■ゴールデン・ハーフの太陽の彼方 (東芝)
夏真っ盛りのお盆!
あくまでもご先祖様の供養、お墓参りがメインではありますが、それさえきっちり済ませてしまえば、レジャーを楽しんでもバチは当たらないでしょう。
なにしろ、夏が真っ盛りですからねぇ~~~♪
となれば、必要なのは夏の歌ってやつですから、ついにというか、サイケおやじは本日ご紹介の1曲がなければ収まりがつきません。
ご存じ、ゴールデン・ハーフが十八番の和製ポップスカパー物として、昭和47(1972)年夏に大ヒットさせましたが、思えば当時の日本はまさにノッテケ、ノッテケ! どんな悪条件の中にも国と国民そのものが前向きだったと思います。
つまり、この「太陽の彼方(に)」はアストロノウツに始まり、藤本好一や寺内タケシで盛り上がっての日本の夏には定番化した流れを受け、ここにゴールデン・ハーフが決定版を出したところには、まさに我国の隆盛を歴史的に証明するひとつの流れがあると言っては、大袈裟でしょうか。
なにしろ日本男児が憧れの西洋系美女がキワドイ衣装や水着姿で歌ってくれるという、本当に求められていた芸能の本質を体現していたのが、ゴールデン・ハーフであり、しかも楽曲が日本人には最も親しんだ「前科」のあるロッキングルーヴな歌謡メロディとあっては、サイケおやじが裁判官であっても、「確信犯」は絶対でしょう。
そして我々は、素直にそれにノッテケで良かったんですから、本当に幸せな時代でした。
今となっては、この「太陽の彼方(に)」をリメイクする女性アイドルは登場出来ないでしょう。なにしろゴールデン・ハーフとの比較は避けて通れませんし、だとすれば水着やキワドイ衣装は必須ですから、そんな勇気がマスコミに甘えまくった現在の芸能界にあるとは思えませんからねぇ……。
ということで、掲載したレコードジャケット共々に、昭和というよりも日本の夏には必要十分条件の「太陽の彼方(に)」は、やっぱりゴールデン・ハーフが打ち止めの決定版!
リアルタイムで、これに接することが出来た日本男児は幸せ者というわけです。