OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

そんな場合じゃ~ないけれど

2014-08-25 15:37:07 | Rock

California Girls / David Lee Roth (Warner Bros./ ワーナーパイオニア)

夏と云えば海ですから、日頃ハードロックに邁進している熱血野郎でさえも、砂浜が恋しくなるのでしょうか?

なんとっ!

「夏と海と女の子」のイメージを決定的なウリにしていたビーチボーイズの代表曲「California Girls」を、1980年代前半のハードロック業界ではバリバリの看板バンドであったヴァン・ヘイレンのボーカリストというよりも、独特のおバカキャラで人気を集めていたデイヴ・リー・ロスが自己名義で歌ってしまうという暴挙には心底、浮かれさせられましたねぇ~~~♪

それが本日掲載のシングル盤なんですが、ご存じのとおり、当時はテレビで放映するプロモビデオが所謂「MTV」と称されたブームのど真ん中でしたから、基本的に楽しい楽曲が既に述べた様なデイヴ・リー・ロスのトンパチな個性を存分に活かした映像共々の作りになっていたのは、忽ちの大ヒットの見事な戦略の勝利と思うばかりです。

そのあたりは現在でもネットで簡単にお楽しみいただけますので、これ以上、サイケおやじが稚拙な筆を弄する必要もないわけですが、それでも、ど~しても訴えたいのがデイヴ・リー・ロスのカバーバージョン、そのものの仕上がりについてです。

それはビーチボーイズのオリジナルバージョンが1965年夏の発売ですから、およそ20年後の1985年に作られたカバーバージョンであれば、そこにはシンセ系キーボードをメインにしたサウンド作りが顕著でありながら、決して基本を蔑ろにしていない忠実さがあって、特に楽しさを抑えきれないようなコーラスワークは秀逸!

実はここには本家ビーチボーイズからカール・ウィルソン、それと噂ではブルース・ジョンストンがコーラスバートに参加しているそうですし、ブライアン・ウィルソンと一緒に曲を書いたマイク・ラヴも何やら関与しているというのですから、さもありなんです。

なにしろビーチボーイズのオリジナルバージョンはLP「サマー・デイズ」、あるいは同時期にカットされたシングル盤で世界に伝播され、それは耳に馴染んだものですから、デイヴ・リー・ロスにしても、下手な小細工は通用しないと覚悟を決めていたのかもしれませんねぇ~~。

ちなみに演奏パートにはウィリー・ウィークス(b)、ジョン・ロビンソン(ds)、エドガー・ウィンター(key)、ブライアン・マン(key)、サミー・フィゲロア(per) 等々の参加が確認されますが、その不思議な軽薄感がノーテンキな歌詞を意識してるのだとしたら、例によって自堕落(?)フレイバーを撒き散らすデイヴ・リー・ロスは、まさに大願成就!?

ジャケ写にもきっちり掲載されているように、堂々のソロデビューながら、「解散はしないよ」なぁ~んていう、素っ呆けた名台詞がニクイばかりでしょう。

今となっては、既にヴァン・ヘイレンからの脱退は決まっていたらしんですが、かなりの生真面目人間っぽい同バンドの他のメンバーから些か浮いていたのは否めませんし、だからこそブレイク出来たと言われれば、それでお終い!

でも、だからこそ、1980年代がど真ん中の諦めムードが懐かしくも、面映いです。

ということで、そんな事を書いていたら、件のカリフォルニアで大地震が発生したとか!?

いやはやなんとも、アメリカ中の女の子が全て、カリフォルニア娘だったらねぇ~、とか歌ってる場合じゃ~なさそうです……。

う~ん、我が国も世界も、天変地異ばっかりで、被災された皆様には、心からお見舞い申し上げます。

コメント
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