の死を、ミンは“よかった”と表現しました。
企画官がイ・ジュニョンを逃がしたために、全ての悲劇が起った。だから、殺されて当然だ。罪の重さに比べたら、楽に死んだと思う。僕なら、そんな楽にしなせはしないのに・・・とまで。
ヒョンは愕然とし、言葉が出ませんでした。
こういう風な考え方、生まれつきのモノなのか、イ・ジュニョンに育てられた所為なのか・・・。
「僕が間違ってる?」
とミンに聞かれた時、ヒョンは笑顔を作りました。
「いや、お前は大丈夫だ。」
そして、頭を撫でました。やめてくれよ・・・とミンは言いましたが、ヒョンは撫で続けました。
“少しずつ僕が変えて行く”・・・そう、ヒョンは考えていました。
カンチーム長は、ずっと気になっていたことを父にぶつけました。
イ・ジュニョンとは誰ですか?・・・と。どんな関係だ?・・・と。
最初は、誤魔化そうとしていた次長ですが、息子の覚悟の程に、とうとう事実を明かしました。
まるで「ピノキオ」です。
元は企画官一人で起こした問題でした。でも、脱獄後、企画官から事実を聞かされた次長は、隠ぺいする事に決めたのです。
そして、世間の目をこの問題から別のところに向けさせようとしたんです。で、一人の記者に言い含めて、ジアン父が共犯者であるかのような質問をさせ、自分たちの責任から目を逸らせたというわけです。
カンチーム長、ショックを受けました。
次長が、お前には関係無いと言っても、知らんぷりはできませんでした。父の過ちは、息子である自分にも関係してくる・・・と。ジアンの事が好きなカンチーム長は、これで想いを諦めるしかなくなったようですね。
ヒョンがイ法医官をお酒に誘いました。
イ・ジュニョンの主張を聞いておこうと思ったようです。彼なりの考え方、主張があって、罪を犯し続けているのでは?・・・と思ったのでしょう。
この時、ジアンから電話がかかって来ました。
イ法医官と飲んでいると聞いたジアンは、即、家に忍び込んで、例の部屋の秘密を探ろうと思ったようです。
時間を稼ぐよう再度ヒョン連絡したジアンは、迷うことなく、イ法医官の家に忍び込み、例の部屋に入りました。
殺風景な部屋でした。
子供たちの写真が貼ってあるアルバムが1冊。
誰かが入って来たモノ音を聞きつけたジアンは、中から数枚の写真を抜き出し、慌てて部屋から出ました。
そこに居たのは、ミンでした。
見つかっちゃったーっ
一方、ヒョンはどーにかして時間を稼ごうとするんだけど、そうそう話も続きません。
で、最後の手段として、言ってしまいましたよ。
「誰だか知っている。」
・・・と。
ただ、1%の証拠が無いから、名前を呼べない・・・と。
イ法医官は、ヒョンの手をとって自分の右の首筋に当てました。右の脈がとれない・・・と昔イ・ジュニョンは言ってました。
右の脈が無い・・・。
100%の確証が得られた瞬間でした。
「やはり右の脈がない。イ・ジュニョンssi。」
とヒョン。
「思い出したか、ヒョン。」
本音の攻防が始まるのね。
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